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Posted by ブクログ
なんて悲しく、そして気高い生涯なんでしょう‥。美貌と、才能と、大地主の長女としてのあふれるほどの富を持ちながら、突如 早逝されたと記され、歌壇から消息を絶った歌人・小室みやじ。しかし彼女は生きていたのです。その謎をゆっくりと紐解くように、彼女に54年間付き添った老婢のよしが語り始めます。
大正時代の美しい 尊敬語、謙譲語で語られる文章は、現代の私たちには 読みづらいと感じるかもしれませんが、それこそがミステリアスで残酷な運命をたどった 小室みやじをよく表現していると思います。
このお話にはモデルがいると噂され、ネットでもこの人では?と名指されていて、あとがきでは作者はきっぱりと否定していますが、 この時代、 似たケースはあったのではないでしょうか。
古い因習にがんじがらめにされ一生を棒に振ってしまった美しく 気高い女性たちが 他にもいたような気がします。
巻末の富士正晴さんの解説は無い方が良かったように思います。 男が描けていないと批評されてますが 、本書は 女を書いた小説です。主人公に苦しみを与えたのは全て男たちの仕業です。
富士正晴先生には申し訳ないですが 、「だから 男って女を分かっていない」と申し上げたいです。
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