エッセイ - 新潮社作品一覧

  • 石原家の兄弟
    -
    「俺はこの宇宙を孤りで過ぎる隕石だ」――作家・政治家として一世を風靡した父と、彼を支え家庭を切り盛りした母・典子。そして家族同然だった裕次郎。強烈な家風で知られる「石原家」の日常は涙と笑いに満ちていた。お正月から大晦日まで、幼少期の出来事から介護、看取り、相続までを兄弟それぞれの視点から振り返る追憶エッセイ。
  • ショートケーキは背中から
    4.2
    「きっと私は世界を理解したい。そのための手段が、食べものだったのだ。」実家すぎる店からいつかは訪れたい名店まで、人より貪欲に食べ、言葉を探し続けた20年。その末に見た〈食とは何か〉の(今のところの)結論がここにあり! 著者が自らに課した100本ノック=書き下ろし「ごはん100点ノート」を大収録。
  • 生きる言葉(新潮新書)
    4.3
    スマホとネットが日常の一部となり、顔の見えない人ともコミュニケーションできる現代社会は、便利な反面、やっかいでもある。言葉の力が生きる力とも言える時代に、日本語の足腰をどう鍛えるか、大切なことは何か――恋愛、子育て、ドラマ、歌会、SNS、AIなど、様々なシーンでの言葉のつかい方を、歌人ならではの視点で、実体験をふまえて考察する。
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)
    4.6
    人種も貧富の差もごちゃまぜの元底辺中学校に通い始めたぼく。人種差別丸出しの移民の子、アフリカからきたばかりの少女やジェンダーに悩むサッカー小僧。まるで世界の縮図のようなこの学校では、いろいろあって当たり前、みんなぼくの大切な友だちなんだ――。ぼくとパンクな母ちゃんは、ともに考え、ともに悩み、毎日を乗り越えていく。最後はホロリと涙のこぼれる感動のリアルストーリー。(解説・日野剛広)
  • ポートレイト・イン・ジャズ(新潮文庫)
    4.1
    和田誠が描くミュージシャンの肖像に、村上春樹がエッセイを添えたジャズ名鑑。ともに十代でジャズに出会い、数多くの名演奏を聴きこんできた二人が選びに選んだのは、マニアを唸らせ、入門者を暖かく迎えるよりすぐりのラインアップ。著者(村上)が所蔵するLPジャケットの貴重な写真も満載! 単行本二冊を収録し、あらたにボーナス・トラック三篇を加えた増補決定版。
  • この人と結婚していいの?
    4.1
    男はウルトラマン、女はシンデレラ──結婚カウンセラーとして数多くのカップルの問題を解決してきた著者が、男女の思考・行動の違いを、ユーモラスにわかりやすく解説! 「結婚したら夫が急に無口に……」「突然怒ったり泣いたりする彼女が理解できない」「性生活が不一致で……」など、心当たりはありませんか? 結婚前は勿論、倦怠期、破局寸前の夫婦にも効き目抜群の“愛の処方箋”。

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  • 石原家の人びと(新潮文庫)
    4.0
    作家・政治家の石原慎太郎を父に、昭和を代表する俳優・石原裕次郎を叔父に持った著者初の回想録。「飲め、さもなくばテーブルを去れ」。常に一家の中心で威張っている父。俳優業の大先輩でもあり、周囲から慕われつつ世を去った叔父。4人の個性的な兄弟と大家族を切り盛りした母典子。逸話と伝説に満ちた石原家の素顔を鮮やかに写し出す傑作エッセイ。父・慎太郎の散骨式を描く新原稿を追加。
  • 人間の心が分からなかった俺が、動物心理学者になるまで
    3.0
    小学生のとき、ある日突然人間がロボットに見えた。それは治ったが、以来、人との距離の取り方が下手なままだ。研究への想い止まず日本を飛び出し、アメリカの大学院に留学したものの、苦労の連続。日本に帰って来てもそれは変わらず、ポスドク地獄の果て、わらしべ長者のごとく、俺は少しずつ研究者への道を歩み始めた。
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)
    4.2
    雨のそぼ降る森、嵐の去ったあとの海辺、晴れた夜の岬。そこは鳥や虫や植物が歓喜の声をあげ、生命なきものさえ生を祝福し、子どもたちへの大切な贈り物を用意して待っている場所……。未知なる神秘に目をみはる感性を取り戻し、発見の喜びに浸ろう。環境保護に先鞭をつけた女性生物学者が遺した世界的ベストセラー。川内倫子の美しい写真と新たに寄稿された豪華な解説エッセイとともに贈る。(解説・福岡伸一、若松英輔、大隅典子、角野栄子)
  • この平坦な道を僕はまっすぐ歩けない
    3.6
    外食、旅行、趣味を謳歌しまくり、仕事の失敗や思いつきの行動に少し反省、たまに幼い頃の思い出にほろ苦い気持ちになる、誰もが経験しうる毎日。しかし、そんな平々凡々とした生活に、終止符が打たれるときがついに来た!? たわいないこの世界に思いもよらない角度から殴り込みをかける、待望の最新エッセイ集。
  • 創作する遺伝子―僕が愛したMEMEたち―(新潮文庫)
    3.9
    「メタルギアソリッド」シリーズ、『DEATH STRANDING』等を生んだ天才ゲームクリエイターの創作力は、本、映画、音楽への深い尊敬と情熱によって焚きつけられていた――。散文集『僕が愛したMEME(ミーム)たち いま必要なのは、人にエネルギーを与える物語(ミーム)』を再構成し改題。会社独立後から現在にいたるまでの想い、新作への意欲を新たに書き下ろした熱烈なる偏愛エッセイ。特別対談:星野源。
  • 好日日記―季節のように生きる―(新潮文庫)
    NEW
    -
    私達はたくさんの「季節」の中で生きている。茶道に息づく二十四節気――梅の香り漂い始める「立春」、花吹雪が舞う「清明」、薫風吹き抜ける「立夏」、蟬の声が響く「大暑」、彼岸花が咲く「秋分」、鰯雲の浮かぶ「寒露」、木の葉が色鮮やかに染まる「立冬」、寒空に月が光る「大雪」、そしてまた季節はめぐり……。春夏秋冬の区分では見逃してしまう一瞬の美しさを綴った一年の記録。待望の『日日是好日』続編。(解説・小林聡美)
  • 日本百名山
    3.9
    それぞれに旧い歴史をもち、文学に謳われ、独白の風格をそなえてそびえたつ日本の名峰百座。――著者は、長い年月をかけて、北は北海道の利尻岳から南は屋久島の宮ノ浦岳にいたるまで、それらすべての山頂を極めつくして、本書を綴った。日本人の生活に深く結ばれ、私たちの精神的風土の形成に大きな影響を与えてきた山々の個性を、短い文章のうちに、見事に際立たせた名著。 ※当電子版には文庫版収録の写真・絵地図は掲載しておりません。
  • 明日もいち日、ぶじ日記
    3.5
    喧嘩する朝もある。天災が来る午後もある。あいまいな夢を見る夜もある。けれど、歌う明日が来るかもしれない。何が起きようと、一日いち日をきちんと積み重ねてさえいけば……。話題の料理家が、五感と五味をたっぷり効かせた文章で日々の儚さと輝きを掬い取る、滋養満点風味絶佳な日記文学。ファン垂涎、毎日の献立つき。
  • 挫折を経て、猫は丸くなった。―書き出し小説名作集―
    3.9
    「彼女の頬を、マウスカーソルで撫でた」「白ブリーフの落とし主は永遠に見つからない」「ヒーローたちの利害は複雑に絡み合っていた」「担任に好かれている吉田と、ただの吉田がいた」――提示されるのは冒頭だけ。続きは読み手のイマジネーション次第の自由な文学、「書き出し小説」。416本の異なるストーリーがあなたを魅了する!
  • 村上春樹 雑文集(新潮文庫)
    4.2
    デビュー小説『風の歌を聴け』新人賞受賞の言葉、伝説のエルサレム賞スピーチ「壁と卵」(日本語全文)、人物論や小説論、心にしみる音楽や人生の話……多岐にわたる文章のすべてに著者書下ろしの序文を付したファン必読の69編! お蔵入りの超短篇小説や結婚式のメッセージはじめ、未収録・未発表の文章が満載。素顔の村上春樹を語る安西水丸・和田誠の愉しい解説対談と挿画付。
  • 楽観論(新潮新書)
    3.6
    「日本はもうダメだ」「世の中悪くなる一方」。SNSでもメディアでも、聞こえるのは嘆きの声ばかり。たしかに世界は順風満帆ではないし、悲観論は人を賢く見せる。だが、僕たちはこの世界で生きていくしかない。だったらせめて、楽観的に捉えてみたらどうだろう。どんな出来事も視点をずらして眺めれば、違った景色が見えてくる。危機の時代、安易な厭世論に陥らず軽やかに生きるためのヒント。
  • 国家の品格
    4.2
    「品格」で流行語大賞も受賞した大ベストセラー。虫の音が美しいと思う心、説明無用「駄目なものは駄目」、「卑怯」はいけない――日本人は生まれながらにして善徳や品性を持っている。国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきてしまった。いま日本に必要なのは何か? それは論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神であり、「国家の品格」を取り戻すことである! すべての日本人に誇りと自信を与える画期的日本論。

