国内小説 - 新潮社の検索結果

  • 一週間

    一週間

    小説・文芸
    4.2
    1巻924円 (税込)
    スパイMの奸計により逮捕され共産党から転向した小松修吉は、Mを追って満洲に渡り、終戦後、捕虜となる。昭和21年早春。ハバロフスクの日本新聞社に移送された修吉は、脱走に失敗した軍医の手記を書くよう命じられた。面談した軍医は、レーニンの裏切と革命の堕落を明かす手紙を彼に託した。修吉はこれを切り札にしてたった一人の反乱を始める……。著者の集大成。遺作にして最高傑作。
  • 一瞬の夏(上)

    一瞬の夏

    小説・文芸
    4.1
    1~2巻781~880円 (税込)
    強打をうたわれた元東洋ミドル級王者カシアス内藤。当時駆けだしのルポライターだった“私”は、彼の選手生命の無残な終りを見た。その彼が、四年ぶりに再起する。再び栄光を夢みる元チャンピオン、手を貸す老トレーナー、見守る若きカメラマン、そしてプロモーターとして関わる“私”。一度は挫折した悲運のボクサーのカムバックに、男たちは夢を託し、人生を賭けた。
  • いっちみち―乃南アサ短編傑作選―(新潮文庫)

    いっちみち―乃南アサ短編傑作選―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻737円 (税込)
    家族が起こした不祥事で故郷を離れ、コロナ禍のなか帰郷した女性。父と離婚した母の実家で、家業の秘密を知った息子。両親を事故で失い、我が家にやってきた不思議な従妹。わかりあえると思ったら遠ざかる。温かいのに怖い。恋があって、愛があって家族になったはずなのにーー。「人間」という最大のミステリーを描き続けてきた作家による、傑作短編を精選した文庫オリジナルアンソロジー。
  • いつか、この世界で起こっていたこと

    いつか、この世界で起こっていたこと

    小説・文芸
    3.8
    1巻1,496円 (税込)
    犬を連れ、白樺とモミの林にきのこ狩りにでかけていたチェーホフ。一九七七年のエルヴィスの死と、アメリカ核施設見学ツアー。ユーゴから日本へと逃れてきた女性シンガー。関東大震災の津波で生死を分けた鎌倉の夫婦。震災後に生きるわたしたちを小さな光で導く、いつか、どこかで、起こっていたこと。深い思索にみちた短篇集。
  • いつか陽のあたる場所で

    いつか陽のあたる場所で

    小説・文芸
    3.6
    1巻649円 (税込)
    小森谷芭子29歳、江口綾香41歳。ふたりにはそれぞれ暗い過去があった。絶対に人に知られてはならない過去。ふたりは下町の谷中で新しい人生を歩み始めた。息詰まる緊張の日々の中、仕事を覚え、人情に触れ、少しずつ喜びや笑いが出はじめた頃──。綾香が魚屋さんに恋してしまった! 心理描写・人物造形の達人が女の友情に斬り込んだ大注目の新シリーズ。ズッコケ新米巡査のアイツも登場。
  • 五つ星をつけてよ(新潮文庫)

    五つ星をつけてよ(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻572円 (税込)
    PC上で輝く星(レビュー)だけが、進むべき道を照らしてくれる――。離婚して実家に戻った恵美は、母の介護を頼んでいるホームヘルパー・依田の悪い噂を耳にする。細やかで明るい彼女を信頼していたが、見る目がなかったのだろうか。動揺する恵美に、母が転んで怪我をしたと依田から連絡が入り……。ネットのレビュー、ブログ、SNS。評価し、評価されながら生きる私たちの心を鮮やかに描き出す6編。(解説・彩瀬まる)
  • いつも彼らはどこかに

    いつも彼らはどこかに

    小説・文芸
    3.7
    1巻605円 (税込)
    たっぷりとたてがみをたたえ、じっとディープインパクトに寄り添う帯同馬のように。深い森の中、小さな歯で大木と格闘するビーバーのように。絶滅させられた今も、村のシンボルである兎のように。滑らかな背中を、いつまでも撫でさせてくれるブロンズ製の犬のように。――動物も、そして人も、自分の役割を全うし生きている。気がつけば傍に在る彼らの温もりに満ちた、8つの物語。
  • いつもと同じ春

    いつもと同じ春

    小説・文芸
    -
    1巻495円 (税込)
    百貨店の社長として烈しい競争の世界を疾駆し続ける〈私〉の胸に、ふと、引き裂くように自由への渇望がこみ上げる。そのような時にはまた、宿業を負った生い立ちから、理想に燃えて父に反逆した青年期が思い起こされる。――一族の血の重さに耐えつつ、ひたすらに事業を拡大し、なおしなやかな感性を保ち続けようとする生きざまを、驚くべき真率さで物語る。平林たい子文学賞受賞。
  • 偽りのラストパス

    偽りのラストパス

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,496円 (税込)
    バスケ部で全国を目指す見原陽司。親善大会を控えたある日、地元の不良として名高い小金井進が居候することになる。戸惑いを隠し切れない陽司と弟の良哉。小金井の狼藉が激しさを増すなか、ある日、決定的な悲劇がもたらされて――。誰しもが抱いていた少年時代の郷愁に心打たれる、新潮ミステリー大賞受賞後第一作。
  • 凍てる庭

    凍てる庭

    小説・文芸
    -
    1巻869円 (税込)
    凍てついた地殻を割って、春いち早く芽をふく蕗。逆境にめげず、強く素朴に生きてほしいという願いをこめて、娘に蕗代と名づけた私は、戦後の混乱期に、極貧の底で妻に逃げられ、職を転々と変えねばならなかった。屈辱感と自己嫌悪にまみれながらも、胸に不屈の意志を秘め、一人娘への愛の灯をともしつづける。――作家・水上勉誕生まえの苦闘の日々を綴って感動をよぶ自伝的長編。
  • 愛しい女

    愛しい女

    小説・文芸
    3.0
    1巻825円 (税込)
    婦人雑誌記者の清里は、妻子を連れて温泉地で休暇を過した折、旅先の吊橋で立ち往生して動きのとれぬ女性二人を救う。その一人は同じ会社の電話交換嬢・妙子で、もう一人は、その友人のスタイリスト留美であった。留美の異様な眼差しが、清里の心を射抜く。留美は清里に強く惹かれ、彼との結婚を強く望むようになる。が、道ならぬ恋を諦めてヨーロッパへ旅立つまでの、濃密な愛の日々。
  • いとみち(新潮文庫)

    いとみち(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1~3巻693~737円 (税込)
    相馬いと。青森の高校に通う16歳。人見知りを直すため、思い切ってはじめたアルバイトは、なんとメイドカフェ。津軽訛りのせいで挨拶も上手に言えず、ドジばかりのいとだったが、シングルマザーの幸子やお調子者の智美ら先輩に鍛えられ、少しずつ前進していく。なのに! メイドカフェに閉店の危機が~~。初々しさ炸裂、誰もが応援したくなる最高にキュートなヒロインの登場です。
  • 犬は歌わないけれど

