プロフィール

  • 作者名:山本周五郎(ヤマモトシュウゴロウ)
  • 性別:男性
  • 生年月日:1903年06月22日
  • 出身地:日本 / 山梨県
  • 職業:作家

1926年『須磨寺附近』が文壇出世作となる。『さぶ』、『赤ひげ診療譚』、『樅ノ木は残った』など多数の作品を手がける。『樅ノ木は残った』がNHK大河ドラマ化されたことをはじめ、数多くの作品が映画化、ドラマ化、舞台化されている。

作品一覧

  • 幽霊屋敷の殺人

    幽霊屋敷の殺人

    小説・文芸

    -
    1巻110円 (税込)
    山本周五郎の現代小説。名探偵春田龍介登場。幽霊に殺されると言っていた松川博士が実際に殺された。果たして死因は?幽霊はいるのか?邸のどこかに莫大な金貨はあるのか。「幽霊屋敷の殺人」他に「海浜荘の殺人」「殺生谷の鬼火」を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 天地静大

    天地静大

    小説・文芸

    -
    1巻220円 (税込)
    山本周五郎の長編時代劇。幕末、黒船来航により日本中が揺れていた。公武合体、幕府に忠誠を尽くすか、尊王攘夷か。激しい時代の変化はそこまで迫っていた。東北の小藩に生まれた杉浦透は江戸で勉学に励むことで将来の日本に尽くそうとしていたが、周囲の人々は時代の渦に巻き込まれていく。あるものは信念のため命を落としたり、思想の異なるものを排斥しようとする。激動の時代に生きた若者の青春群像劇。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 山本周五郎 作品集 一

    山本周五郎 作品集

    小説・文芸

    4.5
    1~91巻110円 (税込)
    時代小説の名手、山本周五郎が描いた人情話の傑作集。貧しさや虐げられた者たちが愛、悲しみ、怒り、慈しみ、恨み、嫉妬、義理などさまざまな感情を抱え、必死で生きていく姿に思わず胸が熱くなる。人生の喜怒哀楽を知り尽くした作家が描く庶民の生活。第一巻は「あだこ」「晩秋」「おたふく」の三本を収録※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 山本周五郎[未収録]時代小説集成

    山本周五郎[未収録]時代小説集成

    小説・文芸

    5.0
    1巻5,940円 (税込)
    「少年少女譚海」、「講談雑誌」、「新少年」などの雑誌に発表された人情譚、怪異譚、冒険譚――。 文豪・山本周五郎による、これまで単行本に収録されなかった作品、流布版との異同の多い作品を一挙集成! 長篇2作品、短篇19作品、幻の作品群が姿を現わす!  山本周五郎が戦前に発表した時代小説は、探偵小説ほど未発見の作品は多くない。それでも散逸が激しい「講談雑誌」や少年雑誌、注目される機会が少ないマイナー雑誌や専門誌などに掲載された作品は、埋もれたままになっている。  本書には、『山本周五郎探偵小説全集』にも、〈周五郎少年文庫〉にも収録されていない、周五郎が戦前に発表した時代小説の中でも特に珍しい作品ばかりを収録した。その多くは単行本未収録で、単行本が底本として流布している作品の初出誌版、逆に初出誌が底本として流布している作品の初単行本版なども収めた。興味のある方は、バージョン違いの作品を比較してみるのも一興である。(「編者解説」より)
  • 山本周五郎[未収録]ミステリ集成

    山本周五郎[未収録]ミステリ集成

    小説・文芸

    -
    1巻5,940円 (税込)
    「少年少女譚海」掲載の冒険譚から、「新少年」掲載の短篇ミステリ、「講談雑誌」掲載の艶笑譚まで――。 文豪・山本周五郎による、これまでの全集/選集に収録されていなかったミステリを大集成! 長篇3作品、短篇10作品、すべて単行本初収録! 〈周五郎少年文庫〉の完結直後、山本周五郎の作品を蒐集されている小林俊郎氏から所有している周五郎作品のリストをお送りいただいた。そのリストには「少年少女譚海」、「新少年」を中心に、単行本未収録の二〇作品のタイトルと初出誌が記されていた(その中には長編連載『幽霊要塞』の全巻号揃もあった)。早速、小林氏に連絡を取ったところ、貴重な雑誌を貸していただくことができ、本書『山本周五郎[未収録]ミステリ集成』』の刊行に繋がった。  本書は、『山本周五郎探偵小説全集』にも、〈周五郎少年文庫〉にも収録されていない、周五郎が戦前に発表した探偵小説の中でも特に珍しい作品ばかりを収録した。全作が単行本初収録で、底本はすべて初出誌である。(「編者解説」より)
  • 安政三天狗

    安政三天狗

    小説・文芸

    -
    1巻220円 (税込)
    山本周五郎の時代劇。勧善懲悪エンターテイメント小説。吉田松陰の密命により脱藩した鵜殿幸太郎。資金となる金山の探索と陸奥の諸藩に尊王倒幕の旗印を掲げるためだった。壱岐の島の浪人二人と共に痛快な旅を続ける。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • ばちあたり

