五辯の椿
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五辯の椿

921円 (税込)

4pt

4.0

天保五年の正月、むさし屋喜兵衛の寮から火の手が上がり、焼跡から三人の焼死体が見つかった。三人は、長く結核を患っていた当主喜兵衛と、妻おその、娘おしのと認められる。一方その年の晩秋、江戸の町では殺人事件が相次ぎ、骸の傍らには必ず椿の花弁が残されていた。被害者はいずれも殺されて当然と思われるような悪名高い男たちばかり。この一連の事件に、与力青木千之助が捜査に当たる。聞き込みの末に若い娘の影を掴むが、果たしてその娘とは・・・・・・。法で罰することのできない、けれど到底許しがたい罪をどう裁くべきか――昭和の文豪・山本周五郎渾身の傑作長篇。(エッセイ/澤田瞳子、編・解説/竹添敦子)

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五辯の椿 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    薬種屋の娘おしのは父の死後、父の無念を晴らすように淫蕩な母の相手だった男たちへ復讐を始める。与力青木千之介が鋭い観察眼で追い詰めていくストーリーがミステリー仕立てであっという間に読んだ。「満ち足りたように見えていても、裏へまわると不幸で、貧しくて、泣くにも泣けないような思いをしている。世間とは、本当

    0
    2024年03月23日

    Posted by ブクログ

    親子の愛憎劇というと、とかく父親が悪者になるイメージがあるが、こちらは母親。そもそも山本作品で「性」の問題をテーマにした作品も珍しい(と感じるのは自分だけ?)。復讐の背景にある様々な人間模様。加害者を許せないのは当然。しかし主人公のすごいところは、被害者は助けてもまた被害者になるという被害者たる人間

    0
    2016年09月28日

    Posted by ブクログ

    真面目で働き者の父親と道楽好きな母親を持つ一人娘の復讐劇。父親の最期も見届けずに男と遊び歩いている母親とその周りの男達に復讐していく。

    1/3程読んでパターンが決まってきちゃったな〜と思っていると色々絡みを入れてきたりで楽しめた。

    0
    2013年01月09日

    Posted by ブクログ

    時代背景や設定を変えていろんなドラマなどで見る話だと思った。親子の情愛や男女の肉欲、当時の時代背景による女性の取り扱いの不当さ、復讐が描かれていて、あらすじをあまり知らずに読み始めたらなかなか苦しい気持ちになった。
    しのさんには手を汚さず幸せになって欲しかった…

    0
    2020年06月28日

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