    犬は歌わないけれど

    小説・文芸
    -
    1巻1,485円 (税込)
    「未来はどこにあるの?」幼い息子の本質を突く問いに考え込む。バンドデビューした高校時代、背中を押してくれた友人の言葉。事務所から独立して初めて知る社会の一般常識。いとおしい愛犬の存在。そして親友のグループ脱退……。地下スタジオにこもって音楽と向き合う中で心に浮かんだ大切な記憶と想いを紡ぐエッセイ集。
  • 犬も食わない(新潮文庫)

    犬も食わない(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻693円 (税込)
    派遣秘書の福は雇い主と出かけた先のビルで、廃棄物処理業者の大輔とぶつかった。ろくな謝罪もない舐めた態度に激高した福は罵詈雑言の限りを尽くし、大輔は一言でやり返す……そんな最悪な出会いから始まった。ベッドの半分を占める体は邪魔だし、同じシャンプーが香る頭は寝癖だらけ。他人の「いいね」からは程遠い、喧嘩ばかりで格好つかない恋愛の本音を、男女の視点別に描く共作小説。
  • イノセント

    イノセント

    小説・文芸
    3.4
    1巻1,144円 (税込)
    男の住むマンションを見上げながらガソリンを被って焼身自殺したソープ嬢。彼女が死んだ理由を探し求める牧師の父親。そして娘の素顔を辿る父には信じられない事実が突きつけられる。自殺それとも他殺? 誰が犠牲者で誰が犯人なのか。真実はおぼろげに霞んで、虚像が独りで歩き出す。そして衝撃のラストシーン!読者は毒々しく染め上げられた結末に立ち尽くす。中村うさぎが描く、愛と憎悪と絶望の物語。
  • Ifの総て

    Ifの総て

    小説・文芸
    4.0
    1巻2,310円 (税込)
    画期的生成AI技術・カオス・ジェネレーターを駆使して、花村薫は時空を超える。航空機墜落事故、日米安保条約、真珠湾攻撃の闇から見えてきた驚くべき真実とは? 亡国の権力者から反逆者まで、CIAから未来人まで跋扈する「メタ現実」を花村はサバイブできるのか? 島田ワールド全開のエンターテインメント超野心作!
  • いまは、空しか見えない(新潮文庫)

    いまは、空しか見えない(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻649円 (税込)
    父親からの抑圧に耐える高校生の智佳。誰にも言えない夢があり、密かに日帰り旅で東京へ向かう。そのバスで同級生のギャル・優亜と遭遇し、彼女の“男への復讐”を手伝うことに。智佳は大好きなホラー映画から着想し、復讐劇を実行するが……。何年経っても拭い切れない、怖れの記憶。暴力に歪められた自分の心を取り戻すため、懸命に闘い続ける少女たちの、希望への疾走を描く連作短編集。(解説・彩瀬まる)
  • 今は何時ですか?

    今は何時ですか?

    小説・文芸
    3.0
    1巻2,530円 (税込)
    〈失踪した恋人の鎮魂のために女性作家が書いた小説〉が読者を魅了するモダニズム文学の傑作「今は何時ですか?」、終戦の日の朝の列車で、午後の「重大発表」が載った新聞を売る若い女を描いた遺作「茶色い戦争ありました」ほか、作家、エッセイスト、批評家、翻訳家として読者を愉しませつづけた希代の文学者による全四篇。
  • いまひとたびの(新潮文庫)

    いまひとたびの(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻737円 (税込)
    ドライブに連れていって。赤いスポーツカーで――。夫を失った事故ののち、車椅子の生活を送ってきた叔母は若い娘のようにそう言った。やがてわたしは、彼女が秘めていた思いに気づく(表題作)。大切な人と共にした特別な一日。その風景は死を意識したとき、さらに輝きを増してゆく。人生の光芒を切ないほど鮮やかに描きあげ、絶賛を浴びた傑作短編集に、新たに「今日の別れ」を加えた完全版。(解説・北上次郎)
  • いもうと(新潮文庫)

    いもうと(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    本当に、一人ぼっちになっちゃった……。大好きな姉・千津子に続いて母も亡くし、父は別の家庭へ。高校を出て就職し、中堅社員として働く実加の前に突然現れたのは、見知らぬ女の子だった! 『ふたり』から11年、27歳の実加は危うい恋に吸い寄せられ、社の一大プロジェクトに奮闘、果ては結婚式場まで探す羽目に! そして、ある夜、懐かしい姉の声が再び――。姉妹小説の金字塔、奇跡の続編。(解説・中江有里)
  • イヤシノウタ(新潮文庫)

    イヤシノウタ(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻649円 (税込)
    なんていうことのない日々に宿る奇跡のような瞬間、かけがえのない記憶。土地がもたらす力、自然とともに生きる意味。運命的な出会い。男女とは、愛とは。お金や不安に翻弄されず生きるには? そして命と死を見つめるなかで知った、この世界の神秘とは──。研ぎ澄まされた文章と人生を見つめるまなざしが光る81篇。父・吉本隆明との対談「書くことと生きることは同じじゃないか」収録。
  • いよよ華やぐ(上)

    いよよ華やぐ

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻671円 (税込)
    俳人にして小料理屋の女将、藤木阿紗女91歳。きもの研究家・浅井ゆき84歳。スナックのママ・杉本珠子72歳。人生の激しい軌跡を刻み、齢を重ねた今だからこそ、見えてくるものがある。一途な恋、激しい愛、生そして死……。年々にわが悲しみは深くして いよよ華やぐ命なりけり──岡本かの子の歌そのままに、命がけの愛をつらぬき、齢を重ねて華やぐ女たちの人間模様を描く長編小説。
  • 岩場の上から

    岩場の上から

    小説・文芸
    4.0
    1巻2,200円 (税込)
    二〇四五年、北関東の町「院加」では、伝説の奇岩の地下深くに、核燃料最終処分場造成が噂されていた。鎌倉からきた十七歳の少年。平和活動をする既婚のカップル。不動産ブローカー。役場勤めの若い女とボクサーの兄。海外派兵を拒む兵士たち。そして、奇岩から墜落死した少年の母……。日本の現在と未来を射抜く長篇小説。
  • 隠花の飾り

    隠花の飾り

    小説・文芸
    3.7
    1巻605円 (税込)
    妻子ある男を好きになってしまった銀行勤めの伴子。男と結婚するのに必要となる三千万円を横領するが、たった一枚の百円玉が、その運命を反転させる「百円硬貨」。毎日弁当を作り、ボーナスで洋服を仕立てて、年下の男に尽くす滝子。男が若い女と結婚することが決まり潔く身を引くが、結婚前夜に男が訪ねて来て……「記念に」。愛を求めるあまり転落してゆく女たちを描く傑作短編十一編。
  • 隠花平原(上)

    隠花平原

    小説・文芸
    3.8
    1~2巻660円 (税込)
    杉並の閑静な住宅街で、帰宅途次の銀行員が撲殺された。捜査は進展せず事件は迷宮入りとなるが、被害者の妻の弟で若手画家の山辺修二は、義兄は誰かと間違われたのでは、と思い至る。では誰と? やがて浮びあがった謎の男の陰に、見え隠れする新興宗教団体と地方銀行のつながり。そんな折も折、修二は問題の銀行の頭取を通じて、その宗教団体から大作絵画の制作を依頼された……。
  • イン・ザ・ヘブン