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  • 母親になって後悔してる(新潮文庫)
    4.0
    もしも時間を巻き戻せたら、母になることを再び選びますか――? この問いに「ノー」と答えた23人の女性たち。そのインタビューから明らかになったのは、社会が暗黙のうちに強いる性別役割と同調圧力、そして封じられてきた母親の苦悩や不安だった。子どもを愛している。それでも、母ではない人生を願う。「存在しない」ものとされてきた思いを丁寧にすくいとり、各国で大反響を呼んだ一冊。(解説・村井理子)
  • 「昔はよかった」病
    3.6
    「昔はよかったね」――日本人はそう言って今を嘆き、過去を懐かしむばかりだ。昔は安全だったのに、子どもは元気だったのに、地域の絆があったのに、みな勤勉だったのに……。しかしそれは間違いだ。捏造された追憶、あるいは新しいものを否定する年長者のボヤキにすぎない。資料を丹念に分析し、シニカルな視点で通説を次々ひっくり返す。「昔はよかった」病への特効薬となる大胆不敵の日本論。
  • 貧乏ピッツァ(新潮新書)
    4.3
    17歳でフィレンツェに留学。極貧の画学生時代に食べたピッツァの味が、今でも忘れられない――。トマト大好きイタリア人、ピッツァにおける経済格差、世界一美味しい意外な日本の飲料など、「創造の原点」という食への渇望を、シャンパンから素麵まで貴賤なく綴る。さらに世界の朝食や鍋料理、料理が苦手だった亡き母のアップルパイなど、食の記憶とともに溢れる人生のシーンを描き、「味覚の自由」を追求する至極のエッセイ。
  • 文人暴食
    4.1
    野人・怪人と謳われた南方熊楠の好物はアンパン。本職が牛乳屋の伊藤左千夫は丼飯に牛乳をかけてもりもり食べたそうな。人肉嗜好の金子光晴は口腔内の頬肉を食いちぎって試食したというから驚きだ。そして美食家の折口信夫は若い頃のコカイン常用で殆ど嗅覚がなかったし、アル中の極みは若山牧水だった。ああ、食は人なり。三十七文人の食癖にみる近代文学史。『文人悪食』の続編。
  • 地上に星座をつくる(新潮文庫)
    3.9
    エベレスト山頂を眺めながら、この瞬間は二度と経験できないんだと思った。泣きたいくらい苦しいのに、それでもまたこの空間に身を置きたいと感じた――。旅を続けるのは自分の身体で世界を知りたいから。ガンジスの河口でカレーを味わい、カナダの森で松の香りをかぎ、知床の山でヒグマの足音を聞く。未知の風景を求め、そこだけに輝く一瞬を、撮って、繋げた、かけがえのない7年の記録。 ※書籍版のモノクロ写真を、電子版ではカラーで収録しています。
  • 男の系譜
    3.8
    織田信長が同盟者・徳川家康の長男信康に腹を切らせたのはなぜか。喧嘩相手の頭目・水野十郎左衛門の屋敷の風呂場で殺された幡随院長兵衛はどんな男だったのか。明治維新の立役者・西郷隆盛が新政府と袂を分ったのはなぜなのか。戦国・江戸・幕末維新を代表する16人をとりあげ、つねに「死」だけを確かなこととした生き方を、現代日本人と対比させながら際立たせた語り下ろしの雄編。
  • 今日もいち日、ぶじ日記
    4.3
    「豊かな自然に抱かれて暮らす、なんでもない日々を綴ってみたい(中略)大好きな武田百合子さんの、『富士日記』のように」。街の暮らししか知らなかった料理家の私とその夫が、里山の古民家を手に入れた。古い家財道具が眠るそこは百年の時を重ねた場所。街と山を行き来する新しい日々は輝きを増し、震災の哀しみの向こうに照り映える。生活する全ての人々の幸せを祈る「ぶじ日記」。※新潮文庫版に掲載の挿画は、電子版には収録しておりません。
  • どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか(新潮文庫)
    3.9
    人は必ず死ぬ。その事実から逆算すれば、悩みはもっと軽くなる。お金とは→義理と金は誰かのために使ってこそ。結婚とは→相手とちゃんと言葉で褒め合うこと。運とは→人との縁がもたらすもの。人生とは→大きな目的を持つのは危険。仕事とは→人生の本業ではなく暇つぶし。命とは→生に執着するほど死が怖くなる。下ネタやダジャレの中にきらめく真理、才人ふたりが考える「人生の作法」。
  • 小さいころに置いてきたもの(新潮文庫)
    4.6
    イチローの試合を見るため、ヤンキー・スタジアムでのナイター初観戦。ヨン様の姿を見ようとトライしたパチンコ。ハワイでのナンパ……トットちゃんの周りには、面白エピソードが溢れている。一方、多くの人を見送った。渥美清、久世光彦、森茉莉、赤塚不二夫らとの想い出。『窓ぎわのトットちゃん』に書けなかった秘密、ユニセフの活動で出会った子どもたちへの願いを綴るエッセイ。(解説・笹本恒子)
  • 小説以外
    3.8
    本好きが嵩じて作家となった著者は、これまでどのような作品を愛読してきたのか? ミステリー、ファンタジー、ホラー、SF、少女漫画、日本文学……あらゆるジャンルを越境する読書の秘密に迫る。さらに偏愛する料理、食べ物、映画、音楽にまつわる話、転校が多かった少女時代の思い出などデビューから14年間の全エッセイを収録。本に愛され、本を愛する作家の世界を一望する解体全書。
  • ぼくはあと何回、満月を見るだろう
    4.4
    自らに残された時間を悟り、教授は語り始めた。創作や社会運動を支える哲学、国境を越えた多彩な活動、坂本家の歴史と家族に対する想い、ガンと共に生きること、そして自分が去ったあとの世界について――。『音楽は自由にする』を継ぐ、決定的自伝第二弾。坂本氏の最期の日々を綴った、鈴木正文氏による書き下ろし原稿を収録。
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)
    4.1
    シングル・モルトを味わうべく訪れたアイラ島。そこで授けられた「アイラ的哲学」とは? 『ユリシーズ』のごとく、奥が深いアイルランドのパブで、老人はどのようにしてタラモア・デューを飲んでいたのか? 蒸溜所をたずね、パブをはしごする。飲む、また飲む。二大聖地で出会った忘れがたきウィスキー、そして、たしかな誇りと喜びをもって生きる人々――。芳醇かつ静謐なエッセイ。
  • 面白南極料理人
    3.9
    1~4巻440~781円 (税込)
    ウイルスさえも生存が許されない地の果て、南極ドーム基地。そこは昭和基地から1000kmかなた、標高3800m、平均気温-57℃、酸素も少なければ太陽も珍しい世界一過酷な場所である。でも、選り抜きの食材と創意工夫の精神、そして何より南極氷より固い仲間同士の絆がたっぷりとあった。第38次越冬隊として8人の仲間と暮した抱腹絶倒の毎日を、詳細に、いい加減に報告する南極日記。

