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Casa BRUTUS連載、待望の単行本化!
48歳にして再び独身になった主人公、匡(ただし)は、吉祥寺にある古い一軒家を老婦人に借り受け、自分好みに改装を始める。気楽な一人暮らしは、順調に滑りだすが、かつての恋人、佳奈とばったり再会。佳奈は、父親とふたりで同じ町に住んでいた……。
「気ままな一人暮らし。うらやましいかぎりだなあ。これを優雅と言わずして、なんと言う」。まわりにそう言われることに違和感を覚えつつ、佳奈との関係を取り戻したいと願う匡だが、彼女の父親は認知症となり、いつしかその介護に巻き込まれていく。自分の家と行ったり来たりの生活は、さらに思わぬ展開となり、どう暮らしたいのか、誰と生きたいのかの選択を否応なく迫ってくる---。
かつて妻や息子と暮らした代々木のマンション、一人になって借り受けた、井の頭公園に接した古い一軒家。吹き抜け、窓、灯り、テラス、暖炉、キッチン……随所にあふれる細かい家の描写が、物語に柔らかな深みを与えている。
流れるような美しい文体で描かれる、松家仁之の、新しい小説世界!
Posted by ブクログ 2014年10月20日
ミア・ファローが、じっとこちらを見つめている。その右頬あたりに白抜き、横書き三段組でタイトル。同じフォントの漢字の上に小さくローマ字を添えた作者名。映画かファッション関係の雑誌のような装丁だが、著名な編集者でもある著者三冊目の小説である。なぜ表紙がミア・ファローなのかは読めばわかる。処女作が軽井沢、...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年12月05日
離婚からマンションを出て古い一軒家へ移り住む。
上司から「気ままなひとり暮らし。これを優雅と言わずしてなんと言う」と言われる。
かっての恋人、佳奈との再会。
どう向き合えば良いのか。48歳の現実がそこにはある。
日々の暮らしが静かに、そして丁寧に描かれる。
優しい文章の中に男臭さが感じられる時もあり...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年11月26日
「火山のふもとで」「光の犬」がすごく好きで、以来少しずつ読んでいる作家さん。
40代後半での離婚。井の頭公園近くの古い一軒家を借り受け、思い通りに手を加えていく主人公。
インテリアを初め、物へのこだわりが半端じゃなく、まあ裕福なのねと少々鼻白む。それでいて「優雅なのかどうか、わからない」って、十分...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月14日
出版社に勤める匡は、離婚し井の頭公園近くの古民家に一人住まいを始めた。米国に住む息子と同居することになった女主人から、外観を変えなければリフォームしても良いし、リフォーム代は実費を出す。その代わり、自分が米国から帰ることになったら出ていってほしい、という条件で住み始める。匡は、古民家を自分の好みにリ...続きを読む
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