    イン・ザ・ヘブン

    小説・文芸
    3.4
    1巻649円 (税込)
    「ねえ、史子ちゃん、天国って、あると思う?」八十過ぎ、余命数週間の今日子さんは、あたしより三十も年上のお友達。天国では「病気をしていても元気になって、なりたい年齢に若返る」というあたしに対し、「でも、小さい頃死んじゃった子供は大きくなりたいんじゃないかしら」と妙に理屈っぽい。話すたびに、天国はどんどん複雑な状況になっていって……。短編10編とエッセイを収録。
  • 飲中八仙歌―杜甫と李白―

    飲中八仙歌―杜甫と李白―

    小説・文芸
    4.1
    1巻2,695円 (税込)
    悪政による貧困がはびこる唐の世、仕官を願う杜甫は、花形詩人の李白ら、憧れの酒豪と出会う。型破りな酒仙たちとの交流を通じ、杜甫は「国破れて山河在り」の境地に辿り着き、民のために皇帝に諫言することを決意する。不遇をかこちながらも志を貫いた大詩人の夜明けを活写する、中華烈伝エンターテインメント!
  • In your dreams.

    In your dreams.

    小説・文芸
    2.0
    1巻220円 (税込)
    高校に入学してから、1人また1人と、クラスの女の子が処女でなくなっていく。高1の夏休みが終わると、だいたい3割の女子の処女膜は破られ、どこかのシーツを血で汚していた。だけどあたしと薫ちゃんは、2学期がはじまっても生娘のまま。ふたりとも早生まれだから15歳。15歳じゃちょっと早すぎるし、17歳だと分かりやすすぎ、それよりあとだと遅すぎる。「16になったら、やろう」。あたしたちは立ち上がった。第7回R-18文学賞読者賞受賞作。
  • イースト・リバーの蟹

    イースト・リバーの蟹

    小説・文芸
    -
    1巻539円 (税込)
    日本屈指の総合商社で副社長にまで昇りながら、男は権力抗争を潔しとせず、マンハッタンをのぞむ高層住宅に「引退」した。十ヵ月後、日本から吹きこんできた一陣の風。ライバルだった現社長の急死。男を社長に、と色めきたつ元部下たち。その時、男は……。ほろ苦い諦めや悔みきれぬ過去、くすぶり続ける野心を胸に秘め、日本を遠く離れた男たちが異郷に織りなす、五つの人生模様。
  • イーハトーボの劇列車

    イーハトーボの劇列車

    小説・文芸
    5.0
    1巻550円 (税込)
    父との深刻な対立、妹への運命的な愛、信仰と農民運動、エスペラントと詩、そして科学と童話……。短い生涯を懸命に生きた岩手花巻の天才・宮沢賢治の半生。近代日本の夢と苦悩、愛と絶望を乗せ夜汽車は理想郷目指してひた走る――。長年にわたる熱い思いをこめ、爆笑と感動の中に新たな賢治像を描き出した、戯曲文学の傑作。架空インタヴュー「賢治と啄木に聞く」を併せて収録する。
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

    ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻572円 (税込)
    大きな藤の木のある、壊されつつある家。真夜中に忍び込んだわたしは、そこに暮らした老女、ウィステリアの生を体験する。かつて存在した愛を魔術的に蘇らせる表題作。思いがけぬ大金を得、デパートで連日買い物を続ける女性の虚無を描く「シャンデリア」。いくつかの死、失った子ども、重なり合う女たちの記憶……研ぎ澄まされた言葉で紡がれる、美しく啓示的な四作を収録した傑作短編集。
  • ウィーン近郊

    ウィーン近郊

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    恐れていたことがとうとう起こった。関空に向かうはずの飛行機に兄は乗らず、四半世紀を暮らしたウィーンで自死を選んだ。報せを受け、葬儀とさまざまな手続きのために渡墺した妹。彼女に寄り添う、兄の同僚、教会の女性たち、そして大使館の領事。居場所を探し、孤独を抱えながら生きたある生涯を鎮魂を込めて描きだす中篇小説。
  • 飢えて狼

    飢えて狼

    小説・文芸
    3.7
    1巻814円 (税込)
    ささやかだが平穏な暮らしが、その日、失われた。怪しい男たちが訪れた時刻から。三浦半島で小さなボート屋を経営していた渋谷は、海上で不審な船に襲われたうえ、店と従業員を炎の中に失う。かつて日本有数の登山家として知られた渋谷は、自らの能力のすべてを投じ、真実を掴むための孤独な闘いを開始する。牙を剥き出し襲いかかる「国家」に、個人はどう抗うことが出来るのか。
  • うかれ女島(新潮文庫)

    うかれ女島(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    お前の母親は淫売や――大和が小学生の時、母親は飛田新地から売春島に渡った。以来絶縁し二十年。島で娼婦、女衒として生きた母は、溺死体となって発見された。遺されたのは、四人の女の名前が書かれたメモ。保育所経営者、主婦、一流企業の会社員、女優……皆、島で体を売った過去があった。そのうちの一人に誘われ、大和は島へ向かう。母の死と女たちの秘密とは。衝撃の売春島サスペンス。(解説・酒井順子)
  • 浮き身

    浮き身

    小説・文芸
    3.8
    1巻1,650円 (税込)
    彼らが女を商品のようにしか扱えないのと同じで、私は彼らを子供を産ませる男か身体を買う男に峻別することしかできなかった――。十九年前の、デリヘル開業前夜の彼らとの記憶に導かれ、私はかつて暮らした歓楽街へ赴く。酷い匂いの青春はやがて、もうすぐ子供が産めなくなる私の、未来への祈りとなる。新たな代表作!
  • 受け手のいない祈り

    受け手のいない祈り

    小説・文芸
    3.8
    1巻2,090円 (税込)
    感染症の拡大を背景に周囲の病院の救急態勢が崩壊する中、青年医師・公河が働く病院は「誰の命も見捨てない」を院是に患者を受け入れ続ける。長時間の連続勤務による極度の疲労で、死と狂気が常に隣り合わせの日々。我々の命だけは見捨てられるのか――芥川賞受賞の気鋭が医師としての経験を元に描いた、受賞後初の単行本。
  • うさぎとトランペット

    うさぎとトランペット

    小説・文芸
    3.7
    1巻869円 (税込)
    宇佐子は、転校生のミキちゃんを仲間はずれにするクラスの雰囲気に傷ついて、学校へ行けなくなった。微熱が続く夜明け、宇佐子は公園から響いてくるトランペットの音色に心惹かれる。ミキちゃんに誘われて町のウィンド・オーケストラでトランペットを習うことになった宇佐子は、きらめく音、ブラスの楽しさ、演奏する喜びを知る。音楽に解き放たれて、伸びやかな心が育っていく……。
  • 渦