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  • 小さいときから考えてきたこと(新潮文庫)
    4.3
    授業中にちっともじっとしていられなくて、どうやらLD(学習障害)だった(?)子供時代。ロボット犬グレーちゃんとの愉快なテレビ出演、沢村貞子や渥美清等かけがえのない人々との出会い、そしてユニセフの親善大使としてコソボやアフガニスタンの子供たちに出会ったときのこと。どんなときも「ほんとうの幸せ」を考えてきたトットちゃんの言葉が心にあたたかく響くエッセイ。(対談・なかにし礼)
  • 食う寝る坐る 永平寺修行記(新潮文庫)
    4.0
    その日、僕は出家した、彼女と社会を捨てて――。道元が開いた曹洞宗の本山・永平寺。ひとたび山門を潜れば、そこは娑婆とは別世界。東司(トイレ)にも行鉢(食事)にも厳格な作法がある。新入りは、古参僧侶に罵倒され、規矩を徹底的に叩き込まれる。さらに坐禅に日々打ち込んだ末、30歳の著者が会得したものはなにか? 雲水として修行した一年を描いた体験的ノンフィクション。(解説・柳澤桂子)
  • 処女の道程(新潮文庫)
    4.3
    女は結婚するまで処女でいるべきか――なんて議論は過去のもの。だが処女の価値には、その時代の女性の地位やモラルの変遷が現れていた。性に開放的だった古代~平安、儒教の貞操観念が浸透した封建社会。純潔が尊ばれた大正から、出産を国に推奨された戦時下。未経験が恥だった80年代を経て、性交渉しない自由を得た令和へ。古今の文献から日本の性意識をあぶり出す画期的な性のクロニクル。(解説・花房観音)
  • 鞄に本だけつめこんで(新潮文庫)
    4.2
    私は子供のころから本を読むのが一番好きだった。梶井基次郎を読むたび湧き出す愛猫への思い。永井荷風が思い出させる幼き日の家出。坂口安吾に救われた思春期。幸田文とはだいぶ違った父娘関係。谷崎に性の厄介さを教えられ。小学生からの付き合いになる林芙美子……。本さえあれば、どんな日常も笑えて愛おしい。思い出をカラフルに彩る24冊の名作を紹介、読書の幸福に満ちた名エッセイ集。
  • カラスは飼えるか(新潮文庫)
    4.5
    カラスはペットにできないの? カラスの肉って食べられるの? 頭の良さで知られながら嫌われもする身近な野鳥。彼らを愛してやまない研究者がその生態と魅力を熱く語る。フクロウや渡り鳥の秘密。伝説となったドードー。カラスじゃない鳥類についても考察しつつ、気が付けばまたアイツの話に――。カラス博士による愉快でためになるエッセイ集。あなたのカラスの見方がきっと変わる!
  • 母の味、だいたい伝授(新潮文庫)
    -
    カレーパーティーの数ヶ月後、母は帰らぬ人となった。おいしいと言ってくれたのに。クリームコロッケ、オックステールシチュー、鶏飯……母の味は「だいたいこんな感じ?」にしか再現できないけど、それも伝授の妙味かな。ミイラ食材を同居人に食べさせて動向を静かに見守ったりもする。少々危険かもしれないけど大丈夫。ま、生きているしね。食欲と好奇心と笑いに満ちた日々を綴るエッセイ。
  • 文車日記―私の古典散歩―
    4.2
    こんなにも身近なところに、古典の世界が息づいている。私たちの人生そのままに、かつて、生きて戦い愛した人々がいる。――「古事記」「萬葉集」から若山牧水まで、民族の遺産として私たちに残されたおびただしい古典の中から、著者が長年いつくしんできた作品の数々を、女性ならではのこまやかな眼と、平明な文章で紹介し、味わい深い古典の世界へと招待してくれる名エッセイ集。
  • 春になったら莓を摘みに(新潮文庫)
    4.1
    「理解はできないが、受け容れる」それがウェスト夫人の生き方だった。「私」が学生時代を過ごした英国の下宿には、女主人ウェスト夫人と、さまざまな人種や考え方の住人たちが暮らしていた。ウェスト夫人の強靱な博愛精神と、時代に左右されない生き方に触れて、「私」は日常を深く生き抜くということを、さらに自分に問い続ける――物語の生れる場所からの、著者初めてのエッセイ。
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)
    4.4
    2021年4月、私は突然膵臓がんと診断された――。夫とふたりで無人島に流されてしまったかのような日々を、作家は日記として綴った。痛み、吐き気、発熱に悩む毎日。食べもののおいしさや本の面白さに喜びを感じる時。振り返るこれまでの人生。夫への感謝と心配。「書きたい」という尽きせぬ思い。別れの言葉は言っても言っても言い足りない。58歳で急逝した著者からのラストメッセージ。(解説・角田光代)
  • 進化した猿たち―The Best―(新潮文庫)
    3.4
    人間と他の生物とのいちばんの違いは何か。それは、笑いと想像力である――。星新一が長年愛読し、蒐集してきたアメリカのヒトコマ漫画には、われわれ〈進化した猿たち〉の欲望や習性、奇癖が余すところなく描かれていた! 「結婚」「宇宙人」「精神分析」「クリスマス」など、漫画を17のテーマに分け、ブラック・ユーモアと旺盛な想像力で魅せるエッセイ集。幻の名作、待望のリニューアル復刊!
  • 旅のつばくろ(新潮文庫) 電子オリジナル版
    3.8
    つばめのように自由に、気ままにこの日本を歩いてみたい――。世界を歩き尽くしてきた著者の、はじめての旅は16歳の時、行き先は東北だった。それから歳も経験も重ねた今、同じ土地を歩き、変わりゆくこの国のかたちを見て何を思ったか。本州「北の端」龍飛崎、太宰治の生家を訪ねた五所川原、宮沢賢治の足跡を追った花巻、美景広がる軽井沢や兼六園などを歩いて綴った、追憶の旅エッセイ。〈電子オリジナル版〉は沢木耕太郎撮影の写真が収録されています。
  • もめん随筆
    -
    精錬された教養と女性の優しい情感が、木綿の着物の肌ざわりのような懐かしい感触で漂う作者の随筆は、夜ごとの憩いのひとときに快く気持をくつろがせてくれる。作者の清潔な人柄のよさは随所にたゆたい、読者の魂は無言のうちに清く浄化されるのである。「東京の女・大阪の女」「芥川さんのこと」「七月廿四日」などの随筆46篇に、詩集「楊柳詩」より10篇を選んでこれに加えた。
  • 漱石を知っていますか(新潮文庫)
    4.0
    『吾輩は猫である』は長くて歪だ。『坊っちゃん』は俗っぽいし、『門』は暗くてわかりにくい。『こころ』には女性軽視の傾向が……。実は難点ばかり!? の夏目漱石が、日本で百年以上も読み継がれている人気の秘密とは? 代表的13作品を例に、その創作技法から文章術、作者の心理、作品の完成度までを阿刀田節全開で平易に解説。スラスラ読めて明日から語れる、目からウロコの超入門書。(解説・石原千秋)
  • 映画を見ると得をする
    3.5
    なぜ映画を見るのかといえば……人間はだれしも一つの人生しか経験できない。だから様々な人生を知りたくなる。しかも映画は、わずか2時間で隣の人を見るように人生を見られる。それ故、映画を見るとその人の世界が広がり、人間に幅ができ灰汁がぬけてくる。その逆に映画を見ようとしない人は……。シネマディクト(映画狂)の著者が映画の選び方から楽しみ方、効用を縦横に語りつくす。

