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彼女はもういないのかと、ときおり不思議な気分に襲われる――。気骨ある男たちを主人公に、数多くの経済小説、歴史小説を生みだしてきた作家が、最後に書き綴っていたのは、亡き妻とのふかい絆の記録だった。終戦から間もない若き日の出会い、大学講師をしながら作家を志す夫とそれを見守る妻がともに家庭を築く日々、そして病いによる別れ……。没後に発見された感動、感涙の手記。(解説・児玉清)
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Posted by ブクログ
城山氏が書かれた本文はいうに及ばず、次女が書かれた後書き風の文章も、児玉清氏の解説も、どれも本当に素晴らしかった。本文の最後が近づくにつれ、涙が自然に流れてきた。児玉氏が指摘する、本書は、亡き妻への熱き愛情の告白の書であると。この作品に出会えて良かった
城山三郎氏が亡き妻への想いを綴った手記。氏の生前には未完だったが、没後に纏められたもの。 なんと素敵な夫婦であることか。特別なことのない日常的なエピソードの数々から、お二人の絆の深さが伝わってきます。 多くは語られていないものの、奥様に先立たれてからの氏の孤独、空虚、焦燥を思うとこちらまで胸が痛み...続きを読むます。おおよそ2分の1の確率で誰もが通る道なだけに、自分に置き換えて想像してしまう。 ただ、それと同時に、羨望と心が温まるような感覚もあり、清々しさを覚える一冊でした。
数年前にひとまわり上の旦那さんと結婚しました。見た目も若々しく私が誕生日を迎えるたび、実年齢差は変わらないのに見た目がどんどん追いついてしまっているようで、怖くなります。 優しくいつも私を大切にしてくれる旦那さんが、私が急に死んで、もし、1人になったら。 同じようになるのだと思ったら、絶対に私が後...続きを読むから逝くべきだと感じました。 年老いてもあの世で旦那さんを見つける自信がある、と。 わたしがちゃんと最後まで看取って、送ってあげようと。 おはよう、おやすみ、ありがとう、ごめんね、愛してる。 これは居なくなった時に、言えばよかった、居なくなっても言いたかった、言いたい、と思う言葉だと思うので、日頃から口に出してるけど、名前をたくさん呼んでたくさん伝えて、伝えてもらって、同じものを見て感想を共有します。 そういうことに気づかされて、涙が出た一冊でした。
とてつもない夫婦愛。世の中にこのような夫婦が果たして他に居るのであろうか。 私もこういう夫婦になりたい。と、思う。 何回も読んでる大切な本。
最愛の妻への純粋で強い愛情が伝わって来る作品でした。 容子さんの朗らかな性格と、頼もしい城山さんのご夫婦像が素敵でした。 死の描写があるので、引っ張られて落ちるかなと思いましたが、不思議と読後感が爽やかだったのが救いでした。 愛する伴侶との何気ない生活を、私も大切にしたいです。
城山さんの作品は魅力的なタイトルが多い。『男子の本懐』、『雄気堂々』、『粗にして野だが卑ではない』、『少しだけ、無理をして生きる』など。本書もそう。 また、城山さんの作品は高確率で感涙する。本書の存在はかなり前から知っていたが、内容が想像でき、なんとなく避けてきた。 思い切って読んでみると、案の定、...続きを読む泣けた。笑いもした。最愛の妻、容子さんとの運命的な出会い、ペンネーム「城山三郎」の由来、取材旅行での思い出の数々。二編の詩、闘病中のお二人。 「ふと、容子に話しかけようとして、われに返り、「そうか、もう君はいないのか」と、なおも容子に話しかけようとする(p134)」 想像以上の感動。寂寥感。巻末の次女、紀子さんの「父が遺してくれたもの」と児玉清さんの解説も良かった。 最後に、オレより長生きしてね、かみさん…。
夫婦っていいなと思える小説を探していたところ、おすすめしていただいたのがこちらでした。 城山三郎氏の名著は読んだことがないのに、タイトルが魅力的で手に取りました。 奥様との幸せな人生が可愛らしく描かれています。とても素敵なご夫婦です。 次女・井上紀子さんの手記では奥様がいなくなったあとの城山三郎...続きを読む氏が描かれており、とても切ないです。 しかし愛する奥様との子どもたちに愛され人生を終える様子は、家族っていいなと胸が熱くなりました。
城山三郎の著書を手に取ったのは本作が初めて。 とても穏やかな方で、素朴かつ優しい言葉遣いをされる方なんだなと。 容子さんはとっても純粋でひょうきんな方。 微笑ましい二人の生活に少しお邪魔させていただいた。 自分の伴侶が寝ている横で本作を読み切った。 この当たり前の時間を大切に。 50億の人の中で...続きを読む唯1人、おいと呼べるおまえ。 律儀に寝息を続けてくれなくては困る。 静かに行くものは健やかに行く。健やかに行くものは遠くまで行く
素敵な小説。 夫婦の在り方を教えられた。深い愛情が豊かな人生を作るんだと、本書を読みながら学ばせて頂きました。 読み終わった瞬間、爽やかな感動に包まれます。城山さん、素敵です。
経済小説という1ジャンルを確立した城山三郎さん。亡くなった奥様との関わりを中心に描いた自伝的小説。 小説で描かれた主人公(落日燃ゆ、黄金の日々、男子の本懐など豪胆な人物が多い)の描き方と余りの違いに脱力します。奥様と最初に会った時の印象は「突然現れた妖精」。 小説のお固い感じとは180度違う内容や語...続きを読むり口でした。 本物の男はやはり「愛妻家」で有るべきだと再確認しました。
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