朝比奈秋の作品一覧
「朝比奈秋」の「受け手のいない祈り」「サンショウウオの四十九日」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで188万冊以上配信中!
「朝比奈秋」の「受け手のいない祈り」「サンショウウオの四十九日」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
Posted by ブクログ
傑作だと思います。めっちゃくちゃ面白かった。人はどのように壊れていくのか。医療はどのように崩壊していくのか。それが余すところなく書かれています。安部公房「砂の女」みたいに、「総体としての患者の恐ろしさ」を感じます。一粒の砂は砂なのに、無数に集まり壁となる。掘っても掘っても砂、みたいなかんじで、1人の患者は患者なんだけど、総体となって壁となり、治療しても治療しても患者、って感じです。
制度批判や過重労働への怒りは作品の根底にある。しかし、それを直接主張するのではなく、公河という一人の身体を徹底的に壊していくことで読者に経験させる。その構成が見事だなと思います。その地獄の羅列は壮絶で、身体的苦痛
Posted by ブクログ
ロシアにとられたクリミア、ウクライナにとられたハンガリー…
地面は繋がってるのに、線の向こう側は違う国で、勝ち取った土地は力ずくで支配下におくのが常。
私達島国民には、ない感覚なんだろうな。
そんな感覚を、絶妙な表現で言い当てていると思った。
何も悪いところはないのに理不尽に体の一部を切り落とされ、他人の身体を繋げられて、他人の血管を通った血がめぐる。境界線で筋肉や神経が引っ張り合い、自分が優位にたつよう主張する。他人の記憶や臭いが身体に染みついてくる…。
共存はできるんだろうか。
お互いを許し受け入れられたら、怒りやせん妄、思い込みや被害妄想が減るのだろうか。
会話レコードから、優しい妻
Posted by ブクログ
左手移植をめぐる小説でありながら、単なる医療小説ではなかった。手の移植を通して、自己と他者の境界、死者を受け入れること、国境や移民、夫婦、記憶、欲望までが重ねられている。
作品全体に、「自己/非自己」という構造が敷かれていた。移植された手を身体が拒絶することと、主人公が他者の手を自分として受け入れられないことが重なる。さらにそれが、ロシア、ウクライナ、クリミア、移民、国境、夫婦関係へ広がっていく。他者を受け入れるとは、「相互理解」でさえないのかもしれないと思った。
「人間が手の使用によって高い知性を獲得したのなら、手の移植によって受け継がれるのは知性ということになる。しかし、実際に受け継が