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  • 生きるとか死ぬとか父親とか(新潮文庫)
    4.0
    母を亡くして約二十年。私にとって七十代の父はただ一人の肉親だ。だが私は父のことを何も知らない。そこで私は、父について書こうと決めた。母との馴れ初め、戦時中の体験、事業の成功と失敗。人たらしの父に振り回されつつ、見えてきた父という人、呼び起される記憶。そして私は目を背けてきた事実に向き合うーー。誰もが家族を思い浮かべずにはいられない、愛憎混じる、父と娘の本当の物語。(解説・中江有里)
  • 忌野旅日記 新装版(新潮文庫)
    4.0
    キミは忌野清志郎を知っているか。世の中のインチキを笑い嘲り歌にして、切ない愛の言葉をあふれるロックのビートに乗せて深く胸を打つ。近ごろ姿を見ない? それは何かの間違いだ。文庫を開けば、坂本龍一、山下洋輔、桑田佳祐等、イカしたヤツらとのセッションと交遊は今日も続いていると知る筈だ。RCの圧倒的ステージ写真も前半グラビアに収録。よォーこそ! 巻末解説まで興奮の新装版へ。(解説・尾崎世界観・角田光代)
  • 創作する遺伝子―僕の体の70%は映画でできている―(新潮文庫)
    NEW
    -
    人が水なしでは生きられぬように、彼は生きるために映画を摂取する。コジマプロダクション創立から10年。天才ゲームクリエイターが語り尽くす映画、本、そして旅。伝説のエッセイ集『僕の体の70%は映画でできている 小島秀夫を創った映画群』を中核に、2016年以降に発表された多岐にわたるジャンルの原稿を増補。この偏愛に触れれば、あなたもまた彼の文化的遺伝子(MEME(ミーム) )の継承者になる。
  • 男どき女どき
    3.9
    何事も成功する時を男時、めぐり合わせの悪い時を女時という――。何者かによって台所にバケツごと置かれた一匹の鮒が、やがて男と女の過去を浮かび上がらせる「鮒」、毎日通勤の途中にチラリと目が合う、果物屋の陰気な親父との奇妙な交流を描く「ビリケン」など、平凡な人生の中にある一瞬の生の光芒を描き出した著者最後の小説4編に、珠玉のエッセイを加えた、ラスト・メッセージ集。

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  • ドキュメンタリー 無料お試し版
    無料あり
    5.0
    エッセイを書くことは、自分のドキュメンタリー映像を撮る行為に似ている。 こころが動いた瞬間を鮮やかに描く初の著作。 小心者な私、誰かの妹であることや、犬の口臭に悩んだこと、コツコツ実験好きであること、14年以上歌ってるのにボイトレに夢中なこと、お下がりが好きなこと、影響を受けやすいこと、遠いところへの旅行が怖いこと――Superflyの歌う世界は、越智志帆が暮らす日常とつながっている。特別書きおろし「母になること、私であること」を含む初めてのエッセイ集。 たっぷり5篇を収録した無料お試し特別版!

