木(新潮文庫)

木(新潮文庫)

605円 (税込)

3pt

樹木を愛でるは心の養い、何よりの財産。父露伴のそんな思いから著者は樹木を感じる大人へと成長した。その木の来し方、行く末に思いを馳せる著者の透徹した眼は、木々の存在の向こうに、人間の業や生死の淵源まで見通す。倒木に着床発芽するえぞ松の倒木更新、娘に買ってやらなかった鉢植えの藤、様相を一変させる縄紋杉の風格……。北は北海道、南は屋久島まで、生命の手触りを写す名随筆。(解説・佐伯一麦)

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木(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    文庫本の1冊としてはとても薄い、にもかかわらず、内容は濃かった
    著者の好奇心と行動力がすごい
    言及されているのは50年以上前の風景なので、今では全然違っていることも多そうだけど、それを差し引いても読み応えがあった
    機会を見て、また何度か読み直したい

    欲を言うなら、専門家の解説があったらもっと理解が

    0
    2025年09月21日

    Posted by ブクログ

    2-3年前から登山を好きになった自分にとっては、木や山をもっとちゃんと見たいと思わされる本だった。

    が、良かったのはそこじゃない。

    なにより、幸田文の書く文章である。根が土中にそれを張るように、思ったこと感じたこと、あとは彼女の轍がつらつらと放り込まれ、生き生きとしていると感じた。「イカれた」と

    0
    2025年07月23日

    Posted by ブクログ

    薄い本からは想像出来ないほどの清々しさがあった。
    幸田文の「木」をタイトルとした15のエッセイだ。
    著者の「おとうと」を読み終わり、積読しているこの本を引っ張り出してきた。幸田文のワールドにどっぷり浸かって、なんていい文章を書くんだろうと心地よさでいっぱいだ。

    木についてのエッセイは長年コツコツと

    0
    2025年02月24日

    Posted by ブクログ

    いやこの表紙じゃないんだけどね、わたしの持ってるのは。。
    『PERFECT DAYS』で平山さんが求めてたのと同じやつ(わたしも彼と同じく古本屋で100円で購入)。その表紙のほうが全然かっこいい。

    その昔、幸田文を見つけては買っていた時期があり、買ったものの読んでいなかった作品。上記映画に出てきて

    0
    2024年04月20日

    Posted by ブクログ

    人生を共にしたい本
    木の話なんだけど、確実に人間が生きる上で大切なことが書いてある
    「人にも木のように年輪があって…」とかどっかで聞いたような生半可な教えではなかった。若いわたしにはまだまだ分からないような核心があった。時が経ったら読み返して、どんな気持ちになるのか知りたい。

    文字量は多くないが、

    0
    2024年04月02日

    Posted by ブクログ

    「幸田文 木」この字面だけでもう、手に取らずにはいられませんでした。

    幸田文さんの名前は知っていても、著書を読んだことはありませんでした。ある時ふとこの本を見かけ、この潔いタイトルだけで引き込まれてしまったのです。
    「幸田文 木」。なんとも気持ちがいいこの字面。シンプルで強くはあるけれど、どこかあ

    0
    2023年10月24日

    Posted by ブクログ

    もっとも好きな本の一つ。木の命が、存在が、迫ってくる。これほどつぶさに描ける感受性、表現力、追い求めて全国へ木を見に行く情熱。何年かけても表現する胆力。心から尊敬しあこがれる。

    0
    2022年10月29日

    Posted by ブクログ

    新潮文庫の紹介文を引用すれば
    人それぞれに履歴書があるように、
    木にもそれがある。

    それを基調として、北海道から屋久島まで
    木々を訪ね歩いた随筆集。

    映画『PERFECT DAYS』
    ヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』(2023年公開)では、主人公・平山(役所広司)が日常の中

    0
    2025年10月31日

    Posted by ブクログ

     作者が折に触れて書いてきた木に対しての15の随筆を死後にまとめたエッセイ集。
     作者の深い洞察、素直な視点、少しのユーモアが混じっており、1編1編がとても読み応えのあるものとなっていた。
     「木のきもの」という着物の知識が問われる章もあるにはあったが、基本的には知識がなくても読んでいて楽しめる内容

    0
    2025年06月14日

    Posted by ブクログ

    読んでいると気持ちが凛としてくる
    自分が今まで目にしてきたいろいろな木々が思い出される
    薄い本で、何度読んでも飽きないので、持ち歩く事が多い

    0
    2025年04月30日

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