あなたの燃える左手で

あなたの燃える左手で

1,760円 (税込)

8pt

ハンガリーの病院で左手の移植手術を受けたアサト。だが麻酔から醒めると、繋がっていたのは見知らぬ白人の手で――。自らの身体を、そして国を奪われることの意味を問う、傑作中篇!

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あなたの燃える左手で のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月09日

    某本紹介インフルエンサーの方の紹介で気になって手に取った本です。
    自分の勉強不足で、途中まで読むのが少しキツかったのですが、読み切れたことで、自分の狭い世界が一回り広がったような感覚を覚えています。

    キツかった理由、それは自分が日本で生まれ育った生粋の日本人であるからに違いありません。
    隣接する国...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月02日

    こんな小説は初めて読んだ。
    誤診で切断された左手。つなぎ合わされた白人の手が、自分を侵食していく。自分の体はそれを受け入れ、また拒否する。
    移植の話だったのに、それはいつしか文化や民族の受容の変容とは何かという話へと移っていく。
    舞台はハンガリー。執刀医はハンガリアンのナショナリストのゾルタン医師。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月19日

    久しぶりに読後引きずる本だー。
    重く、考えさせられる、内容だった。
    「手の移植」と聞いて、ただ手術的なコトしかとらえていなかったけど、自我であったり、国民性(島国とかの)であったり、支配したりされたり、その辺の綴りが興味深かった。
    ハンガリー、ウクライナ、ドイツ、ロシア、今起こっているコトなのも、リ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月02日

    大陸ヨーロッパと島国日本の風土が造る人間の性質の違いについての記述が興味深い。
    ウクライナ紛争も絡んでいて、全体的に重く暗い空気に、読んでいる間中囚われる。が、おもしろく、やめられない。
    私自身、後遺症で右腕に麻痺が残ったこともあり、身体の苦痛の表現に共感できる。
    最後がよくわからなかった。本当は、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月30日

    ききみみ、ききひだりてにて、なやむひといるよ!なにか、けさくちゃいとか、けさらんだだんだだんくちゃししゆうる、なにわたのどんでぶうなど、てぐせさきくさらんだらんらむうあとか、なに、かぬくさまにあっくさとか、げえむはらみはらんでたんじゆんには、すうしのはんだんがだめでどうしたのかな、つとむじようたいは...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月19日

    三島由紀夫賞授賞時の朝比奈さんの質疑応答で、
    「書きたいものはすでに初めからあって、それを書いているだけ」というようなことを仰っていて、すごく気になったのでゲラを頂いたんだけど、
    本当に素晴らしい作品で新しい表現に出会ったと感じました。

    移植された他人の手。
    納得のいかない喪失と、自己の再建。

    ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月17日

    無意味な切断による幻肢痛から始まって、臓器移植と違い肉眼で確認できる左手の移植。異物に対する違和感と不快感と拒絶感と、そこからの受容までの葛藤と苦悩の顛末がとても新鮮で生々しくてワクワクしながら読んだ。

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    Posted by ブクログ 2023年10月18日

    移植された他人の手と自分の手の境界が国境のよう。クリミアの問題、ロシアとウクライナの闘い、地続きのヨーロッパ諸国と島国である日本に生まれたことによる意識の違いなど。少し難しかったけどウクライナとロシアの問題が身に迫って感じられた。
    『植物少女』と同じ作者だと読み終わってから気がつき驚いた。かなり雰囲...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月16日

    2回読んで やっと 読んだ気になった。国境や民族とか文化の考え方、わかっているようで わかっていないんだなぁと認識した。この小説が全ての答えを示しているとは思わないけど、世界は広くて深いんだなぁと思った。ページをめくる手はかろうじて自分の手で安心した。

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    Posted by ブクログ 2023年07月19日

    誤診により切断された左手。そして移植され見た目は左手も回復したように見える。自分の左腕と、他人の掌、指。その境界と国の境界の話へと広がっていく構成が自然で上手い。確かに繋がった手に振り回されるような、感情が追いつかない日々と、ロシアとウクライナの問題がリンクしていくように語られる。そこを隔てているも...続きを読む

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