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没後50年、いまもなお読み継がれる巨匠の傑作短篇から、沢木耕太郎が選び抜いた名品。
山本周五郎の世界へ誘う格好の入門書であり、その作家的本質と高みを知ることができる傑作短篇集の決定版!
生涯、膨大な数の短篇を遺した山本周五郎。
その大半がいまだに読み継がれ、多くの読者に愛され、また後進の作家たちに多大な影響を与え続けている。
市井に生きる庶民の哀歓、弱き者の意地、男と女の不思議など、特に時代小説に傑作が多く、その数も膨大なものがある。
山本周五郎作品に深く傾倒する沢木耕太郎氏が独自の視点と切り口で4巻36篇を選び、各巻の末尾に斬新かつ詳細な解説エッセイを執筆。
第1巻は「一丁目一番地のひと」と題して、周五郎作品に登場する女性像を分析する。
本書の収録作は以下の9篇。
「あだこ」(絶望した武士を立ち直らせるけなげな娘)
「晩秋」(仇である老臣の立派さ)
「おたふく」(かわいい女)
「菊千代抄」(男として育てられた君主の哀しみ)
「その木戸を通って」(ふっと来て、ふっと消えた女)
「ちゃん」(酔っ払いだが腕のいい職人の父親)
「松の花」(妻に死なれて初めて知る妻の偉さ)
「おさん」(自分の性に翻弄される女を追って)
「雨あがる」(おおらかな浪人とその妻)
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ 2022年12月02日
【あだこ】
山本周五郎作品の一位が塗り変わった。
あだこ。
人は不幸や苦しみからしか学べないというけれど、ここまでの人柄になるまでにはどれ程の事があったのか。
誠実に仕事をする。
誠意を持って人と接する。
日々の中で出来るようでつい疎かになってしまう時、怠けてしまいそうになった時、あだこを思い出した...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月26日
名人は名人を知る。紀行文、ノンフィクション作家が選ぶ文豪山本周五郎の珠玉の短編小説。
本シリーズはあの沢木耕太郎の選んだ山本周五郎の短編小説。
沢木は全集で全38巻、300編の小説から名作と呼ぶにふさわしい36編を選び4巻の名品館にまとめている。
本書はその第1巻。あだこ、晩秋、おたふく、菊千代...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年03月23日
「山本周五郎名品館Ⅰ おたふく」山本周五郎 (編・沢木耕太郎)
「わざとらしい」とか「くさい」とか「センチメンタルすぎる」とか「できすぎ」とか「ダサい」とか「ベタ」とか。そういう批判を受けることは大いにあると思いますが、だから嫌われたり、食わず嫌いされたりすることもあると思いますが、そんなことより...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年12月09日
山本周五郎の名作短編9篇が、沢木耕太郎によって選ばれている。江戸期の武家や商人達とその妻や女性が温かい人情を示す。短編の中にその情を浮き立たせてくれる。昔の人はこんなに情が深かったのか、と半分疑いながらも楽しく読める。でも、人情は貧しいところに集まるのか?衣食足りて礼節を知る、という言葉もあるが、人...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月04日
「山本周五郎」の短篇時代小説集『山本周五郎名品館Ⅰ おたふく』を読みました。
久し振りに時代小説を読みたくなったんですよね。
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生涯、膨大な数の短編を遺した「山本周五郎」。
没後五十年を経た今なお、読み継がれる作品群の中から、選びに選ばれた名品。
短編...続きを読む
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