瀧羽麻子の作品一覧
「瀧羽麻子」の「さよなら校長先生」「うちのレシピ(新潮文庫)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「瀧羽麻子」の「さよなら校長先生」「うちのレシピ(新潮文庫)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
2024/12/08
瀧羽麻子さんの作品は本当に好きで色々と読み漁ってます。
この本は、着物を染める職人さんの光山という人物と出会った、こじんまりとした食器販売店を営む紫さん(ゆかりさん)の紆余曲折ある人間関係の模様を描いたお話です。
それぞれの人の雰囲気があるように、着物にもそれぞれの人の良さを際立たせる色があって、それを考えながら着物の染色をする職人さんの人を見る目というのがこの本の描写の中に出てきます。
人の性格や人間性を見抜いてどんな色が合うかを考える、またその色はどんな植物から得られるのかと言った、普段は考えたこともないような世界が描かれていてとても面白かったです。
また、舞台が京都
Posted by ブクログ
気象学専門の学者、藤巻博士を取り巻く家族たちを登場人物にした連作短編。
いつも空を見て、雨が降ると全身に浴びたがるような藤巻博士は、母親から人との交わりを苦手をしていることを心配されるようなタイプの人なのだが、この博士が掲載1つめと最後の短編でとても良い雰囲気を醸し出すのだ。
ネタバレになるが、その最初と最後の小道具が長靴。作品の間には55年もの年月が流れていて、その間の家族たちの物語が間に挟まれている(不倫や中間管理職の悲哀など浮世のテーマ作品もある)短編を読んだら、この博士と長靴がガツンの効いてくる。
伏線を張って…というタイプの連作短編ではないのだが、こういう回収の仕方もあるんだな