    ばちあたり

    小説・文芸

    -
    1巻110円 (税込)
    山本周五郎の現代小説。母の危篤の知らせを聞いた兄弟たちは故郷へ向かう。三人は今では東京で成功し裕福に暮しているが四番目の末弟だけは母から離れずに生活していた。彼は何をやっても長続きせず、ぐれて罰当たりだった。末弟の出生の秘密とは……。「ばちあたり」他に「溜息の部屋」「おごそかな渇き」を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 季節の無い街

    季節の無い街

    小説・文芸

    -
    1巻220円 (税込)
    山本周五郎の現代小説。ある極貧の下町の長屋に住む人々を描いた群像劇。貧しいくも逞しい生活の日々。不幸、笑い、恋愛、不倫。社会の底辺から見る当時の世相。個性的な人物たちの切ない話や不幸の連続な境遇にもはや諦観するしかない人々。「季節のない街」他に「正体」「藪落し」を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • ながい坂 合本版

    ながい坂 合本版

    小説・文芸

    -
    1巻440円 (税込)
    山本周五郎の長編の歴史小説。合本版で一気に読める。「人間の一生は勝ち負けではないし、仮に勝ち負けがあるとしても、死んでからでなければわからない」藩政を握ろうと企む六条一味との対決はついに頂点に達する。平侍の三浦主水正は幼少時近所の橋が壊され蔑まれたことで世の中に立ち向かう決心をする。学問武芸に精進しついに藩主に見いだされるが、彼の苦悩は続いた。硬直した権力支配とそれを支える御用商人たち。片や藩政改革に燃える若き藩主。常に実直で前向きな主人公に心打たれる。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • ながい坂  上巻

    ながい坂

    小説・文芸

    -
    1~2巻220円 (税込)
    平侍の三浦主水正は幼少時近所の橋が壊され蔑まれたことで世の中に立ち向かう決心をする。学問武芸に精進しついに藩主に見いだされるが、彼の苦悩は続いた。硬直した権力支配とそれを支える御用商人たち。片や藩政改革に燃える若き藩主。常に実直で前向きな主人公に心打たれる。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 山本周五郎 作品集 合本版 一巻~十巻

    山本周五郎 作品集 合本版

    小説・文芸

    -
    1~8巻1,100円 (税込)
    時代小説の名手、山本周五郎が描いた時代小説、人情話の傑作集。貧しさや虐げられた者たちが愛、悲しみ、怒り、慈しみ、恨み、嫉妬、義理などさまざまな感情を抱え、必死で生きていく姿に思わず胸が熱くなる。人生の喜怒哀楽を知り尽くした作家が描く武士や庶民の生活。山本周五郎作品集の一巻から十巻、三十一本を収録。一気に読める合本版。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 風流太平記

    風流太平記

    小説・文芸

    -
    1巻220円 (税込)
    時代劇エンターテイメント。イスパニアから武器を購入し幕府転覆を目論む紀州徳川家。その大陰謀を阻止しようとする花田三兄弟の波乱万丈の活躍。万三郎をめぐる二人の女性との恋の行方はどうなる。誤解とすれ違い、三角関係の邪魔もありなかなか進展しない。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 山本周五郎 戦中日記

    山本周五郎 戦中日記

    小説・文芸

    -
    1巻836円 (税込)
    「樅ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「さぶ」などで知られる昭和の文豪・山本周五郎。本書は、現在確認されている五冊の日記帳より、第二次世界大戦を迎えた一九四一年十二月八日から、戦中の最後の記述である一九四五年二月四日までの全文を一挙に収録。戦時下という閉塞した状況のなか、国民として、作家として、そして家族の大黒柱として、周五郎はどう生きたか――。「曲軒」と称された文豪の素顔に迫る、未公開部分を含む第一級の昭和史資料。待望の文庫化!(監修・竹添敦子)
  • 山本周五郎 愛妻日記

    山本周五郎 愛妻日記

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 昭和5年、27歳の周五郎は、煩悶の日々を送っていた。世界大恐慌の煽りを受け、日本もまた出口の見えない不況にあった時代。文壇デビューは果たしたものの、思うような作品を生み出せずに苦しみ、焦り、金銭的にも追い詰められて、自暴自棄になる日もあった。しかし、転機は恋と結婚によってもたらされる。周五郎は、最愛の妻に貧しい暮らしをさせていることに心を痛めながらも、真摯に小説と向き合う過程で、「読んで面白い小説」に活路を見出していく。妻への愛情を糧に、自分の為すべき仕事に辿りつくまでの若き周五郎の日常と心情が赤裸々に綴られた、第一級の文学史資料。(監修・竹添敦子)
  • さぶ

    さぶ

    小説・文芸

    4.6
    1巻900円 (税込)
    才走った性格と高すぎるプライドが災いして人足寄場に送られてしまう栄二。鈍いところはあるがどこまでもまっすぐなさぶ、ふたりの友情を軸に、人の抱えもつ強さと弱さ、見返りを求めない人と人との結びつきを描き、人間の究極のすがたを求め続けた作家・山本周五郎の集大成。「どうにもやるせなく哀しい、けれども同時に切ないまでに愛おしい」(巻末エッセイより)、心震える物語。(エッセイ/高田郁、編・解説/竹添敦子)
  • 柳橋物語

