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まともなつもりで正気を失った20世紀末の日本で人間のクズを自認するおれと純粋無垢な盲目の青年〆太は本物の友情で結ばれる。究極の遊び人にしておれの麻薬(ドラッグ)の師匠や性交(セックス)を作品と心得るおれの中学時代の女神(マドンナ)との交歓の果て〆太とおれはある邪悪な陰謀に挑むことに……。構想20年。己れが己れであることをめぐる冒険の物語。
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Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった!「メメント・モリ」の感想で今の原田宗典にしか書けない小説を書いて欲しい、みたいなことを書いたけど、まさにそれだった。純・ジャンキー小説であり青春小説。やるなあ原田宗典。読点のない文体やぶっ飛んだ感じはなんか町田康ぽさを覚えたけど、この流れるような文を駆使して物語を作り上げる力...続きを読むが凄い。主人公がキマって喋る内容に結構ハッとさせられるような内容があって良かった。曰く、美しさとは視覚なものではない。至言。作者本人が薬やりまくってた体験も含んで描かれてると思うと、それもとても興味深い。
東洋一がバッティングセンターで鈴木使命太,〆太に会う所から話が始まるが,〆太は盲目だが非常に感が良い.洋一はハッパできめて自堕落な生活をしていた.中学時代に金田香に胸をときめかせたが,卒業時に小さな事件があった.大学時代に遊び人の西田に雀荘で会い,話が展開し始める.〆太は永福町の豪邸に住んでおり,洋...続きを読む一の来訪を歓迎してくれる.洋一は西田の指南で裏ビデオの商売をやるが,その過程で金田香を見つけ,西田に取り持ってもらって再会する.西田は時折表れて,話題を提供するが,オウム真理教の覚醒剤事件は村井が出てきて,楽しめた.その過程で〆太の父が凄い奴だということも判明.話の展開が急で予想がつかないところが非常に良い.面白かった.
20180816 結局〆太ってどういう位置づけなのだろう。世紀末のあの頃の雑踏感が出ているので懐かしく読んだが冷静に追うと非現実感に包まれる。テーマを追うと言うより非現実感を楽しめば良いというのが読後の正直な感想だ。
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