忍ぶ川

忍ぶ川

572円 (税込)

2pt

兄姉は自殺・失踪し、暗い血の流れにおののきながらも、強いてたくましく生き抜こうとする大学生の“私”が、小料理屋につとめる哀しい宿命の娘・志乃にめぐり遭い、いたましい過去をいたわりあって結ばれる純愛の譜『忍ぶ川』。読むたびに心の中を清冽な水が流れるような甘美な流露感をたたえた芥川賞受賞作である。他に続編ともいうべき『初夜』『帰郷』『團欒』など6編を収める。

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忍ぶ川 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年11月05日

    ⚫︎受け取ったメッセージ
    川の流れのように、粛々と流れる時間。
    一緒にいてくれる人を思う気持ちが、
    水面を輝かせる。


    ⚫︎あらすじ(本概要より転載)
    大学生の私は、料亭「忍ぶ川」で志乃としりあった。それぞれの家族とのかかわりやいたましい生い立ちを乗り越え労わりながら逞しく生き抜こうとする。くり返...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年08月16日


    大好きかつ素晴らしい短編作品。
    男女が出会い家族となり生きていくまでが、清純で慎ましく描かれる。
    時代背景か若干の男尊女卑は感じるが、素朴な愛情が流れる数作が続く。
    ラストの『驢馬』は毛色の違う戦争モノだが、ずっと哀しみがこびりつく名作。

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    Posted by ブクログ 2023年04月29日

     これはとても文学的な香りを愉しめる小説である。人がなぜ恋に陥るのか、家族に対する愛情とはどんなことを云うのか。そんなことがわずかな時間で感じることができる。

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    Posted by ブクログ 2017年05月24日

    奥さんとの馴れ初めは初めて読んだかも。でもこれは事実に近いフィクションなのかな。どこまで本当なんだろう。結婚前、女性が生家へ男性を連れて行って、「これが私のすべて」と見せる場面はよかった。その生家というのが赤線地帯の一角にある場所だから尚更ね。そこで引いて去って行く男ならもちろん今後はないわけだし。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年12月21日

    作者三浦哲郎の人生を下敷きにした私小説。
    6人兄弟で4人が自殺か失踪をとげてるんだから、どうしたって話は重くなりそうなものだけれど、この作者の文章は、雪の日の朝のように爽やかだ。
    妻との出会いと結婚を主に描いているんだけど、この奥さんがまた良い女なんだな

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    Posted by ブクログ 2015年10月15日

    ユタを読んでおもしろかったので、他の作品も読んでみたくて読みました。
    寒い地方での暮らしや奥様との様子が小説の中から窺える感じでした。

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    Posted by ブクログ 2012年12月17日

    表題作「忍ぶ川」を含む7つの短編集である。「驢馬」の1編だけ満州人の留学生の差別を描いた作品で、他の6編は「忍ぶ川」に連なる作品と捉えてもいいのではないだろうか。

    「忍ぶ川」は昭和初期の恋愛小説。不幸な過去を互いに持ちながらも出会い、果てに結ばれるという目新しいストーリーではないが、情景や心情が読...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年03月05日

    「忍ぶ川」のみの感想
    大好きすぎて何度読んだかわかりません。
    特にラストが好き。スケールが大きいわけでも長編ってわけでもないのに、読んだ後は壮大な気持ちになる。ピュアで胸が打たれる小説。

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    Posted by ブクログ 2010年10月24日

    この本には「忍ぶ川」を含む7つの短編がおさめられている。
    「忍ぶ川」は昭和初期の男女の愛情の在り方、また、家族愛
    などが悲しく、切なく、雄々しく、書き連ねられており、胸をうつ
    素晴しい作品だった。まだ若い主人公の人生に胸が熱くなるほどの
    感動を覚えた。
    他の6作品もそれぞれに勉強させられたが、内容が...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    著者が青森県八戸出身の芥川賞作家ということで買ってみました。調べてみると、歴代の同賞受賞作の中でも上位にランクインしてました。ほぼ実話だそうで、それだけに胸に詰まる切なさがあった。

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