    柳橋物語

    小説・文芸

    3.6
    1巻754円 (税込)
    「この物語、年代を問わず全ての女のためにあるのかもしれない。そして、本気で女を愛せる男たちのためにも」(あさのあつこ・巻末エッセイより)。「待っているわ・・・・・・」明日上方へ旅立つ男からの告白に幼い感傷で応えてしまったおせんが、その一途さゆえに歩むこととなった苛酷な生涯を描いた恋愛小説の傑作「柳橋物語」、万年補欠とも称すべき武家の四男としての人生を堂々とまい進する青年とその家族の物語「ひやめし物語」、あまりの世間しらずに幽霊たちもたじたじ・・・・・・講談調の滑稽譚「風流化物屋敷」。人間の諸相を巧みに、鮮烈に描き出した三篇を収録。(エッセイ/あさのあつこ、編・解説/竹添敦子)
  • 女は同じ物語

    女は同じ物語

    小説・文芸

    -
    1巻754円 (税込)
    城代家老の子息・広一郎の女嫌いは、許婚者に見向きもしないほどの徹底ぶり。ある日、家庭内で絶対的権力を持つ母のさしがねで、紀伊という侍女をつけられて――。ユーモアたっぷりに女性の主導の恋を描いた「女は同じ物語」をはじめ、藩を捨て、浪人となり裏長屋に安住の地を求めた信兵衛の人情味溢れる生き方を描いた「人情裏長屋」など、「人間の持つ愛憎、苦悩、悲哀、妬心、人情などの、感情の全てが描かれている」(今井絵美子・巻末エッセイより)周五郎作品から、名作全五篇を精選。文庫オリジナル。(編・解説/竹添敦子)
  • 五辯の椿

    五辯の椿

    小説・文芸

    4.0
    1巻921円 (税込)
    天保五年の正月、むさし屋喜兵衛の寮から火の手が上がり、焼跡から三人の焼死体が見つかった。三人は、長く結核を患っていた当主喜兵衛と、妻おその、娘おしのと認められる。一方その年の晩秋、江戸の町では殺人事件が相次ぎ、骸の傍らには必ず椿の花弁が残されていた。被害者はいずれも殺されて当然と思われるような悪名高い男たちばかり。この一連の事件に、与力青木千之助が捜査に当たる。聞き込みの末に若い娘の影を掴むが、果たしてその娘とは・・・・・・。法で罰することのできない、けれど到底許しがたい罪をどう裁くべきか――昭和の文豪・山本周五郎渾身の傑作長篇。(エッセイ/澤田瞳子、編・解説/竹添敦子)
  • 赤ひげ診療譚

    赤ひげ診療譚

    小説・文芸

    4.3
    1巻796円 (税込)
    長崎で最新の医学を学び、江戸に戻った保本登は、突然小石川養生所に呼び出され、見習い勤務を命ぜられた。エリートとしての矜持を抱く登は、「赤鬚」と呼ばれる医長・新出去定の強引さに不満を抱き、激しい反発を覚える。だが、養生所を訪れる貧しい患者たちや、徒労とみえることに日々を費やす「赤鬚」とふれ合ううち――。病や死を通して“生”の重みを描き出した、山本周五郎渾身の傑作。(エッセイ/細谷正充、編・解説/竹添敦子)
  • 雨あがる

    雨あがる

    小説・文芸

    4.7
    1巻733円 (税込)
    貧しいながらも心優しい人々のお互いを信じ合う姿が深い感動をよぶ表題作「雨あがる」、その続編「雪の上の霜」、侍という生き方よりも人間らしい生き方を選ぶ主人公を描き、著者の曲軒ぶりがいかんなく発揮されている「よじょう」など、武家ものを中心とした名作全五篇を収載。生きにくい時代だからこそ浮かび上がってくる、“人間の人間らしさ”を描き続けた昭和の文豪・山本周五郎の魅力が光る、オリジナル名作短篇集。(編/解説・竹添敦子)
  • 火の杯

    火の杯

    小説・文芸

    -
    1巻990円 (税込)
    日本屈指の財閥・御池家の御曹司に生まれた康彦は、出生に関する秘密を抱え、不遇な青春時代を過ごしていた。敗戦後、GHQの財閥解体によって、御池家は存続の危機を迎える。時を同じくして、お抱え運転手の娘・夏子のもとには、怪しげな男が現れるようになっていた。彼女は康彦の亡父が遺した莫大な遺産に関する重要な情報を握っているというが……。没落の際に立つ上流階級たちの欺きあいを描いた、戦後サスペンス。
  • かあちゃん

    かあちゃん

    小説・文芸

    4.0
    1巻733円 (税込)
    私も周五郎作品を読み返す度、失ったものを取り戻すような気持ちになる。それはかつての日本の風景であり、人の情であり、親から伝えられた仕来りであり、恥を感じる心でもある(宇江佐真理・巻末エッセイより)。女手でひとつで五人の子供を育てているお勝と、その家に入った泥棒との心の通い合いを描いた表題作をはじめ、山本周五郎が、人間の“善なる心”をテーマに遺した作品から、全五編を厳選。文庫オリジナル。(編/解説・竹添敦子)
  • おたふく物語