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  • 旅のつばくろ 電子オリジナル版 無料お試し版
    無料あり
    3.9
    旅のバイブル『深夜特急』で世界を縦横無尽に歩いた沢木耕太郎。そのはじめての旅は16歳の時、行き先は東北だった。あの頃のように自由に、気ままに日本を歩いてみたい。この国を、この土地を、ただ歩きたいから歩いてみようか……。JR東日本の新幹線車内誌「トランヴェール」で好評を博した連載が待望の単行本化!〈電子オリジナル版〉は沢木耕太郎撮影の写真が収録されています。冒頭の4編「夢の旅」「縁、というもの」「贅沢の効用」「近くても遠いところ」無料お試し特別版!

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  • 『バカの壁』から『ヒトの壁』へ―「まえがき」で読む「養老孟司」入門―(新潮新書)
    無料あり
    3.8
    『バカの壁』『死の壁』『超バカの壁』『「自分」の壁』『遺言。』、そして最新刊『ヒトの壁』――それぞれの「まえがき」を全文掲載。独自の視点に目からウロコが落ちること必至、累計650万部超「壁」シリーズの入門書、登場。

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  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 無料お試し版
    無料あり
    4.2
    優等生の「ぼく」が通う元・底辺中学は、毎日が事件の連続。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子とパンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。落涙必至の等身大ノンフィクション。「はじめに」「第1章」「第5章」「第6章」無料お試し特別版!

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  • 水谷豊 自伝 無料お試し版
    無料あり
    5.0
    こんなに自分の過去を振り返ろうとしたことは一度もなかった――。 岸田今日子と蒲団の中でトランプをした子役時代、初めての挫折と衝動的な家出、『傷だらけの天使』の忘れられない共演者、『熱中時代』の本当のモデル、離婚と再婚、親友との永遠の別れ、切望した相棒と裏相棒、俳優としての美学と監督としての思い――出演作の秘話から実人生の起伏、多彩な交友録まであますところなく語り尽くした初の著作。 『相棒』の舞台裏を中心に、たっぷり3万字を収録した無料お試し特別版!

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  • 村上さんのところ コンプリート版 試し読み
    無料あり
    4.8
    《試し読み》は各テーマから厳選した23問を収録!村上作品に関する素朴なクエスチョンから、日常生活のお悩み、ジャズ、生き方、翻訳小説、社会問題、猫、スワローズ、そして珍名ラブホテルまで――。期間限定サイト「村上さんのところ」に寄せられた37465通の質問・相談メールに、村上春樹が3か月半にわたって続けた回答は、3716問! そのすべてを完全収録し、ウェブサイト掲載時と同様の横組みスタイルで再現。単行本8冊分の愉しみを、スマホやパソコン、タブレットや電子書籍端末にダウンロードして、手軽にたっぷり楽しめるコンプリート版!

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  • 飛び立つ季節―旅のつばくろ― 電子オリジナル版 無料お試し版
    無料あり
    4.7
    16歳のとき初めて一人で旅した秋田県男鹿半島、檀一雄の墓に参った福岡県柳川、吉永小百合と語り合った伊豆の修善寺……旅先での風景を前に、「あの頃」と「いま」が交錯する。JR東日本の新幹線車内誌「トランヴェール」で人気を博した連載などから35編を収録、『深夜特急』の著者が気の向くままに歩き続けた、国内旅エッセイ集。〈電子オリジナル版〉は沢木耕太郎撮影の写真が収録されています。「雨雲からの逃走」「心残り」「続けて通えば」の3編を収録した、無料お試し特別版!

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  • 敗北からの芸人論 無料お試し版
    無料あり
    5.0
    次々と後輩に追い抜かれて酒と競馬に明け暮れた加藤浩次が掴んだ思考法、長い下積みを経て今売れまくるオードリーの瞬発力、爆発的ブレイクのかまいたちが覚醒した理由――。どん底から這い上がった21組の生き様を、ノブコブ徳井が熱を込めて語る! 連載時累計700万PVを突破した、誰もが共感できるお笑いエッセイ。本編から「東野幸治」「吉村崇」「千鳥」「渡辺直美」「EXIT」の各章を収録した無料お試し特別版!

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  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2 無料お試し版
    無料あり
    4.7
    13歳になった「ぼく」の日常は、今日も騒がしい。フリーランスで働くための「ビジネス」の授業。摂食障害やドラッグについて発表する国語のテスト。男性でも女性でもない「ノンバイナリー」の教員たち。自分の歌声で人種の垣根を超えた“ソウル・クイーン”。母ちゃんの国で出会った太陽みたいな笑顔。そして大好きなじいちゃんからの手紙。心を動かされる出来事を経験するたび、「ぼく」は大人への階段をひとつひとつ昇っていく。そして、親離れの季節が――80万人が読んだ「一生モノの課題図書」、ついに完結。「第1章」「第2章」無料お試し特別版! ※本作品の製品版は2021年9月16日より配信いたします。

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  • ぼくらは人間修行中―はんぶん人間、はんぶんおさる。― 無料お試し版
    無料あり
    4.0
    「おとうさん、むしって日本語しゃべれないの?」「おかあさん、ちょっとまぶしいから太陽へらして」「てきに食べられないように、おおきくなりたい」――記録魔の小説家が、天然成分100%の妻、かわいすぎる4歳児ちんたん、豆粒のような0歳児タッとともに歩むのは「人間への道」。ありふれた家族のスペシャルな日常を実況中継いたします。2022年7月刊行の本編のなかから、たっぷり1万字を一気に読ませる「はじめに」と、こころをわしづかみにされる「第1章」を丸々収録した無料お試し特別版!

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  • 室町は今日もハードボイルド―日本中世のアナーキーな世界― 無料お試し版
    無料あり
    4.3
    「日本人は温和」なんて大嘘! 強烈な個性がぶつかり合う、最も「日本らしくない」時代へようこそ。後藤正文さん、赤江珠緒さん、楠木建さん推薦! 想像の斜め上を行く、驚愕の日本史エッセイ。「はじめに」「第2話」「第7話」「第9話」「第13話」無料お試し特別版! ※本作品の製品版は2021年6月17日より配信いたします。

