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スマホとネットが日常の一部となり、顔の見えない人ともコミュニケーションできる現代社会は、便利な反面、やっかいでもある。言葉の力が生きる力とも言える時代に、日本語の足腰をどう鍛えるか、大切なことは何か――恋愛、子育て、ドラマ、歌会、SNS、AIなど、様々なシーンでの言葉のつかい方を、歌人ならではの視点で、実体験をふまえて考察する。
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Posted by ブクログ
言葉について色々考えるきっかけを与えてくれた。 けどAIについて、著者が意外にもそれほど否定的に思っていないことがとても興味深い。 けど0→1を生み出す事の矜持はしっかり持っておられる。 けど言葉のプロではありながら、息子やホスト達なから出てきた言葉に、驚きやちゃんと決して上から目線だけではない評価...続きを読むというか素直な簡素を持っている事が素晴らしい。
言葉をもっと大切にしたい。 子供たちにももっと美しい言葉をかけてあげたいし、どんな言葉を発するか、発しないか、ゆっくり考えてみたいと思った。 俵万智さんの子育てに対する考え方、素敵だなあ。
現代における言葉の重要性や難しさ、面白さについて考察した本。バックグラウンドはおろか顔も見えない相手とのコミュニケーションが当たり前な現代において、言葉を使いこなす力は、生きる力とも言える。現代の言葉と言えばインターネット上が筆頭にあがるが、本書では子育て、芝居やラップ、小説・短歌など多岐に渡る側面...続きを読むから考察している。 考察といってもアカデミックというより日常的・実存的で、とっつきやすい展開で時にユーモアもありつつ、新たな発見がたくさんあったので最後まで楽しく読めた! 絵本の読み聞かせやゲームをお菓子に例えて制限すること、息子の中学受験など、子育て論も面白いのがたくさんあるので、親御さんにもおすすめ。 --------------- 以下、章ごとに印象に残ったこと。 1章: スマホはコミュニケーションの拙さを増幅する装置にもなり得る→最近のXなんかを見ていてつくづく思う笑。長い歴史の中で人類皆が書き言葉を発信できるようになったのは画期的だが、コミュ力が無いままで使われることでむしろ悪い方向に機能しているのが皮肉的だ。 2章: 愛の不時着のセリフに読み解く「はにかみと思いやりのずらし話法」が勉強になった。こんなことを言える男になりたいぜ笑。 3章: 句またがり的韻踏みという技法を初めて知った。(朝のバス 手を伸ばす) 5章: 最近話題のマルハラについて、若者は句点で言い切られるのが怖いと感じるようだが、私は書き言葉に句点をつけないと気持ち悪いので絶対につけてしまう笑。「とか弁」や「界隈」は流石に使いこなしているが笑。 「も」について、確かに多用する人がめちゃくちゃ多く気になることがあるけど、短歌の添削で例に出てきた二首は「も」のほうが良くないか…?そう思っている時点で私の日本語力もまだまだなのかもしれない。(←これはわざと使ってます笑) 6章: 子どもの質問に答える章。 言葉は世界と一対一で対応しているのではなくて、ざっくりした目印という説明がなるほどと納得した。世界は広くて豊かで、それらにひとつずつ先人たちが名前をつけてきている。 7章: 文学における恋心の言語化について。 ヒコロヒーの、歌詞カードの米印繰り返しの比喩が素晴らしい。情報としては繰り返しだが歌手は心を込めて歌い直す様と、男の言い訳を重ねている。 俵さんの英作文コンテストで優勝した話も面白い。行ってみたい国のお題でアメリカが大嫌いだからという矛盾した理由をぶち込み差別化を図るテクニック、高校生時代から物書きの才能にあふれている。 8章: 言葉の伝わり方について。 台紙ごと姉と一緒に嫁ぎゆきヤマザキじゃないパンを買う春 →俵さんと同じように私も寂しさを読んだ歌だと思ったが、前からヤマザキ以外のパンを買いたかったのかもと解放の視点にハッとさせられた。 