    おたふく物語

    小説・文芸

    4.0
    1巻628円 (税込)
    町人たちの暮らしの姿、現実を生きてゆく切なさに焦点を絞り、すぐれた「下町もの」を数多く遺した山本周五郎。本書は、自分たちを“おたふく”と決めこんでいる明るく元気のいい姉妹をいきいきと描いた「おたふく物語」三部作(「妹の縁談」「湯治」「おたふく」)をはじめ、身分の垣根を越えた人間の交流を情愛たっぷりに綴った「凍てのあと」、女性の妖しさと哀しさを濃密に綴った「おさん」の全五編を収載。江戸に暮らす女性たちの姿を見事に切り取った名作短編集。文庫オリジナル。 (編/解説・竹添敦子)
  • 日日平安 青春時代小説

    日日平安 青春時代小説

    小説・文芸

    3.7
    1巻628円 (税込)
    お家騒動に遭遇したのを幸いに、知恵を絞り尽くして食と職にありつこうとする主人公の悲哀を軽妙に描き、映画「椿三十郎」の原作にもなった「日日平安」をはじめ、男勝りの江戸のキャリアウーマンが登場する「しゅるしゅる」、若いふたりの不器用な恋が美しい「鶴は帰りぬ」など、若者たちを主人公に据えた時代小説全六篇を収録。山本周五郎ならではの品のいいユーモアに溢れ、誇り高い日本人の姿が浮かびあがるオリジナル名作短篇集。(編/解説・竹添敦子)
  • 五辯の椿

    五辯の椿

    小説・文芸

    -
    1巻330円 (税込)
    薬種問屋の主人喜兵衛は婿養子だが、遊びもせず一心に商売に励んでいた。しかしその妻おそのの容姿は若くて妖艶で遊び好き。喜兵衛が病気で倒れても家に寄り付きもしない。父親を不憫に思ったおしのは母親を説得して看病を訴えるが、しまいには若い男と旅行に行ってしまう……。自分が不倫の果てにできた子供だと知らされたとき、おしのの復讐が始まった。淫乱な母に群がった男たちを次々に殺さずにはいられない。かわいそうな父のため、人間すべてを辱しめた罪を償わせると決意を固める。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • おたふく物語

    おたふく物語

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を表現した時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第25巻は、朗らかで下町人情あふれる姉妹を描き、清々しい読後感を与える名作「おたふく物語」三部作(妹の縁談/湯治/おたふく)を完全収録。
  • むかしも今も

    むかしも今も

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を表現した時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第24巻は、一途で不器用な男の愛情を深さを人情味あふれるタッチで描いた「むかしも今も」。
  • 花も刀も

    花も刀も

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を表現した時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第23巻は、剣で身を立てようともがく平手造酒の挫折と人生の不条理、そして希望を描く秀作「花も刀も」。
  • 風流太平記

    風流太平記

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第22巻は、幕府転覆をもくろむ空前のクーデター事件をめぐる手に汗握る大長編「風流太平記」。
  • 山彦乙女

    山彦乙女

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第21巻は「山彦乙女」。武田家再興を追い求める安倍半之助を主人公とした著者異色の幻想・伝奇小説の傑作。
  • 楽天旅日記

    楽天旅日記

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第20巻は「楽天旅日記」。お家騒動に巻き込まれる世間知らずの若殿の目を通して、派閥や権力争いの愚かさをコミカルに風刺した傑作長編。
  • 彦左衛門外記

    彦左衛門外記

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第19巻は、旗本 五橋数馬が大伯父の大久保彦左衛門を利用して出世する様をユーモアあふれる筆致で描いた傑作時代長編「彦左衛門外記」。
  • 寝ぼけ署長

    寝ぼけ署長

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第18巻は「寝ぼけ署長」。日頃寝てばかりの“寝ぼけ署長”こと五道三省が難事件を知恵と人情で解決してゆく、山本周五郎唯一の警察・探偵小説シリーズ完全版。 ■目次 中央銀行三十万円紛失事件 海南氏恐喝事件 一粒の真珠 新生座事件 眼の中の砂 夜毎十二時 毛骨屋親分 十目十指 我が歌終る 最後の挨拶
  • 風雲海南記

    風雲海南記

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第17巻は戦後発掘された初期の傑作「風雲海南記」。伊予国西条藩のお家騒動をめぐる長編エンターテインメント時代小説を全巻セット完全版で。
  • 五辯の椿

    五辯の椿

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第14巻は「法」や「復讐」、「倫理」などをめぐる重いテーマを山本周五郎ならではの切り口で描き、現代の社会課題としても色褪せない異色の傑作「五辯の椿」。全巻セットの完全版。
  • 赤ひげ診療譚 全巻セット

    赤ひげ診療譚 全巻セット

    小説・文芸

    5.0
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第13巻は江戸・小石川養生所を舞台に、医長の“赤ひげ”と若きエリート医師の対立と成長を描く「赤ひげ診療譚」。黒澤明監督『赤ひげ』として映画化された名作の全巻セット完全版。 ■目次 狂女の話 駈込み訴え むじな長屋 三度目の正直 徒労に賭ける 鶯ばか おくめ殺し 氷の下の芽
  • 柳橋物語

    柳橋物語

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第12巻は江戸時代の下町を舞台に、幼い恋心と過酷な運命、真実の愛を描く感動作「柳橋物語」。
  • ちくしょう谷

    ちくしょう谷

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第11巻は「罪」や「許し」、「懺悔」「更生」といった重いテーマを扱った問題作「ちくしょう谷」。
  • 新潮記