    渦

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,045円 (税込)
    テレビの視聴率によって、局は一喜一憂し、番組制作者は才能を問われ、人事まで左右される。だが、存在さえもはっきりしない調査メーターの集計は信用に価するものなのか? 一通の投書に端を発し、その実体を掴むため、視聴率調査会社の執拗な監視を開始した二人の男と一人の女。やがて、明らかにされる意外な事実とは……。テレビ界を操る視聴率の怪に、独特の洞察力で挑む長編。
  • 嘘 Love Lies(新潮文庫)

    嘘 Love Lies(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻1,045円 (税込)
    幼い頃に養父を亡くし、母親の愛人から日常的に暴力を受けていた刀根秀俊に、十四歳のとき初めて気の置けない存在ができた。同じクラスの美月、陽菜乃、亮介だ。四人で過ごすかけがえのない時間は、しかし、ある事件で一変する。それから二十年。秀俊は暴力の連鎖から抜け出せず、彼を思う美月、そして陽菜乃と亮介もまた、秘密と後悔にもがいていた。絶望の果てに辿り着く、究極の愛の物語!(解説・馳星周)
  • 歌行燈・高野聖

    歌行燈・高野聖

    小説・文芸
    4.0
    1巻473円 (税込)
    飛騨天生(あもう)峠、高野の旅僧は道に迷った薬売りを救おうとあとを追う。蛇や山蛭の棲む山路をやっと切りぬけて辿りついた峠の孤家(ひとつや)で、僧は匂うばかりの妖艶な美女にもてなされるが……彼女は淫心を抱いて近づく男を畜生に変えてしまう妖怪であった。幽谷に非現実境を展開する『高野聖』ほか、豊かな語彙、独特の旋律で綴る浪漫の名作『歌行燈』『女客』『国貞えがく』『売色鴨南蛮』を収める。
  • 歌と饒舌の戦記

    歌と饒舌の戦記

    小説・文芸
    -
    1巻660円 (税込)
    冬の納沙布岬で、森下義和以下GRTテレビ「突然おじゃま虫」のスタッフが流氷づたいにアルコールをねだりにくるソ連兵を待ちかまえていると、なんと、ソ連正規軍が上陸を開始。またたくまに北海道は占領されるが、奇怪なことに在日米軍はもぬけのカラ!―思想も、宗教も、国家の目標ひとつない、金満日本の虚妄を戦争シミュレーションと「饒舌」で痛罵したスラプスティック大作。
  • 打出小槌町一番地

    打出小槌町一番地

    小説・文芸
    -
    1巻550円 (税込)
    東京近郊の閑静な高級住宅地、〈正妻とベンツの町〉と呼ばれる打出小槌町には、社会的地位と財産を手中にした現代の〈上層階級〉が堂々たる邸宅を構えている。銀行頭取の椅子が約束された御曹子、〈海軍式経営〉で成長を続けるオートバイ・メーカーの社長。彼らの成功物語の裏側に秘められた夫婦、親子のすさまじい葛藤の劇を通じ、人間の生き甲斐と幸福の意味を静かに問いかける。昭和五十一年に「週刊新潮」に連載され、翌年のベストセラーとなった。
  • うちの子が結婚しないので(新潮文庫)

    うちの子が結婚しないので(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻737円 (税込)
    老後の準備を考え始めた千賀子は、ふと一人娘の将来が心配になる。 28歳独身、彼氏の気配なし。自分たち親の死後、娘こそ孤独な老後を送るんじゃ……? 不安を抱えた千賀子は、親同士が子供の代わりに見合いをする「親婚活」を知り参加することに。しかし嫁を家政婦扱いする年配の親、家の格の差で見下すセレブ親など、現実は厳しい。果たして娘の良縁は見つかるか。親婚活サバイバル小説!
  • うちのレシピ(新潮文庫)

    うちのレシピ(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    チョコレートケーキ、すきやき、ミートソース。その味は、きっと生涯忘れない。小さなレストランを営む両親のもとに生まれた真衣。会社を辞めて店に入った啓太。ふたりの結婚は、頑固一徹の料理人と仕事命の敏腕ビジネスウーマンを結びつけた。当然そこには摩擦も起こって。私たちは、恋や仕事や子育てに日々悩みながらも、あたたかな食事に癒される。美味しさという魔法に満ちた6つの物語。(解説・瀧井朝世)
  • 宇宙切手シリーズ

    宇宙切手シリーズ

    小説・文芸
    -
    1巻220円 (税込)
    あれから二年たつけれど、わたしはいまでも泣くことがある。幸せそうな恋人を見るたびに、笑いながら通り過ぎるひとたちを見かけるたびに。さびしさからDVDをかけっぱなしにして過ごしていた日々、公園で品のいいおじいさんに声をかけられた。かつては端正な顔立ちで、不器用なプレイボーイだった浩介さん。御年88歳。文通を始めてから、浩介さんに負けない字を書くために書道をたしなみ、手紙で教えてもらった肉じゃがをつくり、着付けを習うようになった。傷ついた日々に希望をくれる、じんわりあたたかな物語。第4回R-18文学賞読者賞受賞。
  • ウチらは悪くないのです。

    ウチらは悪くないのです。

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,595円 (税込)
    大学デビューとは無縁の、気ままな生活を満喫していたあさくら。しかし、周囲のプレッシャーに負け、いきなり男女交際なるものを始めることに!? 初めての彼氏の出現に慌てふためくあさくらは、同級生からメイクやファッションにダメ出しされまくり、四苦八苦。昔からの友人・うえぴは挙動不審なあさくらを見守るが……。
  • 美っつい庵主さん

    美っつい庵主さん

    小説・文芸
    -
    1巻583円 (税込)
    五人の尼がひっそりと暮す尼寺に、突然舞いこんだ女子学生とそのボーイフレンドが巻きおこす珍騒動の中に、新旧世代の自由のありかたを対照させた表題作。丸ノ内の近代的なオフィスに勤務する国際電話オペレーターの日常に潜む鬱屈感を探った『線と空間』など六短編を収録する。厳しい現実に揉まれ男女や親子の確執に悩みながらもささやかな幸せを求めて生きる人々を描く初期作品集。
  • 美しいアナベル・リイ

    美しいアナベル・リイ

    小説・文芸
    3.6
    1巻539円 (税込)
    かつてチャイルド・ポルノ疑惑を招いて消えた映画企画があった。それから30年、小説家の私は、その仲間と美しき国際派女優に再会。そして、ポオの詩篇に息づく永遠の少女アナベル・リイへの憧れを、再度の映画制作に託そうと決意するのだが。破天荒な目論見へ突き進む「おかしな老人」たちを描く、不敵なる大江版「ロリータ」。『臈たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ』改題。
  • 美しい心臓

    美しい心臓

    小説・文芸
    3.5
    1巻594円 (税込)
    DVに憑かれた冷酷な夫から逃げ出したわたしが、職場で偶然知り合った既婚者の彼。その導きで始まった密会のたわむれは、わたしを絶望の淵から救った。甘い官能に溺れるふたつの魂は、秘密の部屋を抜け、やがて緑滴る中米の地を目指す。生命が躍動する新世界で、わたしが望んだのは、しかし、欲して止まない彼の死だった。悪魔的に美しく、愛と見まごうほどに純粋な感情の行方。
  • 移された顔

