シズコさん(新潮文庫)

シズコさん(新潮文庫)

539円 (税込)

2pt

四歳の頃、つなごうとした手をふりはらわれた時から、母と私のきつい関係がはじまった。終戦後、五人の子を抱えて中国から引き揚げ、その後三人の子を亡くした母。父の死後、女手一つで家を建て、子供を大学までやったたくましい母。それでも私は母が嫌いだった。やがて老いた母に呆けのきざしが──。母を愛せなかった自責、母を見捨てた罪悪感、そして訪れたゆるしを見つめる物語。(解説・内田春菊)

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シズコさん(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年04月26日

    こんな時代だったわねと思いながら読みました。自分の母のことをちょっとだけ思い出しました。反面教師にしてきた母のことを。

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    Posted by ブクログ 2021年06月27日

    話があっち飛びこっち飛びしたり、同じエピソードが違う話の時にも出てきたり、その話の肉づけの仕方が独特で、最終的に厚みが出る面白い文章だなぁと思いました。

    佐野洋子さんの気持ちはとっても良くわかりますし、本当に勝手なのですが、最後結局気持ち良くなっていて、なんだよって思ってしまいました。
    救いがない...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年10月06日

    ■ネタバレがあります

    佐野さんが、お母様とご本人の一生に渡る関係を書き切った自伝的なエッセイ。
    佐野さんは、お母様からの愛情を感じない。ご自身も、お母様をはっきりと嫌っていて、その嫌っていること自体に強い自己嫌悪を感じている。お母様の晩年、老人施設に預けることになったが、それを佐野さんは、お金で母...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年06月19日

    この前の白いしるしの本の中に、
    以前借りた人の、貸し出しレシートが挟まっていて、
    その人は、
    西加奈子さんの白いしるし
    夏目漱石のそれからと三四郎
    そして、佐野洋子さんのシズコさん
    たぶん登場人物の、名前が題名の本が気になって、
    この本にたどり着きました。

    娘の洋子さんが、母親に対...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年04月30日

    「最後に口紅をつけて口を結んで『ムッパッ』とすると別人の母が仕上がるのだ。」
    そうそう95歳の私の母も「ムッパッ」してました。母の名は「シヅ」という。洋子さんは実に正直な人だと思う。最終章に近づくほどに笑いと涙。二人のベッドインの会話は・・・・・
    私の母は要介護5を取得。満面の笑顔で私に問う、「どち...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年09月06日

    佐野洋子さんが自身のお母さんへの思いを綴ったもの。幼い頃につなごうとした手を振り払われて以来どうにも合わない思いを抱きながらつき合った日々と、年老いて認知症になった母の姿とを混ぜ合わせて書いている。
    母への複雑な思い。読み進めていくうちに、嫌いだと思っていたけど実は好きだった、(わかりやすく)愛され...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年09月26日

    帰省から戻る時に読み終わって車内で泣くかと思った。感動ではなく悲しいかな。いや寂しいかな。この度の帰省でオカンの老いをとても感じたから。誰にでも来る老いで、その子供はある程度の面倒をみるのは予定路線なんだけれども、なんかどっかで親はずっと元気だしずっとボケないし、ずっと介護しないでずっと楽しく一緒に...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年11月03日

    彼氏・彼女が事故やら病気やらで死んじゃってお涙頂戴な作品は腐るほどあるけど、例えばうまく難を逃れて結婚できたとしてもその二人は決して現実では幸せになれねぇよ。本著は家族っていう社会の構成単位として一番小さく歴史も長いものの欠点やら、愛情やらを教えてくれる良い本。合う合わないはあると思うけど、こういう...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年10月14日

    義母の介護中に読みました。佐野さんの実母との関係は、恐ろしいほど共感することばかりですいすい読めました。この先来るであろう実母との時間を思いながら。義母との介護生活はほんとにいい時間だっただけに、わだかまりのある実母との関係を、未提出の宿題のように思い出していました。

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    Posted by ブクログ 2018年07月29日

    痴呆は確かに介護する側にとっては大きな負担ではある。
    痴呆を認識力や記憶力の低下と捉えたとして、その人の生き様や歴史は変わらないし、大きな足跡なのだと思う。
    そう理解できれば、接し方が少しは変わるのかも。

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