    新潮記

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第10巻は「新潮記」。幕末の高松藩と水戸藩、尊皇と佐幕思想との間で葛藤する若き藩士の成長と使命感を描いた傑作長編。
  • 季節のない街

    季節のない街

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第9巻は、貧民街で懸命に生きる庶民の人生をユーモアとペーソスを交えて描いた異色作「季節のない街」。黒澤明監督『どですかでん』として映画化。
  • 虚空遍歴 全巻セット

    虚空遍歴 全巻セット

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第8巻は、侍の身分を捨てて己の才と芸に人生を懸けた男の魂の彷徨を描く晩年の傑作長編「虚空遍歴」。全巻セットの完全版。
  • 天地静大 全巻セット

    天地静大 全巻セット

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第7巻は幕末動乱期を舞台にした青春群像劇の傑作「天地静大」。全巻セットの完全版。
  • ながい坂 全巻セット

    ながい坂 全巻セット

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第6巻は山本周五郎最後の長編小説であり、下級武士出身の主人公が身分の違いや艱難辛苦を乗り越え、人生という長い坂を歩み続ける人間ドラマの傑作「ながい坂」。上下巻セット完全版。
  • 栄花物語

    栄花物語

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第5巻は嫌われ者として語られることが多い田沼意次を、孤高不屈の改革者として描いた歴史長編傑作「栄花物語」。
  • 青べか物語

    青べか物語

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第4巻は、うらぶれた漁師町を舞台にした自伝的現代小説「青べか物語」。公表された唯一の日記エッセイ「青べか日記」も収録した完全版。 ■目次 『青べか物語』 『青べか日記』
  • 日本婦道記 全巻セット

    日本婦道記 全巻セット

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第3巻は日本女性の強さやしなやかさ、悲哀を描いた傑作「日本婦道記」。全巻セットの完全版。
  • 樅ノ木は残った 全巻セット

    樅ノ木は残った 全巻セット

    小説・文芸

    -
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第2巻は「樅ノ木は残った」。仙台藩伊達家に起こったお家騒動「伊達騒動」を基にした長編歴史傑作を全巻セットで。
  • さぶ

    さぶ

    小説・文芸

    5.0
    1巻248円 (税込)
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第1巻は「さぶ」。青年から大人になる微妙な時期の男の友情と成長を描いた傑作長編。
  • 完全版 日本婦道記 上下合本版

    完全版 日本婦道記 上下合本版

    小説・文芸

    -
    1巻1,265円 (税込)
    一九四二年、太平洋戦争の中に始められた連載「日本婦道記」。戦中・戦後の混乱期を通し、著者が描き続けた日本人の姿、生き方とは。直木賞辞退作としても知られる金字塔、名作31篇を網羅した完全版、初の文庫化。 武家の体面を保つために自らはつましい生活を送くる女。その死によって初めて明らかになるその生活を描いた名作『松の花』や『髪かざり』『風鈴』『不断草』などの連作短編集。山本周五郎の作品の根幹を成すテーマである、「慎ましく生き、苦しみ、働く」という姿勢を貫き、日本の美とはなにか、を問い続ける不朽の小説集。
  • 決定版 山本周五郎全集

    決定版 山本周五郎全集

    小説・文芸

    3.0
    1巻690円 (税込)
    時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の初期から最晩年までの傑作小説を、長編・短編100作品以上収録した山本周五郎全集の決定版です。 ■目次 【長編小説】 青べか物語 青べか日記 赤ひげ診療譚   狂女の話   駈込み訴え   むじな長屋   三度目の正直   徒労に賭ける   鶯ばか   おくめ殺し   氷の下の芽 栄花物語 思い違い物語 季節のない街 虚空遍歴 五瓣の椿 さぶ 正雪記 新潮記 ちくしょう谷 天地静大 ながい坂 柳橋物語 日本婦道記   阿漕の浦   壱岐ノ島   糸車   梅咲きぬ   尾花川   おもかげ   髪かざり   菊の系図   郷土   笄堀   小指   忍緒   障子   萱笠   墨丸   竹槍   二十三年   花の位置   春三たび   風鈴   襖   二粒の飴   不断草   頬   松の花   蜜柑畑   桃の井戸   箭竹   藪の蔭   雪しまく峠   横笛 寝ぼけ署長 花も刀も 彦左衛門外記 風雲海南記 風流太平記 明和絵暦 樅ノ木は残った   第一部   第二部   第三部   第四部 山彦乙女 楽天旅日記 【短編小説】 雨あがる いさましい話 鵜 嘘アつかねえ 落ち梅記 おばな沢 おもかげ 和蘭人形 おれの女房 女は同じ物語 蒲生鶴千代 菊屋敷 菊千代抄 桑の木物語 寒橋 しじみ河岸 しゅるしゅる 城中の霜 末っ子 歔欷く仁王像 戦国会津唄 だんまり伝九 ちいさこべ 契りきぬ 竹柏記 梅雨の出来事 つばくろ 伝四郎兄妹 峠の手毬唄 年の瀬の音 鳥刺しおくめ 泥棒と若殿 長屋天一坊 七日七夜 日日平安 はたし状 初午試合討ち 花宵 春いくたび 半之助祝言 半化け又平 美少女一番乗り ひとごろし 百足ちがい 屏風はたたまれた 梟谷物語 武道宵節句 誉れの競べ矢 身代り金之助 水戸梅譜 めおと蝶 夕靄の中 夜明けの辻 陽気な客 義経の女