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  • 愛・自由・幸福
    -
    「家族愛について」「父と子」「男女間の友情について」「女性の誇りについて」「理想の結婚について」「女の学校」「運命について」など、愛と自由と幸福をめぐって明快に語った二十数編。戦後著しく変った男女両性の経済関係やモラルに戸惑う世の人々にとって、絶好の指針となる名著である。併録するアンドレ・モロア「恋愛の将来」は、なんと二〇〇〇年代の恋愛の様相を語って、興味深い。
  • 愛という名の支配(新潮文庫)
    4.4
    どうして私はこんなに生きづらいんだろう。母から、男から、世間から受けてきた抑圧。苦しみから解放されたくて、闘いつづけているうちに、人生の半分が終わっていた。自分がラクになるために、腹の底からしぼりだしたもの――それが“私のフェミニズム”。自らの体験を語り、この社会を覆い尽くしている“構造としての女性差別”を解き明かす。すべての女性に勇気と希望を与える先駆的名著。(解説・山内マリコ)
  • 愛という病
    4.3
    なぜ恋をするとバカになるのか、男を殺す女の言葉とは、エロいとは一体何なのか──幸福になるためには、自分を知ることのほか道はない。欲望と自意識をライフワークにしてきた著者が、自らの生き苦しさの正体を徹底的に解体していく痛快エッセイ。行き着いたのは「なぜ私は愛し愛される事に固執するのか?」という人類最大の命題。
  • 愛と忘却の日々
    4.5
    1巻1,760円 (税込)
    六本木の路上で「おっぱい、足りてる?」とキャッチに声をかけられ、「足りてないけど、余裕がないんです」とテンパっていた夜。小学生の頃、ひどいイジメに遭い、「死にたい」と母に泣きつき、包丁を畳みに突き刺して言われたひと言。「ベスト・エッセイ」(日本文藝家協会編)選出作を収録、読者渇望の大人気エッセイ集。
  • 愛をめぐる人生論
    -
    女は、つねに美しくあって欲しい。そして、優雅で、妖艶であって欲しい。女の愛のすがた、肉体の表情を古今の例証にもとめ、また生きた現実のなかにとらえる。――女が官能にめざめるとき、情事のなかの色と匂い、嫉妬と自尊心、恋愛の結晶作用、淫蕩と情事の表裏、性における意識と肉体の乖離……。当代きってのモラリスト=恋愛小説の名手が親しく語りかける鋭く新鮮な愛の読本。
  • アガワ家の危ない食卓(新潮文庫)
    3.9
    亡き父、弘之の口癖は「一回たりとも不味いものは食いたくない」であった。朝食をとりながら夕食のメニューを訊ねて周囲をゲンナリさせ、気にくわない食事に出くわせば「一回損した!」と本気で憤怒する。そんなワガママで怒りん坊の父に振り回されても母は家族のために台所に立ち続け、娘サワコは冷蔵庫から干からびた食材を発掘しては、危ない料理をせっせと作る。爆笑必至の食エッセイ。
  • 秋山祐徳太子の母
    -
    三年連続芸大受験票1番奪取計画の時も。ブリキ彫刻誕生の時も。公然猥褻物陳列罪容疑の時も。落選必至の都知事選立候補の時も。常に息子を励まし、尻を叩き、むしろそそのかし、果敢な母であり続けた母。二・二六事件の年に夫=父が逝き長男=兄も逝き、以来60年におよんだ史上最強の母子家庭、笑いと涙の突発芸術(ハプニング)あふれる物語。
  • あっちこっち食器棚めぐり
    3.4
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気スタイリストが、食いしん坊たち17組の食卓を彩る器と棚を拝見! 料理家にデザイナーにフローリスト。十人十色の食器棚には、盛り付けや収納のヒントに、DIYのアイディアがたっぷり。さらに、長引くおうち時間で大変貌をとげたという著者の食器棚を大公開。特製レシピも付いて、台所に立つのがもっと楽しくなる。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • あのころなにしてた?(新潮文庫)
    3.3
    すべての予定が消えた今、今日は何をしよう――。深刻さと楽観視がくるくる入れ替わったあのころ。おうち時間に作った「噛むとゴリゴリ鳴るほど固いパン」を家族で食べ、リモートでラジオに生出演し、カフェで談笑する女子高生を見かけ彼女たちが「好きな人のマスク姿」にときめく様を想像する。2020年、めまぐるしい日々のなか綴られた著者初の日記エッセイ! 直筆カラー挿絵など計34点を収録。(解説・加藤千恵)
  • あのころのデパート
    3.4
    実は私、デパートに勤めていました。幼い頃は〈よそゆき〉を着て、家族でおでかけするのが休日のお楽しみ。お子様ランチを食べたあとは、屋上遊園地へ。それから十数年後、百貨店員となり、その裏側をたっぷりと経験した。独特の流儀、厳しい労働環境、困ったお客さま……。そして今、ひとりの消費者として思うこと。時代を越えて見つめ続けたデパートの姿とは。懐かしさと驚きが満載!
  • あの胸が岬のように遠かった―河野裕子との青春―(新潮文庫)
    -
    2010年、歌人河野裕子が乳がんのため亡くなった。夫で歌人の永田和宏は妻亡き後、二人の間で交わされた手紙300通と日記を発見する。そこにはもう一人の青年と永田との間で揺れ動く葛藤が綴られていた。〈ふたりの人を 愛していると そのために こんなに つらいと〉。熱く性急で相手に誠実であろうとした故に傷つけあった二人の時間。不器用な男性と一途に人を愛した女性の愛と青春の記録。(解説・梯久美子)
  • アホの壁(新潮新書)
    3.3
    なぜそんなアホなことをするのか、そしてアホなことを言うのか? 無益な争いに血眼になり、破綻必至の計画を立て、互いに殺しあうに至るのは、いったいなぜなのか? 文化的文明人を自任する現代人が、いとも簡単に飛び越えてしまう「アホの壁」をめぐり、豊富なエピソードと心理学、文学、歴史ないまぜでつづる抱腹絶倒の筒井流人間論、ついに登場!
  • 雨のみちのく・独居のたのしみ
    3.0
    庶民への愛に貫かれた小説一筋に精進をかさね、また頑固一徹な言行によって“曲軒”とあだ名された山本周五郎。その独特な人生観・文学観と、すべてを創作に打ち込む厳しい日常をうかがわせてくれる、文庫版初のエッセイ集。本編には、名作『樅の木は残った』の取材ノートともいえる「雨のみちのく」などの紀行文に、日常雑感、それに十八番中の十八番、歳末随想を集める。

