松家仁之の作品一覧
「松家仁之」の「火山のふもとで(新潮文庫)」「新しい須賀敦子」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
自然の恵みを享受しつつ、下手に抗うことなく人生を全うする設計事務所の所員、クライアントの人たちの姿がとても印象に残った。
浅間山の麓にある夏の家の姿をずっと頭に浮かべながら読んでいた。読んだ人はどんな建物の姿を想像するのだろうかとも。
住むことによって家は劣化するけど、住まないと建物自体の生命を失うというのを感じた。そして夏の家に着いて、真っ先にすることは窓を開ける。それによって建物に息吹を与えている。建物が息を吹き返す描写がとても好きだ。
人間模様では、雪子と結婚して夏の家に戻っていた。
『あぁ、よかった』と胸を撫で下ろした。雪子の主人公への思いが所々で垣間見えていて、何とか叶ってほしいと思っていた。夏の家に戻るというのが、また良い。
想像力を掻き立てながら、押し付けてこない。
建物や、自然のイメージをするだけで心が穏やかになる1冊だった。読み進めるごとに染み渡ってきた。
Posted by ブクログ
凄く良かったの一言。
初めは建築事務所での仕事ぶりなどが淡々と綴られているが、建築に少し興味ある方ならば『建築家はこんなことまで考えているのか』と感動するに違いない。
建築とはただ便利の追求やオシャレだけでなく、暮らしや生活に感じること(感性の部分)、四季、そしてちょっとした生活の中の悦びなども全て考えて作る仕事なのだなあと感じられたことがとても幸せだった。
恋愛要素もあるけど、スパイス程度なところも良いかな。
そして、人間も建築も全て諸行無常でありながら、それでも良いものは長く引き継がれるような余韻がある。うっすら涙すら出てしまった。
読めて良かった。自分の仕事ぶりに悩んだ時(建築関係でなくても)、指標になりそうな良書。