ユーザーレビュー

  • 深川安楽亭

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    周五郎は、なぜ深川安楽亭の最後に客を登場させたんだろう。
    なんで富次郎を助けたんだろう。
    客の背景も分かる。
    水の下の石の人は助けなかったのに、富次郎は助けたんだろう。

    色んな考察をみたけど、いまだにしっくりくる考察がないし、自分の中でもしっくりきてない。
    歳のせいか、性格のせいなのか、性別なのか分からないけども。
    もし識者がいらっしゃれば、お知恵を貸してください。

    とても面白いことは間違いないです。

    0
    2026年09月29日
  • 樅ノ木は残った(上)

    Posted by ブクログ

    (上中下の感想をまとめてここに書きます)


    ▼有名な話ですが、この物語の骨格は歴史の実話です。江戸時代にあった「伊達騒動」。家老の原田甲斐が悪者とされていて、最後は幕府老中の屋敷で乱心して刃傷沙汰を起こして殺される、という。
     この史実が歌舞伎になりました。ヒット作。伽蘿先代萩という演目。原田甲斐は、二木弾正という名前になっている。これが悪役です。だから原田甲斐というのは、吉良上野介みたいな、悪役として有名だった。
     それを、山本周五郎さんが、「調べれば調べるほど、おかしい。原田甲斐は悪人では無かったと思う」という仮説?で書いたのがこの小説です。



    ▼再読です。でも、40年ぶりくらいの再読。たしか小6か中1くらいの頃に読んで以来。その頃に、

    「山本周五郎さんの中では、重厚な感動・・・な感触はあるんだけど、今一つ、物語の進行と、主人公の行動の必然性が分からん・・・」

    と、もやもやしたんです。50代に入ったから、そのあたりがかなり分かるかな?と思って再読しました。

    結果的に、

    「大変に面白かった」

    「が、やっぱりけっこう、腑に落ちなかった」

    という結果でした。
    ただ、こっちも歳を取ってますから、図太くなっています(笑)。

    「作者の思い入れが強いから、ちょっとそれが過剰で、主人公の行動と、最後の結果の説得性が、ちょっと欠けてるんだな。だけど、その全体の物語の旅路の見せ方、主人公の心情、ひとつひとつの事件や脇役たちの見せ方が上手で、大変に楽しめる。大変に素晴らしい小説だな」

    ・・・・と、理解しました。まあつまり、腑に落ちないけれど面白い。





    ▼江戸時代初期。初期と言っても1600年代の終盤くらい。つまり、家康とか伊達政宗とかはみんな死んじゃってます。大阪の陣が1614年、島原の乱1637とかですから、もう戦国を知ってる人はいない。
     主人公は、伊達家仙台藩(60万石だったか)の、家老の血筋の原田甲斐。つまりこれは、伊達藩の物語です。
     物語の背景には、この時期の歴史背景があります。

    ・戦国はもう過去。今は徳川の天下。

    ・徳川は、「外様大名の、大きな大名を、どんどん潰していた」という事実。福島正則の家とか。加藤清正の家とか。つまり、血筋的に徳川に縁の遠い大名を、いちゃもんをつけて取り潰すわけです。

    ・そういう意味では、伊達家も標的になり得る。

    という背景があります。



    ▼原田甲斐の伊達家に色々トラブルが起こります。伊達一族の中の、「わがままな叔父さん」である、伊達兵部という人が、無理難題をいっぱい言ってくる。トランプ大統領みたいな(笑)。
     家中は反感で割れる。騒動になりかかる。


     ここで、原田甲斐。親友ふたりと、計三人で密謀・密談・密約します。

    A <伊達兵部は、幕府の老中と繋がっている。わがまま非道を言い、伊達藩に騒動を起こして、それを原因にして幕府が伊達家を取り潰す。それが狙いに違いない>


    B <だから、兵部がわがままを言っても、非道を行っても、怒らずに、とにかく耐えよう。その方が伊達家は滅ぼされない。その間に、加賀前田とか、薩摩島津などの外様大藩と何かしらか連携して、打つ手を探そう>


    C <原田甲斐は、兵部の仲間になったかのように振舞う。その方が、相手の隙をつけるだろう。だから、友達とも絶交する。家中から嫌われてもいい>


    という内容なんですが、「打つ手を探そう」はかなり曖昧です。そんなことでいいのだろうか。





    ▼話の段取りで言うと、これ、10年くらいの期間の物語です。

    で、山本周五郎が描きたかったのは、兎にも角にも、上記の「C」なんですね。





    本当は、熱い正義の志を胸に秘めているけれど。

    黙って誰にも語らない。

    周りに誤解され、悪人と罵られ、唾を吐かれるが、黙って耐える。ひたすら耐える。言い訳しない。理解を求めない。





    もう、これをやりたかったんです。
    周五郎さんは。高倉健的ワールドです。ハードボイルド(実はべったりセンチメンタル)です。

    だから、そういう原田甲斐の姿、忍従、誤解され罵られ耐える、、、、そんなあたりの描写は、圧巻です。ぐっと来ます。ほんとに胸に熱いものが溢れます。


    ▼・・・・ちなみに、 

    「たったひとり、とある美少女だけが、何の説明もなくそんな原田甲斐の苦しみを直感的に、エスパーのように理解して、そしてプラトニックにひたすら原田甲斐を愛し続ける」 

     という、オジサン的にはスーパーご都合な要素が全編を貫きます。
     このくだりの、プラトニック具合がもう、あからさまにプラトニックすぎて却って厭らしいくらいなんですが・・・・・。




