Posted by ブクログ 2012年05月03日
大地主の総領娘であり、大正時代に類まれな歌人として知られた御室みやじの波乱万丈で数奇な半生。
旧い因習の中から飛び立つことを許されず、それによりさらに燃えたぎる情熱、冷徹さ、孤独が、痛いくらいの美しさと真っ直ぐさで迫ってくる。重厚で激しい美しさをもつ小説。短歌はまったくわからないけれど、御室みやじ...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年03月18日
旧家の総領娘であり、歌人御室みやじの秘められた恋と数奇な運命をたどる。
今までこの方、社会派の作家さんだと思っていました。『不毛地帯』とかが有名すぎて。
宮尾登美子といい、この作家さんといい、円熟した筆で描かれる女性の一生というものは読みごたえ満点です。目がくらむほどきらびやかで豪奢な反面、がんじ...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年12月26日
先日訪問した富田林寺内町の旧杉山邸にいた歌人石上露子の自伝小説だったので興味津々で読みました。小説なのであくまでもフィクションでしょうけど、旧家の因習ってことのすごさ、家の大切さ。うーん、現代でもこういうのに縛られるってのはなかなか苦労するやろなぁ。と・・でも、皇室の方々なんかはもっとすごい縛りがあ...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年12月03日
大分前に古本屋で購入してそのまま読まずにいた本です。今日読み始めて暇を見つけ見つけ読み、今読み終わりました。
やはり文章が上手ですね。畳み掛けるような物語の展開にいつの間にか引き込まれてしまいます。
一言で言うとこの本の主役は時代と言うものだろうな、と思いました。今の日本でも勿論旧家のしきたり...続きを読む