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広大なアフリカのサバンナで、巨象に狙いをさだめ、猟銃を構える一人の男がいた。恩地元、日本を代表する企業・国民航空社員。エリートとして将来を嘱望されながら、中近東からアフリカへと、内規を無視した「流刑」に耐える日々は十年に及ぼうとしていた。人命をあずかる企業の非情、その不条理に不屈の闘いを挑んだ男の運命――。人間の真実を問う壮大なドラマが、いま幕を開ける!
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Posted by ブクログ
自分の知らない時代の航空業界にまつわる話 史実を元にした小説ということでおすすめしていただきました。 とても読みやすく、主人公の真っ直ぐさ故に茨の道を進むことが最初からわかっている分、救われてほしいと思いながらも、救われるわけではなく、本書の書き出しのアフリカに左遷された途中まで記載された本 ...続きを読むこの一冊で、アフリカの匂い、大企業での労働組合が向き合う問題、ストライキ、海外左遷、カラチの過酷さ、戦争による空港閉鎖、胃が痛くなるような体験が記されていますが、読み進めたくなります。 戦争を経験した人たちのセリフに、私と世代が違うからこその尊さを感じました。 なぜアフリカに至ったのかはまだ書かれていないため次を読むのが楽しみです。 旧友の行天とは、志同じくして目指す場所が違うと分かれてしまったのも今後どうなるか楽しみです。
組織は怖い。上司を敵にすると流刑にあうという恐ろしさ。パレスチナのカラチでの生活が過酷過ぎて、読んでいてゾッとしました。恩地さんの運命や如何に!正義は勝つ!…よね? 二巻目に突入します。
1985年の日航機墜落事故を中心に、日本航空がモデルになっている小説であるということだけは知っていた。どこまでをフィクションとして、どこまで事実として読んでいいのか分からないけれども、読めば読むほどに、大事故が起こりそうな会社の体質に、腹が立ってくる。 平成生まれの人間から見ると、職場の人間関係や...続きを読む実際の仕事の中に、まだ、戦前の名残りが大きく残っていることのリアリティが、印象的だった。共産党員に対する警戒心や「アカ」というレッテル。治安維持法で捕まり転向した転向者。学生運動をしていた経歴。第二次大戦時に戦闘機の整備をしていた整備士や、パイロット。元華族出身であることのステータス。今の人間からすると、もはやあまりぴんと来ない様々なお互いの人間の見方が新鮮だった。 そういった意味では、労働組合の委員長として、労働者たちの待遇改善のために会社の経営陣と戦い、僻地への報復人事を受ける恩地の姿も、新鮮に映るものだった。今でも、春闘など組合による団体交渉のニュースなどは、目にすることがあるが、小説ということを差し引いても、その切実性と熱量に、現代との差を感じる。まだまだ問題があるとはいえ、こういった運動をしてきた歴史のうえに、今の労働環境があるのだなと思う。 だからこそ、家族の生活と自身の健康を犠牲にしてまで、組合の委員長として働き、不当な僻地への長期赴任に耐える恩地の姿は、かっこよくもありつつ、共感はしづらい。終身雇用の時代の、一つの会社の中で生きていく時代の人間の感覚が垣間見える。 今のところ、読んでいて気持ちのいい小説じゃない。ただ何か、読まされる凄みがある。
2001年(発出1999年) 410ページ 『この作品は、多数の関係者を取材したもので、登場人物、各機関・組織なども事実に基き、小説的に再構築したものである。』 小説の冒頭にあるとおり、この物語は日本航空と日本航空社員・小倉寛太郎氏をモデルとした作品です。山崎豊子さんの小説は初読みですが、綿密な...続きを読む取材によるリアリティ、スケールが大きくまた美しい自然の描写、しっかりとした人物造形、骨太な文章で、1冊目でとても好感を持ちました。 モデルとなった時代背景や登場人物も古風な趣きを感じさせますが、魅力的な人物が多かったです。 