    ▼・・・って言うと、あんまり褒めていないようですが、ぶっちぎりに面白かったです。文句なく、★5個です。

    まあ、一番大きな理由は、読み手の自分自身がオジサンなんで(笑)、こういう、高倉健チックな

    「男は黙って滅びるぜ、美女に愛されカッコいい」 

    という、実に言ってしまうと身も蓋も無くてひたすらに恥ずかしいファンタジー物語が嫌いじゃない・・・・ということかと思いますが。


    でも、この小説の素晴らしさはそれだけではなくて(笑)。


    脇役の配置、世界観の作り方がもう、「さすが」ですね。





    ▼江戸時代の「政治向き」の話なんです。殿中でひそひそ話して。密書を奪い合う、みたいな。まあつまり、ツマラナイ(笑)。
     ところが、これは仮名手本忠臣蔵と同じくで、そのツマラナイ話を面白くします。



    ①市井のフィクションの人物を効果的に配置して、

    ②死んでいく者たちをネチネチと描いて、哀切な「別れの物語」として

    ③主人公をある角度から見れば人間的な「型破りな遊び人」として描く



    という3点です。特に①が秀でていると思いました。


    ▼浪人の柿崎六郎兵衛というならず者(腕は立つ)。
    その妹の、みや。

    このふたりの物語がオモシロイ。
    きっかけは、「みや」が伊達関係の家臣の妾だったことから。その家臣はお家騒動で殺されてしまう。みやは、江戸にもどる。兄のもとに。浪人で貧しい。
    ただ、、みやが、伊達家の家臣の顔を知っていることから、ふたりは伊達騒動に食い入ってくる。金目当て。伊達兵部の、犬のようになる。ならず者たちを集めて、関係者の拉致などをしようとする。だがうまくいかない。やがて兄は滅亡していく。ほとんど原田甲斐とは、交わらない。

    なんだけど、一方で主家のため、忠義のためにすべてを耐え忍ぶ、貴族の原田甲斐。
    命を懸ける原田甲斐。
    一方で、忠義なんてくそくらえ、明日の飯のために騒動に加わる浪人者。

    そこにはそこに、人生の地獄があり、喜びがあり、愛があり、別れがある。
    そんな柿崎グループの世界と、原田甲斐の世界が、たまにすれ違う。
    そんな作りが、「これは上手い・・・・」と脱帽です。

    一事が万事、ことほどさようにエンタメ的に良くて来ています(オジサン的にはですけれどもね・・・・これ、ミソジニーとフェミニズムの観点から見ると、実に異様な価値観に勝手に殉じて周りに迷惑をかける勘違いナルシスト男の不可解で醜悪なコメディなんじゃないかっていう気もしますが・・・)。









    ▼(ここから先は自分用です)最後に自分の備忘的に、「いまいち腑に落ちない」点を。


    最終的に10年くらいか、かかるんですけれど、

    その5年目くらいに、原田甲斐は、とある書状を手に入れます。
    それは、

    <老中・酒井雅樂が、伊達兵部と交わした密約書。中身は、伊達60万石を分割して、30万石を兵部にあげるよ、というもの>

    なんです。

    これが手に入ったなら、匿名でもいいから

    「この密約書を、いつでも明るみにだすぜ。お前さんが困るような相手に渡すぜ」

    と、酒井を脅せばええやんか、

    、、、、と思ってしまいます。
    それで、「伊達兵部を使っての悪だくみはもうできないな」になれば、それで、ええやんか、と。




    ところが。
    主人公・原田甲斐は

    「いやいや、相手は権力者だから、そんなことをしても何も響かないかもしれない。却って悪いことになるかも」

    と・・・・悪い奴らの言いなりにさせ続けます。耐え続けます。そして大切な仲間も死んでいきます。



    ところがですね。

    何年経っても、何も有効な「別の手段」は講じられないんですね。耐えるだけ。



    そうこうしているうちに、盟友のひとり「伊達安芸さん」が、

    「もう我慢できへんは。俺は江戸の幕府に訴えて出るわ。兵部を罰してくれって。甲斐ちゃんよ、お前さんは例の密書をちらちらさせてくれ」

    と。行動に出ます。これを、主人公・原田甲斐は、止めるんですね。

    「いやそんなあかんて。まだまだ耐えよう。耐えようよ」

    でも、伊達安芸さんの方が

    「もう堪忍ならへん。あしは行く。止めてくれるな」



    で、結局、甲斐さんは、考えて、

    「黒幕の、酒井雅樂ではない、ナンバー2かナンバー3くらいの、老中さん」

    に、密書を見せる。



    酒井雅樂は、こんな悪いことしてまっせ。

    ええんでっか?

    うちはこの密書を、あちこちに見せまひょか?




