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Posted by ブクログ
露骨な報復人事により、過酷で孤独な僻地での日々に、精神的にも限界の恩地。
あまりの不条理さに、読んでいるこちらも辛くなる。
信念を貫きたいのはわかるけど、恩地はもう少し家族のことも考えてほしい。
犠牲になっている奥さんや子どもたち、そして母親のことを思うと胸が苦しくなる。
さすがに彼があまりにも真っ直ぐ過ぎて、不器用な人に思ってしまう。
東大出身のその賢さをもう少し戦略的に違う形で生かせないのか…
でも曲がったことができないのが恩地なんだろう。
読み始めると止まらない。
どんなに気持ちが沈んでいるときでも、続きが気になってしまう。
次は御巣鷹山篇。
未曾有の悲劇と遺族の苦悩が描かれると知っているだけに、今の自分の心で受け止めきれるのか心配ではある。
迷いながらも、それでも続きが読みたくなる。
三巻へ続く。
Audibleにて。
Posted by ブクログ
今の労働環境が、いかに恵まれているものなのかを改めて実感しました。会社による不当な人事や、労働組合への露骨な圧力といった描写は、現代ではなかなか想像しにくいものです。
また、「昔のJALは事故が多かった」と漠然と聞いたことはありましたが、本作を通してその背景がよく理解できました。訓練が不十分なパイロットを、人手不足を理由に採用していた事実、そしてその原因の一つが労働組合への圧力にあったという点が、非常に具体的に描かれていたのが印象的でした。
後半では恩地の活躍が描かれますが、弾劾裁判での証言以外は比較的控えめで、その分、家族が少しずつ崩壊していく様子が胸に刺さりました。読んでいて辛い場面も多かったです。
物語としては綺麗に一区切りついたように感じましたが、まだ続きがあるのですね。次巻でどのように展開していくのか、楽しみです。
Posted by ブクログ
主人公はじめ物語の舞台である国民航空で働く人々の仕事っぷりが読んでいて清々しい。昭和の働き方の良し悪しは置いておいて、仕事ができる人とはこういう人であり、大企業にはこういう人がごろごろいるのか..と驚嘆した。
自分自身も正義感が無駄に強い頑固者なので、個人的に恩地さんが自分の信念を曲げず貫こうとする姿にすごく勇気づけられたし、恩地さんには報われて欲しい。
会社というか堂本の策略にまんまと嵌ってしまった行天は、素直すぎるやろ、と思った。ボタンのかけ違いで正反対の立場になってしまった2人、だけど行天は簡単に信念を曲げる要領のいい性格なので、堂本の罠がなかったとしてもいずれどこかで仲を違えていたのかもと思う。
Posted by ブクログ
エリート社員だった主人公が、思わぬ不本意な形で労働組合の委員長を引き受けることになる。元来の真面目さ、誠実な性格で、末端の社員の賃金引き上げなどの処遇改善を掴み取るが、一本気な進め方が災いし、また、たまたま首相フライトを交渉の材料に使ったということで、経営陣との対立が決定的となる。その報復人事とばかりにパキスタン、イラン、ケニアの駐在として10年間のいわば流刑に処される。この間、良い出会いもあるのだが、家族も疲弊、出世もおぼつかず、さまざまなハードシングスで発狂寸前まで追い込まれる。大企業や保身に走り自分のことしか考えない役員の嫌なところを煎じ詰め、煮詰めて、かたまりにしたような話。現代であれば、即炎上、裁判あるいは転職という選択肢もあるだろうが、当時はそういう選択肢はなかったのだろう。とはいえ、別の形で残っているだろうから、やはり大きな組織、権力者は怖いものなのである。
Posted by ブクログ
前半は主人公の恩地がアフリカでどのような状態で頑張っているかが書かれて、
ひたむきに業務をこなす姿に心打たれました。
後半は日本航空が抱える問題が浮き彫りになり、自分が手配したチケットが原因で問題の渦中へ。
前巻で出てきた登場人物がそれぞれの思いを胸に、問題に向き合う姿は心動かされました。
アフリカで過ごす中で、自分と同じく日本への思いを抱えながら、帰国できない孤独な思いを秘めた人の心中が語れるシーンに
解決した訳では無いが、恩智の孤独が少し和らぐのを感じました。
ハンティングの描写や、剥製を壊すシーンは、作品に吸い込まれるような描写でした。
次巻も楽しみです。
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