優雅なのかどうか、わからない

優雅なのかどうか、わからない

1,324円 (税込)

6pt

Casa BRUTUS連載、待望の単行本化!

48歳にして再び独身になった主人公、匡(ただし)は、吉祥寺にある古い一軒家を老婦人に借り受け、自分好みに改装を始める。気楽な一人暮らしは、順調に滑りだすが、かつての恋人、佳奈とばったり再会。佳奈は、父親とふたりで同じ町に住んでいた……。
「気ままな一人暮らし。うらやましいかぎりだなあ。これを優雅と言わずして、なんと言う」。まわりにそう言われることに違和感を覚えつつ、佳奈との関係を取り戻したいと願う匡だが、彼女の父親は認知症となり、いつしかその介護に巻き込まれていく。自分の家と行ったり来たりの生活は、さらに思わぬ展開となり、どう暮らしたいのか、誰と生きたいのかの選択を否応なく迫ってくる---。
かつて妻や息子と暮らした代々木のマンション、一人になって借り受けた、井の頭公園に接した古い一軒家。吹き抜け、窓、灯り、テラス、暖炉、キッチン……随所にあふれる細かい家の描写が、物語に柔らかな深みを与えている。

流れるような美しい文体で描かれる、松家仁之の、新しい小説世界!

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優雅なのかどうか、わからない のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2014年10月20日

    ミア・ファローが、じっとこちらを見つめている。その右頬あたりに白抜き、横書き三段組でタイトル。同じフォントの漢字の上に小さくローマ字を添えた作者名。映画かファッション関係の雑誌のような装丁だが、著名な編集者でもある著者三冊目の小説である。なぜ表紙がミア・ファローなのかは読めばわかる。処女作が軽井沢、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年10月07日

    装丁は鈴木成一さん。なぜカバーの表紙が外国人なんだろう。髪型はベリーショートで佳奈を思わせるけど。
    カレル・ファブリティウスの絵は印象的。
    暖炉の燃やし方。私はふみふみというけれど、メイク・ブレッドの好きなふみ。吉祥寺の古い家。アメリカで同性と暮らす息子。親の介護。不倫と離婚。

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    Posted by ブクログ 2014年09月04日

    吉祥寺が舞台!2人が行ったお店はここかしら、とか、2人が歩いた場所はあそこかしらと思いを巡らせながら一気読み。
    古い一軒家を少しずつリノベーションしていくところがとても素敵♪

    でも、どうしてこの装丁なのでしょう。火山のふもとでの装丁は素敵だったのに…。この表紙だけが残念。

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    Posted by ブクログ 2021年02月04日

    前に井の頭公園の近くに住んでいたこともあり、映画のように映像が浮かび上がってきたわたしはラッキー!
    松家さんの作品は3作目ですが、わたしの中での評価はこんな感じです。
    火山のふもとで>優雅なのかどうか、わからない>沈むフランシス

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    Posted by ブクログ 2015年04月20日

    2作目同様、中編くらいの軽い小説なので、やはり物足りなさを感じる。ストーリーはやや妄想に近いけど、文章が巧いので今回も楽しめた。村上春樹のように比喩が独特で、料理を作って食べたくなる(笑)
    2作目のレビューでも書いたけど、次作こそ長編を期待しています。

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    Posted by ブクログ 2015年04月11日

    40代男の悶々とした日常。そこが丁寧に綴られていてイイ!登場する女性陣に言われる様々な事にまたまた悶々とする描写が良かった。

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    Posted by ブクログ 2015年03月03日

    おしゃれで、結局は優雅なんじゃないの!とやっかみ感を残すような作品かと思ったが、様々なことが起き、テンポの良い展開で一気に読めた。が、結局は不景気といえども高給取りの悠々自適な生活じゃないと思ったり。
    不倫の恋に終わりを告げ30半ばで父親と二人暮らしを選択した

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    Posted by ブクログ 2014年12月05日

    離婚からマンションを出て古い一軒家へ移り住む。
    上司から「気ままなひとり暮らし。これを優雅と言わずしてなんと言う」と言われる。
    かっての恋人、佳奈との再会。
    どう向き合えば良いのか。48歳の現実がそこにはある。
    日々の暮らしが静かに、そして丁寧に描かれる。
    優しい文章の中に男臭さが感じられる時もあり...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年11月26日

    「火山のふもとで」「光の犬」がすごく好きで、以来少しずつ読んでいる作家さん。

    40代後半での離婚。井の頭公園近くの古い一軒家を借り受け、思い通りに手を加えていく主人公。
    インテリアを初め、物へのこだわりが半端じゃなく、まあ裕福なのねと少々鼻白む。それでいて「優雅なのかどうか、わからない」って、十分...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年09月14日

    出版社に勤める匡は、離婚し井の頭公園近くの古民家に一人住まいを始めた。米国に住む息子と同居することになった女主人から、外観を変えなければリフォームしても良いし、リフォーム代は実費を出す。その代わり、自分が米国から帰ることになったら出ていってほしい、という条件で住み始める。匡は、古民家を自分の好みにリ...続きを読む

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