10章: AIと人間の創作の違いについて。 俵さんの読んだ「一人称あまり使わぬ日本語に」の上の句に対してAIが出力した「君の心を隠しているか」という下の句、めちゃくちゃ良い!笑 たくさん出力した中から選んだとのことで、この選ぶ基準に人間のセンスが出る。私の働いている音楽業界でもAIの侵食が話題をかっさらっているが、結局はAIを使う側の人間のセンスが反映される点において芸術家の存在価値は残るのかもしれない。 11章: 生ビール買い求めいる君の手をふと見るそしてつくづくと見る 贅沢な言葉の使い方が素晴らしい!並の人だとどんな手か描写してしまいそうだが、見る視線にフォーカスを当てている。 限られた文字数だからこそ感じられる贅沢。言葉の濃度が大事で、濃すぎても薄すぎてもいけない。
少し前に燃え殻さんのラジオに俵さんがゲスト出演されていて、その全く飾らない人柄に興味を持って読んでみました。 サラダ記念日が出版されたのが40年近く前で、学校で短歌を習う時には俵さんの名前が出てくるくらいの存在ですが、本書では日本語ラップについての考察やネット上のクソリプへの対応の仕方など、あくま...続きを読むで「今を生きるための言葉」というところに焦点があてられ、とてもおもしろかったです。 息子さんとのエピソードもたくさんあり、歌人というより1人の人間としての魅力に溢れていると思います。
ことばが操れたらどんなに楽しいか! ことばを扱うプロ俵万智さんによる ラップやドラマ、現代の言葉遊び、言葉選びの話が面白かった! 話題になったドラマのセリフ解釈から 改めてそのシーンの良さを感じたりと面白く 情景が目に浮かぶエピソードも微笑ましく すらすらと読みました。ところどころ出てくる短歌も...続きを読む素敵でずっと読んでいて楽しかった本でした。
俵さんの長い文章は初めて読んだけど、世界を見る目が鋭くて、アウトプットされる言葉はきめ細かいな、さすがだなと感じた。そのうえ筆者のポジティブシンキングに裏打ちされる暖かい表現の数々がぐっとくる。 自分も言葉を磨いてこんな文章が書けるようになりたいな。 - 4章「クソリプに学ぶ」P92 - P182...続きを読む "「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日」" 多数のいいねをもらうことが目的となりがちなSNS時代。大切な人からの一つのいいねで充分である。 - 9章「道長の「あの一首」」P192 有名な「この世をば我が世とぞ思ふ望月のかけたることもなしと思へば」という一首。天下を取ったナルシストな歌という印象が強いが、そこに新解釈が生まれていておもしろかった。
最近テレビでお見かけして、気さくな性格に惹かれました。サラダ記念品という、少し突飛な短歌を書く人ということで、型破りなイメージもありましたが、思ったよりはるかに言葉について常に考えている方で、更にそこに新しいものに対する柔軟性があるのかなと思いました。子供が育っていく過程での言葉について、またラップ...続きを読むの韻を踏むことについて語る章が面白かったです。
俵万智さん、サラダ記念日しか知らなかったけど、当然ながら他に歌を詠んでいるわけで、随所に出てくる短歌が素敵だった。堅苦しくなく、思ってたより口語だった。
初俵万智だったのだが、鋭くて温かくて、読みやすくて、深くて、飲み終わるのがもったいなかった。創作したくなった。短歌も読んでみたいし、歌会にも出てみたくなった。
短歌をベースに、現代における言葉の使い方を紹介している。 実用書というよりはエッセイに近いかな。 言葉の受け取り方、別角度の解釈など、 俵万智さんらしいカジュアルな語り口と、それでいて言葉の解釈の説明など、込み入った事柄でも読者に頭を使わせずにすんなりわかるような文章はさすが言葉のスペシャリスト。...続きを読む 内容の濃さの割に読後の疲れが少なく、なんと素晴らしい本だろう。 市井の人々が発信者となる現代において、 ぜひとも読んでおきたい一冊。
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