志水辰夫の作品一覧
「志水辰夫」の「新蔵 月に吼える」「負けくらべ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「志水辰夫」の「新蔵 月に吼える」「負けくらべ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
新蔵シリーズ第2弾。
時代物とはいえ、意外と国際的な話になっていて驚いた。当時の日本が鎖国していたとはいえ、海外とのつながりがなかったわけではないことが分かる。
本書で、新蔵が1週間ほど剣の達人めいた人に師事したことが明かされる。とはいえ、修行といえば鉄芯入りの木刀を振るだけ。それで強くなれるというのはロマンがある。
いわゆる「からゆきさん」崩れの女性も登場する。これが「母性のモンスター」のような存在で、荒くれ者がコロッと籠絡されてしまうのが面白い。もちろん、新蔵は、文武両道のパーフェクトボーイなので(高等教育機関で学んだわけではないだろうが知的人種であることは間違いない。)、そういう勢力に取
時代小説もいい!
著者の現代小説とは異なり、ひりつくような孤独を背負った主人公が、これでもかと逆境に追い込まれることはありません。志水節もありません。ロードノベルとして軽快に話が進みます。ですが、ただ明るく楽しい旅物語ではなく、登場人物の背景や出くわす事件等には辛く、重い内容があります。
機転を利かせてピンチを脱したり、一途な思いを胸の奥に秘めている新蔵は、やはりシミタツならではの主人公です。続編も購入しました。