    移された顔

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,144円 (税込)
    交通事故によって脳死となった親友の顔が、大火傷を負った私の顔に移された。彼女の家族は、恋人は、私の親は、そして私は、これまでと同じように、暮らしていけるだろうか? 「顔移植」の可能性と抱える問題点について、医師であり作家である著者が、短編、戯曲、詳細な解説、と縦横無尽に語り尽くした類書なき作品集。
  • うつむく女

    うつむく女

    小説・文芸
    -
    1巻495円 (税込)
    肉体的に男性失格者である春画家の妻小夜子、良人に背かれて愛情のさめてゆく平凡な勤人の妻珠子――肉体的心理的に良人に不満な二女性の、男を求めて燃えあがる感情の爆発! 結婚生活への不信と疑惑を前提として、奇怪な夫婦関係、悽惨な愛欲のエゴ、無軌道な性の悲劇を、すさまじい迫力で大胆に描破した大作。
  • 撃てない警官

    撃てない警官

    小説・文芸
    3.6
    1巻649円 (税込)
    総監へのレクチャー中、部下の拳銃自殺を知った。柴崎令司は三十代ながら警部であり、警視庁総務部で係長を務めつつ、さらなる出世を望んでいた。だが不祥事の責任を負い、綾瀬署に左遷される。捜査経験のない彼の眼前に現れる様々な事件。泥にまみれながらも柴崎は本庁への復帰を虎視眈々と狙っていた。日本推理作家協会賞受賞作「随監」収録、あなたの胸を揺さぶる警察小説集。
  • 姥うかれ(新潮文庫)

    姥うかれ(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.0
    1巻605円 (税込)
    花の盛りは五、六十/六十七十は恋愛ざかり/七十八十は嫁入りざかり/くよくよしゃんすな/お身の毒……。女には年齢(とし)の数だけ花が咲く。花の数だけ夢が咲く――78本の花束を抱いて香り高く華やいで生きる、愛しのシルバーレディ歌子サン、清く正しく美しくをモットーに、口八丁手八丁、歌って踊って大活躍! 『姥ざかり』『姥ときめき』に続くお馴染みのシリーズ、待望の第3部。
  • 姥勝手(新潮文庫)

    姥勝手(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.0
    1巻539円 (税込)
    私も、齢八十になって悟ったのだ。生かしたろ、と神サンがいいはる限り、生きてやろう。やりたいことをし、会いたい人にも会う。老いては子に従わない。若い人には合わせない。今日はお習字、英会話、明日は社交ダンスにスイミング。老いてこそ勝手に生きよう、今こそヒト様に気がねなく――。息子たちの心配をよそに、いよいよ元気いっぱいに生きる歌子サンの人気シリーズ最終巻。
  • 姥ざかり(新潮文庫)

    姥ざかり(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻737円 (税込)
    娘ざかり、女ざかりを過ぎてもオンナには、輝く季節が待っている――何故シルバーシートは片隅にしかないのか、年寄りらしく生きよ、気がねをせよとは何ごとぞ、わび、さび、枯淡の境地などマッピラゴメン、若いもんに煙たがられようとも言いたい放題、やりたい放題、姥よ、今こそ遠慮なく生きよう! 胸をはり、誰はばかることなく己が道を行く76歳歌子サンの姥ざかり。
  • 姥ときめき(新潮文庫)

    姥ときめき(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻583円 (税込)
    ときめく心を持ち続ければ、年とることなど怖くない! 若き日に苦労した分思いきり楽しまなけりゃ、いったい何の人生か。年寄りは年寄りらしくの声にもめげず、思う存分老後をエンジョイする77歳歌子サン。一人マンションで優雅に暮す歌子サンの周りには、今日も様々な出来事が持ち上る……。いつまでもときめきを忘れずに生きる歌子サンの大活躍を描いた連作短編シリーズ第2弾!
  • 海亀たち

    海亀たち

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,320円 (税込)
    ノルマ漬けの広告営業の日々に窒息した俺は、碧い海に魅せられてベトナムで宿屋を始めたものの、夢破れてドン底生活に墜ちる。国籍も肩書きもない世界でモノを売買するうちに俺は次第に生の実感を取り戻してゆく――。アジアで起業する経営者でもある異色の作家が、気負いなく海を渡る世代の若者の感性を瑞々しく描き出す。
  • ウミガメを砕く

    ウミガメを砕く

    小説・文芸
    3.0
    1巻2,200円 (税込)
    「今夜、国際宇宙ステーションが降ってくるんだって」。北海道が全停電した日、わたしは剥製のウミガメを放つため、真夜中の公園を彷徨う。響き合うアイヌの血脈。癒やし難い生の痛み。地面から滲む歴史の声。〈内なる北海道〉と向き合い、恩寵の一瞬を幻視する大型新人デビュー! 新潮新人賞受賞作「彫刻の感想」を併録。
  • 海暗

    海暗

    小説・文芸
    -
    1巻704円 (税込)
    若者は次々と島を捨て、社会の動きからも隔絶された伊豆七島の御蔵島に、ある日「米軍射爆場に内定した」というニュースが伝わる。戦争中でさえ爆弾が落ちたことはなかったのに、なぜ? あまりのことに呆然とする島民たち――別名を海暗とよばれる黒潮に、断崖絶壁を洗われる平和でのどかな御蔵島を舞台に、射爆場設置に反対し、離島問題に取組む島民の苦悩と哀歓を描く問題作。
  • 海燕

    海燕

    小説・文芸
    -
    1巻550円 (税込)
    妻子がありながらどこか寂しげな作家・海野に、作家志望の人妻三千代はいつしか心魅かれ始める。世間のモラルに反し家族を裏切る不安に怯えながらも、お互いの足枷を取り除くための懸命の努力を二人は重ねる。文壇が舞台の不倫、女性からの手切れ金など、まだ女性への抑圧が強かった時代に、女性読者の眼を釘付けにした話題の新聞小説。
  • 海と毒薬(新潮文庫)

    海と毒薬(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻539円 (税込)
    戦争末期の恐るべき出来事――九州の大学付属病院における米軍捕虜の生体解剖事件を小説化し、著者の念頭から絶えて離れることのない問い「日本人とはいかなる人間か」を追究する。解剖に参加した者は単なる異常者だったのか? いかなる精神的倫理的な真空がこのような残虐行為に駆りたてたのか? 神なき日本人の“罪の意識”の不在の無気味さを描く新潮社文学賞受賞の問題作。
  • 海と山のピアノ(新潮文庫)

    海と山のピアノ(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻649円 (税込)
    「四国って土地だから行政からほっといてもらえるのかもしれない」二年に一度、村の全員で住む場所を移す「村うつり」。私は“足”を澄ませ、移った故郷を探す(「ふるさと」)。三崎の若い漁師達は遭難し、マグロになった。海に飛び込もうとする彼らを叱咤したのは船頭の大マグロ。励まされ、必死に漁を続けると――(「野島沖」)。生も死もほんとうも嘘も。物語の海が思考を飲みこむ、至高の九篇。(解説・彩瀬まる)
  • 海に落とした名前

