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自称・翻訳家の稲葉が、2年契約で借りた民家は、美しい山里の奥にあった。東京の地上げ屋の魔手が伸びる中で、村人たちの他所者(よそもの)に対する目は厳しい。謎めく稲葉の存在も、彼らには目ざわりのはずだ。やがて稲葉も巻き込み、奇妙な事件が続発する! 恋と冒険の物語を見事な文体で描き、鮮烈な感動を呼ぶ傑作長編。美しい山里が招く冒険と恋!
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Posted by ブクログ
うーん、 ちょっと冗長な気がする。 シミタツの恋愛モノが読みたく手に取った。 短編の方が好きかな。
秩父の山奥の集落を舞台にした田園小説の意匠を纏ったハードボイルド小説か。田園小説とは英国文学が本場なのだが、本書は日本の田舎を舞台にした、故郷小説ともいうべき農耕文化がそこここに挟まれ、日本人の魂の根源を感じさせられる。 北方領土、海男の厳しい戦いを描いたシミタツがこんな老成した境地にまで達したの...続きを読むかと思うと感慨深いものがある。 悪徳不動産業者との戦いが軸なのだが終始爽やかで、派手ではないが美味しい緑茶を飲んだような爽快感がある。
風景にしても風貌にしても心の中にしても 描写にうならされます。例えがズバリ過ぎてまるで見えるよう。 なのですが私の読み取りが甘いのかなあ。 過去にあったなにかも、何が目的で潜入してるかも、出ないまま進むので 主人公の立ち位置がよく読み取れず、裏に何かあるのはわかるがどれにもこれにも伏線があるように...続きを読む思え何度も行きつ戻りつ確認しながら読んだ。 最後の最後でわかるのですが、もう少し理解ができてたらわくわくももっとできたのになと思う。 関係ないですが、珈琲を丁寧に入れる場面がちょくちょく出ますので、飲みたくなります。これから飲みます。
サスペンスなどはあまり好きではないですが、志水氏の作品はサスペンスだけでなく、人間関係がとても興味深く読めます。 この作品でもいわゆるサスペンスの構成だけを見ると どうかなぁ と思うところもあります。 でも、文章の表現がとてもきれいなのでスラスラ読めてしまいます。 作品中でも一組の男女が主人公ですが...続きを読む、二人の心理状態がすごく純粋に表現されています。 最後の1章の7ページが ホッとさせ、特に最後の3行で よかったなぁと思わせます。 他の作品も読みたくなる本でした
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