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Posted by ブクログ
ぴったりな題名!
主人公は頭がおかしくて私には理解できないけど、誰に理解されなくても言わなきゃいけないことがある。叫ばなきゃいけないことがある。そんなふうに感じた。
主人公がおじさんであることも、かなり効いていると思う。もし少年だったら、同情とか青春みたいな気持ちが勝っていた気がする。でも、おじさんだからこそ、「何言ってるんだこいつ」という痛々しさがある。
ラストも良かった。最終的に劇的な何かが起こるわけではない。まあ、もしそこで世界を変えるような出来事が起きていたら、それはもう「叫び」というより、革命とか行動とか、別のものになってしまうから
本当に、文字通り、題名の通り、「叫び」だなと思った。
Posted by ブクログ
●感想
この作品から、人は「何者でもない自分」を受け入れることが、とても苦手なのだと思った。
早野は、縁もゆかりもなく、その地にいる理由さえなかった自分から、先生や銅鐸と出会い、川又青年に自分を重ねることによって、自分の生きる意味を見いだしていく。そして、次第にその物語へのめり込み、執着するようになる。
しかし、早野を特殊な人物だと捉えるのは早計だろう。さまざまな偶然や偏った見方によって作られた歴史物語であっても、それを大切にすることは、人間らしさの表れであり、生きるうえでの拠り所にもなる。だからこそ、早野の感覚は多くの人にも理解できるものだと思う。
何かを信じて一生懸命になることは、美しく、同時に危ういことである。
大阪弁で軽妙な印象なので、重たくなりすぎなくて良い。
●本概要
【第174回 芥川賞受賞!】
聞いて欲しい人が一人おるんです。「政と聖」(まつりごと)を描く芥川賞受賞作。
早野ひかるは「先生」に打ちのめされ、銅鐸と土地の来歴を学び始める。ここではかつて罌粟栽培と阿片製造が盛んで、満州に渡って「陛下への花束」を編み、紀元2600年記念万博を楽しみにしていた青年がいた。いつしか昭和と令和はつながり、封印されていた声が溢れ出す。
大阪と大陸で響き合う夢とロマン、恋愛政治小説。
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