おとうと(新潮文庫)

おとうと(新潮文庫)

605円 (税込)

3pt

高名な作家で、自分の仕事に没頭している父、悪意はないが冷たい継母、夫婦仲もよくはなく、経済状態もよくない。そんな家庭の中で十七歳のげんは三つ違いの弟に、母親のようないたわりをしめしているが、弟はまもなくくずれた毎日をおくるようになり、結核にかかってしまう。事実をふまえて、不良少年とよばれ若くして亡くなった弟への深い愛惜の情をこめた看病と終焉の記録。(解説・篠田一士)

...続きを読む

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

おとうと(新潮文庫) のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    他の作品にも言えることだが、女主人公はいつも大人である。家庭の不和の中でも自分の役割を全うしようとするが、年幾ばくも無いため至らぬ点にしばし気づかされるものの、そこで拗ねたり開き直るのではなく、ただただかくあろうとする姿勢で困難に立ち向かっていく。病気を理由に家事をしない義母の代わりをし、自分が弟よ

    0
    2017年01月27日

    Posted by ブクログ

    姉とおとうと、おとうとと義母、姉と娘、父と娘、ひとつひとつの関係性がとてももどかしい。
    この物語には器用な人間は登場しない。全ての人間が不器用で、意地悪で、悩んでいる。が、そこに僕はこの小説の愛嬌を感じる。
    読み進めながら途中、読むのを辞めたくなる。あまりにも日本文学的な、べったりとした描写、物語。

    0
    2015年04月22日

    Posted by ブクログ

    美しい日本語の中に、力強さがある。

    どんな不良になっても、弟はやはり弟である。

    おとうとを愛するが故にとってしまう行動、そして生まれる哀しみを身にしみて感じた。

    ひとはあたたかい。

    0
    2011年12月24日

    Posted by ブクログ

    姉の気苦労が絶えなかった。
    家族はバラバラ。無関心な父、キリスト教徒の継母、結核にかかる弟。
    そして私がなんとかしなければと必死に家族を思っている主人公の姉。
    悲劇的物語と感じる程ではなく、それぞれの関係性、状況が物語の進行と共に良くも悪くも変化します。

    作者の幸田文は、文章が流麗で読みやすいもの

    0
    2025年05月17日

    Posted by ブクログ

    関東大震災(1923年9月1日)前後の東京を舞台に姉と弟の日常が描かれています。女流作家・幸田文はその時代の空気を丁寧にすくい上げています。

    昭和のはじまりを知ることができる名著として、また産業革命と共に広まった結核の猛威を垣間見れる作品としてもオススメ。

    初出は1956年1月から九ヶ月間に連載

    0
    2025年04月08日

    Posted by ブクログ

    昭和でも大正の香りがする風景のお話。やんちゃな弟に手を焼きながらも愛情を注ぐ姉。継母と姉弟の描写が切なくて時代かなと思いを馳せる。
    弟の奔放さにこのお話の展開が…と思っているとこの時代の大病に臥せて終焉。

    檸檬に似た感覚を覚えた本で、続けて幸田文を読みたいと思う。

    追記
    解説は篠田一士
    この解説

    0
    2025年02月13日

    Posted by ブクログ

    某所読書会課題図書:碧郎を姉のげんが見守る物語だが、少しやんちゃな弟を病気で活動があまりできない母の代わりをしている感じだ.いろいろな事件が起こるが、男の子がよくやるかっぱらいを契機に不良仲間と付き合う碧郎.げん自身が疑われた万引き事件での彼女の警官に対する態度は素晴らしいと感じた.碧郎がキリスト教

    0
    2024年06月14日

    Posted by ブクログ

    弟を中心として家族4人の関係を描く。家族とは良いとか悪いとかではなく、とにかくそこにいるもの

    はじめは少しくどい心理描写に退屈するかとも思ったが、文章自体の歯切れが良いのにも救われ、読むにつれ引きこまれた。ストレートで胸に迫る

    0
    2024年05月11日

    Posted by ブクログ

    中学校の国語の授業で一部分だけ、読んだ記憶があります。その時は、若くして病死する弟という、現代では稀有なストーリーで昔話としてしか捉えていませんでした。
    アラフィフになった現在。私にも弟がいます。二人姉弟です。今は、各々の人生を生きる立派なオッサンとオバチャンです。
    そんなオッサンの弟がもし亡くなっ

    0
    2024年03月25日

    Posted by ブクログ

    久方ぶりに手に取りました。
    実話をベースにした話のようですが、家族間の言ってみれば甘えを責めるわけでもなく、ただ淡淡と描き切ってます。いやぁ、文章が上手いことも相まってかもですが、じわじわと真綿で締めてくる感じ。
    この間観た映画でもっと評価されるべき作家とのセリフがありましたが、当方ごときも本当にそ

    0
    2024年02月25日

おとうと(新潮文庫) の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

新潮文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

幸田文 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す