    みたいなことです。


    ・・・・で、これを、そのナンバー2さんが、酒井雅樂に告げる。

    「原田甲斐が、これこれな密書をうちに見せてんよ。酒井雅樂さん、あんたこれほんまでっか?ほんまやったらちょっとあかんのちゃいますか?」

    酒井雅樂はそれで、参っちゃうんですね。

    「これあ・・・あかんわ。もう伊達兵部を使って、伊達藩に嫌がらせする作戦は、終わりや。強引に進めても、うちが失脚してまうかもしれへんからな・・・」

    と、なります。


    ・・・・・だったら・・・
    密書が手に入った時にすぐその作戦やってればよかったやんかっ!

    ・・・・・さらには・・・
    今回だって伊達安芸が強引に動かなかったら、主人公、
    まだまだ無駄に耐えてたんやろ???・・・・阿保ちゃうか??




    ▼そしてさらに。
    原田甲斐は密書を胸に入れて、老中により聞き取りがあるので呼ばれます。
    酒井雅樂の屋敷。
    仲間の伊達安芸も一緒。
    ここで、控えの間に居る間に、酒井雅樂の手のものに斬られて死んでしまいます。
    原田甲斐も、酒井雅樂も。

    酒井雅樂としては、



    ・密書そのものをとにかく取り返す

    ・密書のことを知っている主だったものを口封じする



    という狙いです。これはまあ、分かります。
    そして、



    ・まあ、それはやるけれど、もうナンバー2にも知られちゃったから、
    伊達兵部を使っての悪だくみは、終わりにする。



    という心情。これもまあ、十分に理解できます。





    ▼原田甲斐は、斬られたときに、びっくりするけれど、上に書いたような酒井雅樂の心情を、一瞬で理解します。
    同じく斬られた仲間の、伊達兵部のところに這っていき、お互いに虫の息だけど、次のことを言います。


    ・良いですか、今起こったのは、私原田甲斐が乱心して、あなた、伊達兵部に斬りつけて殺した。私もその場で殺された。そういうことですぜ。それで、伊達家は安泰ですから。
    (そうじゃないと、酒井雅樂の家来に襲い掛かって殺された、みたいな嘘が言われてしまう。その方が、伊達家が懲罰を喰らいかねない。密書を気にして、関係者の口を封じる、われわれと殺すということは、幕府の大臣のナンバー2などの目を気にしてるということだから、伊達兵部を使った悪だくみは、もう終わりにする、というのが酒井雅樂の心情でしょう)


    で、これを、虫の息の伊達安芸が、駆け付けた人々に言う。

    人々の中には、例のナンバー2が居る。

    ナンバー2が
    「そうかなるほど、本当は酒井雅樂の家来に殺されたんだな。だけどそうは言えないものな。お前たちの忠義は素晴らしい。これで伊達家は潰されないぞ。安泰だ!」
    と、いうようなことを言ってあげる。それで原田甲斐と伊達安芸は死ぬ。


    これ・・・・ちょっと無理があります・・・・。

    だいたい斬られた瞬間に、「これでお家は安泰だ」と想像するのが全然分からない・・・。ああ、口を封じされて密書も奪われるから、悪事は止まらないのか・・・ダメだった・・・。  と、思ってもおかしくないのでは????



    ・・・・と、このあたりは、言いたくなります(笑)

    美しい精神の物語にするために、かなり・・・・かなり・・・・強引に「劇化」してると思います・・・。

    あっ、そういうことも含めて、仮名手本忠臣蔵、なのかも知れませんね。

    0
    2026年09月23日
  • 赤ひげ診療譚

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     最近好きな夏川草介さんが影響を受けたと何かしらで見たので気になって読んだ。
     夏川草介さんの小説で描かれている世界ととても似た風景が描かれている小説だった。脚光を浴びるという風なものとは程遠い診療所に勤め、赤髭と貧しい患者を治癒しながら、自分の哲学を突き詰めていき、成長していく保本登がかっこよかった。

    0
    2026年09月21日
  • おごそかな渇き

    Posted by ブクログ

    安定の山本周五郎。時代物だけでなく、現代物(といっても戦後すぐくらい)の物語が含まれる短編集。いつもはスパッと切れ味の良い武士の忠義、親子、夫婦、兄弟の理想系などが中心だが、この一冊では、ちょっとドロドロした話、救いようがない人間像、無駄に生きるどうしようもなさなどが正直に描かれている感じ。理想だけじゃないんだよなあということをしみじみと思い出させる一冊で、これはこれで十分アリ。

    0
    2026年09月20日
  • さぶ

    Posted by ブクログ

    昔に読んだ時、内容は忘れてしまったけど、
    とてもよかったと言う記憶があり再読
    やはり最高!読むほどに人生への問いかけやメッセージが胸にグイグイと迫ってくる
    さぶと栄二、対照的な2人
    さぶや、おノブさん、与平などなど、
    周りの人に支えられながら、身に起こる困難を乗り越えながら成長して行く栄二、
    「ドジで、まぬけで能無し」でも純朴でまっすぐなさぶの思いや行いに胸打たれる
    読後、しばらく登場人物が頭を離れなかった
    周五郎素晴らしい
    しばらく周五郎でいってみる

    0
    2026年06月11日

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