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Posted by ブクログ 2013年08月01日
貧民街に生きる人々を描いた短編集です。
-そこではいつもぎりぎりの生活に追われているために、虚飾で人の眼をくらましたり自分を偽ったりする暇も金もなく、ありのままの自分をさらけだすしかない。-
現実の世界に「普通の」人間なんていないように、この物語に出てくる人物一人一人もまた個性的。
個性的なんだ...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月26日
語りはあたかも「街」全体を見渡す
傍観者の視点のように
淡々と複数の話をまたいで進められる。
その客観的な視点からでさえも
「街」の人の生活があまりにも
壮絶だと感じてしまう。
死や飢え、貧窮、不倫や近所に広まる噂話…
そういった世の中の生々しい部分を
浮き彫りにしているようなこの作品。
そ...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
短編集。
黒澤明監督の映画『どですかでん』の原作となった作品。
戦後直後のヤミ市で生きる、知的障害の青年六ちゃんは
いつも電車に乗っています。六ちゃんにしか見えない電車は
毎日「どですかでん、どですかでん」と音を立てて疾走します。
貧しいが、どんな人でも自由に生きた時代。
やるせなさと暖かさが両...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年09月02日
とっつきにくかったけど、インパクトのある作品。
短編集だけど、同じ舞台で起こっている話。
戦後の貧民街の話で、くさいものに蓋をせず、ただ在るものを「在るもの」として書かれていた。
「意見」を描くのではなく、「本質」が描かれていて、作者の考えよりも、読み手がどう考えるかを促す小説だと思う。
一般に下...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年01月05日
黒沢映画の原作となった話も含まれている、どこかにある「街」の話。少しばかりでも人生の苦渋を舐めた人間ならば、この街の登場人物にどこかしらに人間の側面を重ね合わせずにはいられないのではないだろうか。この街の人は皆一様に下世話でこころ弱く堕落して哀れで儚い。しかしどこか哀調に彩られたなかに一片の鈍く淀ん...続きを読む
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