    海に落とした名前

    小説・文芸
    3.8
    1巻1,320円 (税込)
    NYから東京に向かう飛行機が不時着。生きのびたと思ったのも束の間、「わたし」はすべての記憶を失っていた。手がかりは、ポケットの中のレシートの束だけ。スーパー、本屋、蕎麦屋、ロシア式サウナ……。熱心に過去を探る謎の兄妹が現れて、「わたし」の存在はますます遠のいていく。眩暈と笑いが渦巻く短篇集。
  • 海猫(上)

    海猫

    小説・文芸
    3.8
    1~2巻572~616円 (税込)
    女は、冬の峠を越えて嫁いできた。華やかな函館から、昆布漁を営む南茅部へ。白雪のような美しさゆえ、周囲から孤立して生きてきた、薫。夫の邦一に身も心も包まれ、彼女は漁村に馴染んでゆく。だが、移ろう時の中で、荒ぶる夫とは対照的な義弟広次の、まっすぐな気持に惹かれてゆくのだった――。風雪に逆らうかのように、人びとは恋の炎にその身を焦がす。島清恋愛文学賞受賞作。
  • 海の仙人

    海の仙人

    小説・文芸
    4.3
    1巻407円 (税込)
    宝くじに当った河野は会社を辞めて、碧い海が美しい敦賀に引越した。何もしないひっそりした生活。そこへ居候を志願する、役立たずの神様・ファンタジーが訪れて、奇妙な同居が始まる。孤独の殻にこもる河野には、二人の女性が想いを寄せていた。かりんはセックスレスの関係を受け容れ、元同僚の片桐は片想いを続けている。芥川賞作家が絶妙な語り口で描く、哀しく美しい孤独の三重奏。
  • 海のほとりのプラネット

    海のほとりのプラネット

    小説・文芸
    3.7
    1巻2,090円 (税込)
    母を喪い、二人で暮らしていた古い家から出られずにいた希帆のもとを、会ったことのない小学生の義妹が訪れる。戸惑う希帆に彼女は「家事の先生の最終試験がある」と言い、家の掃除をし始めるが……。鎌倉を舞台に、思いがけない出会いを通じて孤独を癒し、一歩ふみ出す人々を描く、R-18文学賞友近賞受賞作など全6篇。
  • 海辺のカフカ(上)(新潮文庫)
    完結

    海辺のカフカ(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    全2巻1,045~1,100円 (税込)
    「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」――15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真……。
  • 海を覗く

    海を覗く

    小説・文芸
    3.2
    1巻1,980円 (税込)
    海を見た人間が死を夢想するように、速水圭一は北条司に美を思い描いた。高校二年の春、同じクラスの北条の「美」の虜になった美術部の速水は、彼の肖像画を描き始めた。二人の仲は深まっていくが、夏休みのある出来事が速水の心を打ち砕き――少年の耽美と絶望を端正かつ流麗な文体で描き、選考会でも激論を呼んだ話題作。
  • 占(新潮文庫)

    占(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.4
    1巻781円 (税込)
    翻訳家の桐子(とうこ)は大工の伊助と深い仲。ただ彼は、生き別れた義妹が一番大事という。ならば私は何だと桐子は憤り、偶然行き着いた卜い家(うらないや)で彼の本心を探る(「時追町の卜い家」)。お宅は平穏ねと羨まれる政子。果たしてそうか、近所の家庭を勝手に格付けし、比べ始める。それが噂になってしまい……(「深山町の双六堂」)。“占い”に照らされた己の可能性を信じ、逞(たくま)しく生きる女性たちを描く短編集。(対談・鏡リュウジ)
  • ウララ町のうららかな日

    ウララ町のうららかな日

    小説・文芸
    -
    1巻638円 (税込)
    北海道ウララ町に住む徳太郎は、母の遺骨を探しに行ったまま戻ってこない。キツネに憑かれたヨシは、やっとの思いでキツネを落としてもらったものの、これから1人でどうやって生きていったらいいかわからない。77歳の義太郎はコルク栓のように耳垢がとれて、耳が聞こえるようになった…。霧深いウララ町に展開するウララ人間たちの愛しく哀しいドラマ。
  • 噂の女

    噂の女

    小説・文芸
    3.5
    1巻825円 (税込)
    「侮(あなど)ったら、それが恐ろしい女で」。高校までは、ごく地味。短大時代に潜在能力を開花させる。手練手管と肉体を使い、事務員を振り出しに玉の輿婚をなしとげ、高級クラブのママにまでのし上がった、糸井美幸。彼女の道行きにはいつも黒い噂がつきまとい――。その街では毎夜、男女の愛と欲望が渦巻いていた。ダークネスと悲哀、笑いが弾ける、ノンストップ・エンタテインメント!
  • 運命の逆流―ソナンと空人3―(新潮文庫)

    運命の逆流―ソナンと空人3―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻737円 (税込)
    交易の使節団に加わり、相手国トコシュヌコを訪ねることになった空人(そらんと)。そこはかつて十九年間、自堕落に暮らした祖国だった。自分が、シュヌア家のひとり息子・ソナンであることは決して気取られてはならない。速やかに任務を終え、一刻も早く〈我が地〉輪笏(わしゃく)へと戻るのみ――。細心の注意を払いながら、王都の大臣邸で開かれた晩餐会に臨む空人だったが。異世界ファンタジー、波瀾の第3巻。
  • 永遠とは違う一日(新潮文庫)

    永遠とは違う一日(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻649円 (税込)
    「誰かに認められたいなら、もっと全力でやって」東山路代はマネジメントを担当するモデルの咲子に不満を抱いていた。今日こそは言う。そう決意した矢先、収録現場に遅刻し、咲子を怒らせてしまう。憧れのバンド7BOYSの傍で働くために上京して早四年、夢見ていた場所は遠すぎる――。スタイリスト、女子アナ、アイドル。華美な世界に生きながら決して特別ではない女性たちを描く作品集。(解説・山本文緒)
  • 永遠の仮眠

    永遠の仮眠

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,870円 (税込)
    音楽プロデューサーの悟は、テレビドラマの主題歌制作に苦戦していた。この楽曲がヒットすれば、低迷中のシンガー・義人は大復活を遂げる。悟もすべてを賭けていた。しかしドラマプロデューサーの多田羅は業界の常識を覆す提案を……。そんな折、日本は未曾有の危機に襲われる。社会的喪失の中、三人の運命の行方は――。
  • 永遠の都1―夏の海辺―

    永遠の都

    小説・文芸
    -
    1~7巻748~902円 (税込)
    元海軍軍医の時田利平は、大正2年、三田綱町に開業。外科医の名声と妻菊江の実務で、時田病院は驚異的に拡張している。昭和10年、利平の長女で3人の男児の母親の初江は一高生の甥と密通し、次女夏江は陸軍中尉・脇敬助との結婚を諦めた…。
  • 栄光の岩壁(上)

    栄光の岩壁

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻880円 (税込)
    戦前に幼少時を過した竹井岳彦は18歳のとき八ヶ岳で遭難し、凍傷によって両足先の大半を失う。戦後の荒廃した雰囲気の中で、青春を賭けるものは山しかないと考えた岳彦は、鴨居からロープを吊して、まず歩行訓練をはじめる。やがて“ない足”を甦らせて、未登攀の岩壁をつぎつぎと征服し、強烈な意志の力と不屈の闘魂によって日本一のクライマーにまで成長していく……。
  • 駅路

