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私は子供のころから本を読むのが一番好きだった。梶井基次郎を読むたび湧き出す愛猫への思い。永井荷風が思い出させる幼き日の家出。坂口安吾に救われた思春期。幸田文とはだいぶ違った父娘関係。谷崎に性の厄介さを教えられ。小学生からの付き合いになる林芙美子……。本さえあれば、どんな日常も笑えて愛おしい。思い出をカラフルに彩る24冊の名作を紹介、読書の幸福に満ちた名エッセイ集。
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Posted by ブクログ
「鞄に本だけ」というタイトルから、ほんわかな読書録だと思ったら、そうではなかった。過激だ、過激すぎる。 選ばれた本に絡めて、子どもの頃の乱暴狼藉や武勇伝、青春時代の失敗談、家族や友人、学校をめぐる赤裸々な(でも可笑しみもある)エピソード。それらをピックアップしてつなげると、群ようこの半生になる。24...続きを読むの章、最初が幸田文、最後が林芙美子というのも象徴的。 選んだ作品と自分のエピソードがなんの齟齬もなくドッキングするあたりは、すごいとしか言いようがない。 新潮文庫改版の「二〇二〇年のあとがき」がいい。
やっぱりおもしろい。吹き出すとこあり。自分ではなかなか手が出ない本ばかりだけどなんとなく読んでみたいと思わせる。 2020年にあとがきが新たに加わっていて、最近購入した私は、得した気分。 群さんの先生の話が印象的。とてもステキな先生。
著者が本と共に生きてきたことが伝わってくる。 本と著者自身の日常をとても上手にリンクさせていて、私が今までに読んだことのないタイプの読書エッセイだった。 たまにクスッと笑ってしまうユーモアさもあって、飽きずに1日1冊分を読み進めることができた。
24作品の本の紹介本というよりは、その本にまつわる著者のエピソード集。 昭和の終わりから平成のあたまにかけて刊行された作品が、ポップに新装改版されて登場。新刊かとおもった。最後は林芙美子「放浪記」への愛があふれていた。 読んだこともない、知らない作家さんがたくさん。 九生十蘭「キャラコさん」、森田...続きを読むたま「もめん随筆」 尾崎翠「第七官界彷徨」、永井荷風「濹東綺譚」 三島由紀夫「三島由紀夫レター教室」、野溝七生子「緑年」 お気に入りはこれらかなあ。
作者の本への愛情と、それにまつわる日々の出来事が綴られている。この本読みたい!と思うものとは出会わなかったものの、本ってやっぱりいいよね、と思える。
11冊目「寺田寅彦随筆集」自分の顔を見るのが怖い には、幼い群ようこさんの気持ちが分かりすぎて、笑ってしまった。 実は、群ようこさんの作品を読むのは今回が初めてだったのだけど、もっと早くから読んどけば良かった。 これから読んでいこう。
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鞄に本だけつめこんで(新潮文庫)
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