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  • 編めば編むほどわたしはわたしになっていった(新潮文庫)
    4.1
    祖母が畑で作っていた苺のやわらかさ、何に触れても心がヒリヒリとした中学生のころ、アルバイト先で出会った夫との恋、インフルエンザで入院した8歳の息子の体温。息苦しさを抱えていた少女は大人になり、毛糸と編み針を手に最初はおそるおそる、そして次第に胸を張って、人生を編みだしてゆく。誰のなかにもきっといる「あのころの少女」が顔を出す、珠玉のようにきらめくエッセイ集。(解説・津村記久子)
  • 有吉佐和子の中国レポート
    -
    「どうぞいい面も、悪い面も見てください」――予想外の中国要人の言葉に驚きながら、著者は予定された見学コースを外れて、前人未到の人民公社に泊りこむ。農民と寝食を共にし、語り合い、農薬の害を説き、監視労働の旧地主との会見に成功する――。人間へのつきぬ好奇心と優しい洞察力、バイタリティー溢れる行動力によって、激動する中国の深層をすくい上げた大胆率直な体験記。
  • アローン・アゲイン―最愛の夫ピート・ハミルをなくして―
    3.5
    “結婚しない女”と呼ばれたわたしが一緒になったのは、ニューヨークでも有名な作家で、プレイボーイ――。山あり谷ありの幸せな33年間を経て、「ふたたび一人」で生きていく。その声や仕草、におい、運命的な出会いから最期の表情まで、一足先に旅立ってしまった彼の記憶を抱きしめながら。心の筆で書き留めたエッセイ。
  • いいとこ取り! 熟年交際のススメ
    3.8
    恋愛の醍醐味は、熟年交際にあり!? 互いに伴侶を看取った50歳のサイバラと70歳の高須院長が恋人同士に。そのなれそめは? 中高年が恋を楽しむための極意とは? ダメな男に引っかかった学生時代から、できる男と付き合って仕事を習った若い頃、そして病を患った前夫との日々を経て、幸せな今に至るまで……。波瀾万丈の男性遍歴から生まれた、超パワフルなサイバラ流・恋愛指南!
  • 家にいるのが楽しくなる本
    3.0
    玄関周りのフェロモン。狭い階段だからこその魅力。押し入れの思い出。家の中は冒険心をそそる仕掛けがたっぷり。家事や料理を仕事として楽しんでみたり、家の中に自分のコーナーを作ってみたり。朝・昼・晩で家の様子も気分も違うし、ひとりでも家族がいても、工夫次第で家の味わいはいくらでも引き出せる。外出も刺激的だけど、たまには家にこもって、身近な喜びを再発見しよう。

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  • 家康に訊け
    3.0
    1巻1,760円 (税込)
    混迷の現代日本の舵取り役を、今、戦国武将に求めるとすれば、やはり信長か、はたまた秀吉か――否、水先案内人は徳川家康を措いてありえない! 資源に恵まれぬ地に生れ、人質生活を長く強いられた家康のサバイバル戦略を、独自のデータと「加藤史観」が解明する歴史エッセイ。伝奇小説『宇都宮城血風録』を加えた遺作集。
  • 生き抜くヒント(新潮新書)
    4.7
    老いと病いを道連れに、こんな時代をどう生きればいいのか。●治すのではなく治める●ピンピンソロリがいい●ため息の効用●うまいものは体に悪い●右へ左へブレながら●うつらぬ用心 うつさぬ気くばり●悲しいときには悲しい歌を●コロナの風に吹かれて……ユーモアとペーソスの陰に処世の知恵が光る。『週刊新潮』人気連載から厳選、35の「生き抜くヒント」!
  • 生きものたちの部屋
    4.0
    締切の夜、書斎は険しく暗い。しかし一人ではない。開け放った窓に響くトラックのエンジン音や、本棚におさめたドイツ製のクレヨン……。何気ない物事がいのちを帯びて、わたしのペンを鼓舞し、触発する。わたしは今夜も、彼らに囲まれてペンを走らせる。――その書斎は、後に阪神大震災によって壊滅した。追憶の思い新たに、震災時の日記を併録する。
  • イケズの構造
    値引きあり
    4.0
    京都を訪ねる人をおびえさせる、《京都人のイケズ》。いろいろ誤解はあるけれど、その真相はもっとすごい? 信じがたく恐ろしい爆笑エピソードから歴史的分析、誤解のツボと真相、声に出して読みたい京言葉、古典的名著のイケズ語訳まで、誰も語らなかったウラ・深層・ホンネ。千年磨かれた言葉の至技《イケズ》を「まま、存分に笑って楽しんでおくれやす」。よそさん必読の傑作エッセイ!

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  • 池波正太郎の銀座日記[全]
    4.2
    週に何度となく出かけた街・銀座。少年のころから通いなれたあの店、この店。そこで出会った味と映画と人びとは、著者の旺盛な創作力の源であった。「銀座日記」は、街での出来事を芯にした、ごく簡潔な記述のなかに、作家の日常とそこから導かれる死生観を巧みに浮き彫りにして大好評であった。急逝の2カ月前まで、8年にわたった連載の全てを1冊に収めた文庫オリジナル版。

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  • 異国のヴィジョン―世界のなかの日本史へ―
    3.5
    ハーバード大学の日本史講座で人気を博した新鋭が、世界へと開かれた新しい日本史像を模索するべく、旅に出た! 長い歴史を誇るイギリス、ケンブリッジ大学に研究拠点を移し、アムステルダム、ボン、パリ、ウィーン、ミラノへ……。旅と追想の中で、若い感性がたぐり寄せたものとは──。閃きと予感に溢れた清新なエッセイ。
  • イソップを知っていますか
    3.8
    「イソップ物語」って、本当はこんな話だったの? 「アリとキリギリス」「狼と狐」をはじめ超有名な寓話から無名の寓話まで、安土桃山時代と江戸時代に日本語に翻訳されたイソップ物語をもとに、130余のストーリーを紹介。二千年以上の歴史をもつイソップ物語に秘められた、厳しい世間を生き抜くための智恵とその魅力を阿刀田流に読み解いた、大好評の「知っていますか」シリーズ。※文庫版に掲載の挿画は、電子版には収録しておりません。
  • イタリア遺聞
    3.9
    ヴェネツィアの運河を軽やかに滑るゴンドラは、なぜ黒く塗られているのか? トルコのスルタンに献上されたフランス女の辿った数奇な運命とは? 古代の聖地巡礼ツアーの有り様は? 「オデュッセイア」を地中海世界風に読み解けば……etc.生身の人間が作り出した地中海世界の歴史。そこにまつわるエピソードを、細部にこだわり、著者一流のエスプリを交えて読み解いた好エッセイ。
  • イタリアからの手紙
    4.0
    芳醇なるブドウ酒の地中海。死んでいく都、ヴェネツィア。生き馬の眼を抜くローマ。だましの天才はナポリ人。田園風景に、マフィア……。ここ、イタリアの風光は飽くまで美しく、その歴史はとりわけ奥が深く、人間は甚だ複雑微妙で、ぞくぞくするほど面白い。──壮大なライフ・ワーク『ローマ人の物語』へと至る遥かな足跡の一端を明かして、人生の豊かな味わいに誘う24のエセー。
  • 一発屋芸人列伝(新潮文庫)
    3.6
    やがてブームは終わり、世間は彼らを「一発屋」と呼んだ。大ブレイクを果たしたのちテレビから姿を消した彼らの人生はしかし、その後も続いている。自身も一発屋芸人と呼ばれた著者が、コウメ太夫、ジョイマン、波田陽区、キンタロー。、スギちゃんなど12組の芸人に取材。不器用ながら一歩ずつ前に進むそれぞれの今に迫った。編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞受賞の、感涙ノンフィクション。(解説・尾崎世界観)
  • いつかあなたを忘れる日まで
    3.8
    女をなめるんじゃねえ! こんな男いらない!!――恋をするたび、わかっているのに。恋が終わるたび、いつも心に誓うのに。もう二度とあんな失敗はしない、と。でもどうしてなんだろう、また同じところで失敗してしまう――そんなあなたへ。優柔不断な男、浮気性な男、めめしい男、俺について来い男、ナルシスト男……思わず、そうそうそう! いるいるいる! と膝を打ってしまう男の悪口集。今までに、あなたの前から消えて行った男なんかとっとと忘れてしまいましょう。今度こそ、いい男を見つけて、最高の恋をしなくては。明日の恋に必要なとっておきの知恵と元気をくれるエッセイ。