    駅路

    小説・文芸
    3.6
    1巻935円 (税込)
    平凡な永い人生を歩き、終点に近い駅路に到着した時、耐え忍んだ人生からこの辺で解放してもらいたいと願い、停年後の人生を愛人と過ごそうとして失踪した男の悲しい終末を描く「駅路」。邪馬台国の謎を追究する郷土史家を描きながら、“邪馬台国論争”に関する著者の独創的見解を織り込んだ力作「陸行水行」。他に「ある小官僚の抹殺」「万葉翡翠」など全10編を収めた傑作短編集。
  • EXIT

    EXIT

    小説・文芸
    4.0
    1巻550円 (税込)
    友だちが死にました。たくさん薬を飲んで、自殺なのか事故なのかはいまだにわからないのですが、死んでしまいました。その子は24歳の女の子で、普段からリストカットや過食嘔吐やオーバードーズをしていました。それで、自分で自傷系のホームページを作って、そこでそういうことを告白していました……。若者たちの孤独とそこから生まれる狂気。この「時代」が生み落とした問題小説。
  • エスケイプ/アブセント

    エスケイプ/アブセント

    小説・文芸
    3.5
    1巻396円 (税込)
    闘争と潜伏に明け暮れ、気がついたら二十年。活動家のおれも今や40歳。長い悪夢からようやく目覚めるが、まだ人生はたっぷり残っている。導かれるように向った京都で、おれは怪しげな神父・バンジャマンと出会い、長屋の教会に居候をはじめた。信じられるものは何もない。あるのは小さな自由だけ。あいつの不在を探しながら、おれは必死に生きてみる。共に響きあう二編を収めた傑作。
  • 越後つついし親不知・はなれ瞽女おりん

    越後つついし親不知・はなれ瞽女おりん

    小説・文芸
    4.0
    1巻715円 (税込)
    越後の雪深い村。夫が京都・伏見の酒蔵へ杜氏に出ている冬の間に、妻は卑劣な村人に襲われ、子を身ごもった……。「越後つついし親不知」 幼い頃に瞽女屋敷にもらわれ、盲目の旅芸人となったおりん。だが、掟を破って男と契り、一座を追放され放浪の身に……。「はなれ瞽女おりん」 水上文学を代表する表題作2編に、男女の哀切、寒村の生死を描いた初期傑作3編を加えた珠玉短編集。
  • エディプスの恋人(新潮文庫)

    エディプスの恋人(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    ある日、少年の頭上でボールが割れた。音もなく、粉ごなになって。――それが異常の始まりだった。強い“意志”の力に守られた少年の周囲に次々と不思議が起こる。その謎を解明しようとした美しきテレパス七瀬は、いつしか少年と愛しあっていた。初めての恋に我を忘れた七瀬は、やがて自分も、“意志”の力に導かれていることに気づく。全宇宙を支配する母なる“意志”とは何か? 『家族八景』『七瀬ふたたび』につづく美貌のテレパス・火田七瀬シリーズ三部作の完結編。
  • 絵で見る十字軍物語

    絵で見る十字軍物語

    小説・文芸
    3.8
    1巻1,936円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 現代にもつながるキリスト教vs.イスラム教、その対立の原点。聖地イェルサレム奪還のための遠征はどう始まり、どう戦われ、どう破綻したのか――。複雑に絡み合う歴史背景をわかりやすく解きほぐし、美しい挿絵とともに壮大な物語へと誘い出す。「ローマ人の物語」に続く待望の新シリーズ「十字軍物語」の第一弾が登場!※当コンテンツはタブレット端末など見開き対応端末での閲覧を推奨いたします。文字拡大、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能はございません。ご了承ください。
  • エデュケーション

    エデュケーション

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,584円 (税込)
    この国に必要なのは、子どもの可能性を伸ばす理想の小学校だ――就活中の学生たちが、夢に向かって立ち上がった。設立のための資金は四億円、意気と情熱で奔走していく彼ら。だが前途に待っていたのは挫折、裏切り、そして黒い策謀だった。彼らが思い描く「志ある授業(エデュケーション)」は実現するのか。不可能に挑む青春群像を描き心震わす力作!
  • エトロフ発緊急電

    エトロフ発緊急電

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,089円 (税込)
    1941年12月8日、日本海軍機動部隊は真珠湾を奇襲。この攻撃の情報をルーズベルトは事前に入手していたか!? 海軍機動部隊が極秘裡に集結する択捉島に潜入したアメリカ合衆国の日系人スパイ、ケニー・サイトウ。義勇兵として戦ったスペイン戦争で革命に幻滅し、殺し屋となっていた彼が、激烈な諜報戦が繰り広げられる北海の小島に見たものは何だったのか。山本賞受賞の冒険巨篇。
  • 江戸川乱歩名作選(新潮文庫)

    江戸川乱歩名作選(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.5
    1巻781円 (税込)
    見るも無残に顔が潰れた死体、変転してゆく事件像(「石榴(ざくろ)」)。絶世の美女に心奪われた兄の想像を絶す る“運命”(「押絵と旅する男」)。謎に満ちた探偵作家・大江春泥(しゅんでい)に脅迫される実業家夫人、彼女を恋する私は春泥の影を追跡する――後世に 語り継がれるミステリ「陰獣」。他に「目羅博士」「人でなしの恋」「白昼夢」「踊る一寸法師」を収録。大乱歩の魔力を存分に味わえる厳選全7編。(編者解説・日下三蔵)
  • 江戸の空、水面の風―みとや・お瑛仕入帖―(新潮文庫)

    江戸の空、水面の風―みとや・お瑛仕入帖―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻737円 (税込)
    大好きだった兄の長太郎を亡くしたお瑛も、今は成次郎と夫婦になり幸せに暮らしていた。そんな時、圭太という男が現れる。料理茶屋『柚木』の新しい奉公人だ。何くれとなくお瑛を助けてくれた女将のお加津は、優しくて手際のよい圭太を褒めちぎる。でも、何かおかしい……お瑛の胸はざわついた。お加津さんは何を考えているの? お瑛は猪牙舟を大川に漕ぎだしていく。好評「みとや」シリーズ!(解説・細谷正充)
  • エヌ氏の遊園地

    エヌ氏の遊園地

    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    エヌ博士の研究室を襲った強盗。金のもうかる薬を盗んだのはよかったけれど……。女性アレルギーの名探偵のもとに届いた大きな箱。その箱の中に入っていたものは……。別荘で休暇を過すエヌ氏のもとに、突然かかってきた電話。なんとその電話は江戸時代の霊魂からだった……。卓抜なアイデアと奇想天外なユーモアで、不思議な世界にあなたを招待するショートショート31編。
  • 江分利満氏の華麗な生活

    江分利満氏の華麗な生活

    小説・文芸
    -
    1巻330円 (税込)
    エブリマン・シリーズの、お待ちかね第二集登場! 「サラリーマンいろは歌留多」や「大日本酒乱之会」、「草野球必勝法」など、全10編を収録する。この作品の、独特にユーモラスな魅力をささえているものは、なんと言っても戦時に苦い青春時代を送った著者の、いたって旺盛な批判精神であり、と同時に、大衆の悲しみと喜びの正体を遺憾なく描き出してくれる、強靱な庶民感情である。
  • エリザベスの友達(新潮文庫)