主人公の恩地、私は大好きです。確かに、立ち回りは下手くそで家族・親戚を悲しませ、怒らせているけれど、正義を貫き通したその姿勢は誰にも真似できない。もし、他の誰かが同じ目にあったら、多分その人はあっという間に精神を病んでしまうんじゃないかな。それほど今と違って情報の少ない中東・アフリカ地域は過酷だと思う。 1巻・アフリカ編は、アフリカに赴任中の恩地のサバンナでのハンティングの描写から始まり、そして、労働組合委員長だった過去への回想へ。 主人公・恩地がとても正義感が強い。そして団体交渉の描写もリアリティと迫力がある。敵役として登場する人物で、1番卑怯で許せないと思ったのは八馬、そして行天。2人とも恩地側の人間だったこともあるが、徹底的に嫌な人物として描写されている。 会社側の報復人事としてカラチ赴任。そして、僻地への任期は2年と内規で規定されているにもかかわらず、その後の10年にも及ぶ中東・アフリカでの物語が幕を開ける1巻目である。
組合活動華やかなりし時代を知らない世代に理解はしにくいと思いつつ、企業の組合対策に恐ろしいものを感じた。 これでもかと海外を流浪する主人公には同情の気持ちばかり。
恩地元の生き方に励まされる。山﨑豊子さんの緻密な取材に基づいた日航機墜落をベースに作られた作品。何度も何度も読み返す名作。日曜劇場での渡辺謙がハマり役だった。
報復人事かぁ…昭和の時代にはまかり通っていたことなのか。令和の時代にもあるのか。 実直に自分の職務に向き合っただけなのに、上司に睨まれ僻地に左遷。こんな会社は許せないとは思うが、どうしてもっとうまく立ち回れないのかとイライラもする。自分の信念に正直すぎて、エリートコースから脱落し、家族にも迷惑をかけ...続きを読むる…昭和の男の価値観は複雑だ。 アフリカの夕日の雄々しさ、自然の荒涼感、野生動物の躍動感の描写は素晴らしく、オレンジ色に染まった景色と黒く染まったキリンのシルエットが、まさに眼前に広がりました。 2巻が楽しみだ。
随分前にドラマも見たが、改めて本で読むと感情移入できる。会社と対立する組合の委員長とそれに対する報復人事。1960年代に中東の僻地をたらい回しにさせられるのは想像だにできない困難がつきまとうが、そういうシーンを読みながら会社で働くことの意味を考えさせられた。 ただし正直なところ恩地元に共感できないと...続きを読むころも多い。組織で働くには正論だけを振りかざしても人は動かない。自分の正義と矜持を守るために、特に航空会社のような半官半民の企業内を泳ぎ切るためには、グッと堪えうまく立ち回ることも時には必要ではないだろうか。
随分前に5冊購入してから、大作故に読み始める気合いが入らずになかなか読めずにいましたが、何となく手に取り読み始めました。平成11年の作品で、話は1960年代のことだといいのに、とても読みやすく、どんどん世界に引き込まれていきました。恩地さんが自分の身近な人物に感じ、読みながら、言葉を失い、何度も本を...続きを読む閉じました。 山崎先生の緻密な描写に、その土地の様子がしっかりと頭に描かれて、世界旅行の気分も味わってしまいました。世界地図を広げて、恩地さんはこの時代にこんな場所へ行かされたんだ、と思いを馳せました。自分の会社に労働組合はないけれど、社会人になってこの本を読むと、誰もが共感できると思います。
久しぶりの小説だったが、全く飽きずに一気読みしてしまった。 組合と会社の対立、溝の深さはそのまま見応えとなっている。 恩知の頭のキレの良さ、弁の立ち振りの格好良さと言ったらない。 …一言、 「ナショナル・フラッグ・キャリアか知らんけど、 自分だったらこんな会社、即辞めてるね!」
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沈まぬ太陽
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山崎豊子
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