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  • 田舎暮らしと哲学
    4.0
    自然の中で、のびのび子供を育てたい、と房総に居を移したものの、それは予想を超えた困難の始まりでもあった。水道未完備、台風の水害、木々の手入れの想像を絶する手間……。そんな毎日も、先人の知恵や偉人の警句があれば、軽やかに乗り越えられる。日々の暮らしの中に学びの源泉を見出す、現代日本版「森の生活」。
  • 犬をえらばば
    -
    犬は飼い主に似るとか……。近藤啓太郎の「親切心」から紀州犬コンタを飼うことになった著者が、石坂洋次郎、丹羽文雄、坂口安吾、五味康祐、吉行淳之介、遠藤周作、江藤淳など、現代作家との交遊とその素顔を、それぞれの愛犬と飼い主との個性あふれる交わりを通して綴る。著者一流のオトボケの中に、エスプリの効いた文明批評が光る、楽しい連作エッセイ。
  • 井上ひさしの日本語相談
    3.6
    日頃何気なく使っていても意外に知らないことばかり。日本語にまつわる珍問・奇問・難問に言葉の達人がお答えします。ニホンとニッポン、どちらが正しい? 形容動詞はなぜ冷遇されるの? 当て字の歴史は? 日本製の漢字(国字)の数は? 日本語の音はいくつ? あらゆる文献を渉猟し国語学者も顔負けの博覧強記ぶりを発揮、著者一流のユーモアも駆使した日本語読本の決定版登場。
  • 命あれば(新潮文庫)
    5.0
    寂聴さんには、世界がどう見えていたのだろうか――。後世に残したいと願った京都の自然や歴史ある街並み。時代が変わっても忘れてはいけないと言った子供の躾や弱者へのいたわり。そして、いつまでも守り続けるべきと訴えた日本人の心と平和な毎日。遺された言葉からは、鋭くも優しい「まなざし」が感じられる。混迷の現代をどう生きていけばいいのかを教えてくれる、珠玉の傑作随筆集。(解説・重里徹也)
  • 祈りの作法
    4.0
    今ほど、人生の成熟が問われている時代はなかった――。震災・原発事故後の日本に蔓延する「正義」と「安全」への妄信を断ち切らねばならない。しかし、無力なる我々にできることは残っているのか? フクシマに暮らす僧侶兼作家がほとばしる思いで「祈り」を説き、「目に見えないもの」の価値を訴えた、警醒と智慧の書。

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  • いばらない生き方―テレビタレントの仕事術―
    3.7
    今再評価されるのは、共演者の魅力を自然に引き出す巧みなMC術と、「全員を活かす」明るいリーダーシップ。実は深くて実に楽しいその戦略を本邦初公開! 「DAISUKI!」「THE夜もヒッパレ」「TVおじゃマンボウ」のヒット秘話や、志村けん・萩本欽一・上岡龍太郎などレジェンドとの交流も語りつくす、中山秀征的、超ポジティブな「人生論」。
  • 今井舞がゆく! 気になる「あそこ」見聞録
    3.3
    1巻1,056円 (税込)
    大人気のラブドール・沙織ちゃんに会い、右旋回の長渕剛ライブにもぐり込み、「笑っていいとも!」観覧席に鎮座し、天皇御一家の一般参賀に行列する……。TVドラマの激辛批評で話題の毒舌コラムニストが、わが身を挺しての潜入ルポ。聞いたことあるけど見たことない、27のあの場所この場所へ、あなたに代わり行ってきました!
  • いまも、君を想う(新潮文庫)
    4.1
    家内あっての自分だった。一人きりで迎える静かな時間の中で、とめどなく蘇る君在りし頃の思い出。手料理の味、忘れられない旅、おしゃれ、愛した猫や思い出の映画……。夫婦二人だけで過ごした35年間のささやかな日常には、常に君がいてくれた。いい時も悪い時も、7歳下の美しく、明るく、聡明な君が――。文芸・映画評論でつとに知られる著者が綴る、亡き妻へ捧げる感涙の追想記。(「別れ」という重たい代償・西川美和、解説・佐久間文子)
  • いま私たちが考えるべきこと(新潮文庫)
    3.4
    “私”は、私を取り巻く社会、学校、家族といった“私たち”の成員なのに、なぜそこに一体感を持ってないのか――。自主性って何だろう。民主主義は達成されているか。国家という概念にピンとこない。個性は伸ばすべきものなのか。そんな疑問の根底には、常に“私”と“私たち”を巡るややこしい問題があった。緻密で複雑な思考の迷路に導かれ、やがてあなたが辿る着くその「答」とは。
  • ウズベキスタン日記―空想料理の故郷へ―
    3.8
    『犬が星見た』をめぐる旅は続く。東西文化の刻みこまれた古都を訪れ、バザールで杏や風通しのいい衣服を買う。記憶も飛ぶほど暑い砂漠で眠り、ひなびた村で伝統料理を教わる。「この切なさは恋心とちっとも変わりない。私が少女だったら、せいせいと、まっすぐに、恋をしただろう」――出会いに満ちた極上の旅の記録。
  • 埋もれた日本
    -
    倫理学に、哲学に、歴史学に、数々の業績を残し、今なお学界の雄峰としてそびえる和辻博士の随想など、二十編を収める。身辺について語ることの少なかった博士が、恩師について、友人について、また京都の美について、筆のおもむくままに書き綴った貴重な随想集である。収録作品は、日本人の隠れた底流を探った表題作をはじめ、「巨椋池の蓮」「京の四季」「漱石に逢うまで」ほか。

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