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Posted by ブクログ
山崎豊子の一番最初の新聞連載小説だったという「女の勲章」。
新聞連載ものだけあって短いスパンでヤマが設定されており、
一気に読まずにはいられない内容でした。
しかし・・・衝撃のラストに愕然。
いつこの「男性マネージャー」が痛い目をみて主人公が女性の
幸せを掴むのかが気になって気になって、
一気に朝まで読みふけってしまったのに、
最後がこれじゃ、あまりにも悲しすぎる・・・・。
解説によると、山崎豊子は「究極の現実主義」なのだそう。
結局現実はオンナを弄びながらビジネスのダシに使って、
上手く立ち回る者の勝ちなのか???
・・・悲しすぎる(涙)
でも、ビジネスの世界を知るという意味では、勉強になる部分も多い
内容でした。
Posted by ブクログ
船場のいとはん、こいさんものが何故か好きなわたくし。
この作品は新聞の書評ではない欄で「船場のいとはんもの」として紹介されていたので知りました。
知ってしまったら早く読みたい。某お急ぎ便も待ちきれなかったので、本屋さんの店頭お取り置きネットサービスで在庫確保し、取りに行きました。
(このサービス、すごく便利だけど、カウンターで本のタイトルを告げるのがちょい恥ずかしいっす)
この作品は、なみいる巨編をお書きの山崎先生においては上下巻と、規模としてそう大規模ではない作品に該当すると思われます。
しかし、これが新聞連載の小説だったと知り、驚きました。
こんなに悶々とする展開、毎日小出しにされるのをリアルタイムで読んでいたのでなくてよかった・・・!と胸をなで下ろしました。
昭和30年代の洋裁学校ブームが物語の背景。自分の母親も洋裁学校を出ており、当時どんなに華やかで勢いがあったのかを聞かされたことがあります。今ではそのほとんどが洋裁学校としての姿を消してしまったけれど、そんな当時の事を知りたくて読みたかったということもありました。
阪神間の洋裁学校を起点に、大阪、東京そしてパリへ・・・と華やかな成功の階段を登る、若く美しい船場のいとはんデザイナーと、その蔭で経営の実権を握る商魂たくましい年下のやり手男性。先生に仕えながらも、いつか自分が・・・と眼光鋭く隙を伺いみる助手たち。ビジネスチャンスを見込み渦巻く服飾界の欲望と野望、女のプライド。
など、これでもか~というぐらいに絡み合い、気の休まる暇がない。
唯一、船場からついてきてくれたヒロイン式子のお手伝いさんだけが心の平安でした。(式子さんもきっと同じ気持ちだっただろう・・・)
上巻の前半あたりは、まだ業界の掟もわからぬ駆け出しの式子が先輩にやっかまれ妬まれ小意地悪をうけつつも、軽やかに跳ね返し、小さな成功をおさめて行く段階が爽やかで心地よいのですが、その後、あれよあれよと言う間に虚飾の渦に巻き込まれていくのです。
船場の商家のいとはんとして生まれた式子のプライドを上手にくすぐり次の一手をもちかける銀四郎(ってまた、このワルそうな名前ったら!)。
当の本人式子さんも、このまま行くと危険だということもうっすら理解はしてはいるものの、しかし変なところで鷹揚なお嬢さん性質と、持って生まれたいとはんのプライドによって自分で呼び込んだ運命でもあるのがまた・・・。
読んでいて、「もういい加減にいち抜けた、したらええのに」と思いつつ、「でもそれはもう無理やわなあ」と、ある程度予想のできる結末に向かって進むしかなく、砂をかむような思いでお伴することになるのでした。
どこまでもまつりあげられ、まさにジェットコースター、いや、フリーフォール並みにおそろしい。
そんな気の抜けない展開におけるちょっとした楽しみは、随所に当時の関西での暮らしや文化が垣間見られるところでした。特に心斎橋や阪神間において、実際の店名や地名が数多く登場するので、当時はそこ、そんなに盛り上がってたのねぇ・・・と現在の姿を思い起こしながら読むのも関西人ならまた楽しいかも。
当時の人にとって、夏の六甲山ホテルへ避暑に出かけることや、心斎橋をぶらぶらする(いわゆる心ブラ!)は、なんとも憧れのことだったんだなあ・・・そう思うと、今は閑散としている六甲ケーブルが夏は満員だったなんて、信じられません。
それから、三人の弟子がそれぞれ個性の異なるタイプで、それぞれやっかいに絡んでくるのでおもしろい、いや、おそろしい。
いちばん、やらかしてくれてくれるのはいったい誰なのか・・・
なんて展開も楽しみにしつつ、下巻へ続きます。
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