    エリザベスの友達(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻605円 (税込)
    戦後、命からがら娘と日本に引き揚げた初音さんは今年九七歳になる。もう今では長女の顔もわからない。病が魂を次々と剥いでゆくとき、現れたのは天津租界でのまばゆい記憶だ。ドレスに宝石、ミンクを纏い、ある日はイギリス租界の競馬場へ、またある日はフランス租界のパーマネントに出かけ、女性たちは自由だった――時空を行き来しながら人生の終焉を迎える人々を、あたたかく照らす物語。(解説・岸本佐知子)
  • エレクトリック

    エレクトリック

    小説・文芸
    3.3
    1巻1,650円 (税込)
    1995年、雷都・宇都宮。高2の達也は東京に憧れ、広告業の父はアンプの製作に奮闘する。父の指示で黎明期のインターネットに初めて接続した達也は、ゲイのコミュニティを知り、おずおずと接触を試みる。轟く雷、アンプを流れる電流、身体から世界、宇宙へとつながってゆくエレクトリック。新境地を拓く待望の最新作!
  • エロ事師たち

    エロ事師たち

    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    お上の目をかいくぐり、世の男どもにあらゆる享楽の手管を提供する、これすなわち「エロ事師」の生業なり――享楽と猥雑の真っ只中で、したたかに棲息する主人公・スブやん。他人を勃たせるのはお手のものだが、彼を取り巻く男たちの性は、どこかいびつで滑稽で苛烈で、そして切ない……正常なる男女の美しきまぐわいやオーガズムなんぞどこ吹く風、ニッポン文学に永遠に屹立する傑作。
  • エンディング・パラダイス

    エンディング・パラダイス

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,584円 (税込)
    亡き父の遺言を果たすため南太平洋の島に遺骨収集の旅に出た昭平。辿りついた地は村の人々が原始的な生活をして平和に暮らす桃源郷だった。彼は村で暮らす決心をする。だが迫り来る大国企業の天然ガス採掘の足音に脅かされる原住民たち。昭平は共に村を守り闘う決意を固める。渾身の力で未来を切り拓いていく老人の成長物語。
  • オイアウエ漂流記

    オイアウエ漂流記

    小説・文芸
    3.8
    1巻1,045円 (税込)
    南太平洋の上空で小型旅客機が遭難、流されたのは……無人島!? 生存者は出張中のサラリーマンと取引先の御曹司、成田離婚直前の新婚夫婦、ボケかけたお祖父ちゃんと孫の少年、そして身元不明な外国人。てんでバラバラな10人に共通しているのはただひとつ、「生きたい」という気持ちだけ。絶体絶命の中にこそ湧き上がる、人間のガッツとユーモアが漲った、サバイバル小説の大傑作!
  • お家さん(上)

    お家さん

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻781~825円 (税込)
    大正から昭和の初め、日本一の年商でその名を世界に知らしめた鈴木商店。神戸の小さな洋糖輸入商から始まり、樟脳や繊維などの日用品、そして国の命である米や鉄鋼にいたるまで、何もかもを扱う巨大商社へ急成長した鈴木──そのトップには、「お家さん」と呼ばれる一人の女が君臨した。日本近代の黎明期に、企業戦士として生きた男たちと、彼らを支えた伝説の女の感動大河小説。
  • 王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―

    王国

    小説・文芸
    4.1
    1~4巻440~1,144円 (税込)
    「あんたは山を降りなさい」。薬草のお茶で身体の悪い人を癒してきた祖母の言葉が、十八歳になった雫石の人生を動かす。自給自足の山の生活を離れ、慣れぬ都会で待っていたのは、目の不自由な占い師の男・楓との運命的な出会い。そしてサボテンが縁を結んだ野林真一郎との、不倫の恋だった。大きな愛情の輪に包まれた、特別な力を受け継ぐ女の子の物語。ライフワーク長編の幕が開く。
  • 王子失踪す

    王子失踪す

    小説・文芸
    3.0
    1巻2,200円 (税込)
    「あんたは子供の顔をした淫婦だわ」――。8歳の娘とミカちゃん人形の間に恋愛バトルが勃発。はたして父親は家庭の安寧を守れるか。王子をめぐる争いがフツーの一家を惨劇に陥れる表題作ほか、予想のつかない展開と飛び切りシニカルな笑いに悶絶必至! 退屈な毎日に倦んだ紳士淑女に贈る、タブーとエロス満載の艶笑滑稽譚。
  • 王都の落伍者―ソナンと空人1―(新潮文庫)

    王都の落伍者―ソナンと空人1―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻649円 (税込)
    名将軍のひとり息子として生を享けながら、退廃した生活に甘んじる青年・ソナン。自らの悪事が発端で死に瀕するが、朱く長い髪をもつ神・空鬼(そらんき)のたった一度の気まぐれで、名も知らぬ異国へと落とされる。しかし、その地・弓貴(ゆんたか)では古来からの統治者が反逆者に追いつめられ、全員で討ち死にしようとしていた――。終わったはずの人生から物語が動き出す。執筆4年、1800枚の傑作ファンタジー。
  • 王妃マリー・アントワネット(上)

    王妃マリー・アントワネット

    小説・文芸
    4.0
    1~2巻825~935円 (税込)
    美しいブロンドの髪とあどけない瞳を持つ14歳の少女が、オーストリアからフランス皇太子妃として迎えられた。少女はやがて、ヴェルサイユに咲いた華麗な花と呼ばれ、フランス最後の王妃として断頭台に消える運命にある……。フランス革命を背景に、悲劇の王妃の数奇な生涯を、貧しい少女マルグリット、サド侯爵、フェルセン、ミラボーなど多彩な人物を配して綴る、壮大な歴史ロマン。
  • 逢魔(新潮文庫)

    逢魔(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻605円 (税込)
    抱かれたい。触れられたい。早くあなたに私を満たして欲しい――。身分の違いで仲を裂かれ、命を落としたはずの女との、蕩(とろ)けるほどに甘く激しい交わり。殿様の側室と女中が密かにたがいを慰め合う、快楽と恍惚の果て。淫らな欲望と嫉妬に惑い、魔性の者と化した高貴な女の告白。牡丹燈籠、雨月物語、四谷怪談、源氏物語……古(いにしえ)の物語に濃厚なエロティシズムを注ぎ描き出した、八つの愛欲の地獄。
  • 大炊介始末

    大炊介始末

    小説・文芸
    4.1
    1巻781円 (税込)
    自分の出生の秘密を知った大炊介が、狂態を装って藩の衆望を故意にうらぎらねばならなかった悲劇を描く表題作。自分たちはおたふくであるときめこんでしまっている底抜けに明るく情味豊かな姉妹の物語「おたふく」。奇抜な視点と卓抜な文体で「剣聖」宮本武蔵を描き、著者の後半期の出発点となった意義深い作品「よじょう」など。さまざまな傾向の短編から代表作10編を選りすぐった。

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