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困難な戦争期にあって、深く芸術世界に沈潜することで時代への抵抗の姿勢を堅持し、日本文学の伝統を支えぬいた太宰中期の作品から、古典や民話に取材したものを収める。“カチカチ山”など誰もが知っている昔話のユーモラスな口調を生かしながら、人間宿命の深淵をかいま見させた「お伽草紙」、西鶴に題材を借り、現世に生きる人間の裸の姿を鋭くとらえた「新釈諸国噺」ほか3編。(解説・奥野健男)
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Posted by ブクログ
太宰治作品の中でもダイスキな作品です♡ 特に「カチカチ山」のうさぎさんがスキなのですが、イジワルでしょうかw 今、NHKAMラジオ「新日曜名作座」で放送しています。 全6回で、 第1回 「瘤取り(こぶとり)」 第2回 「清貧譚(せいひんたん)」 第3回 「浦島さん」 第4回「赤い太鼓」 第5回...続きを読む「竹青(ちくせい)」 最終回「カチカチ山」 現在のところ第3回まで放送されています。 放送後1週間は、らじるらじるで聴くことができます。 【出演者】は 竹下景子さんと段田安則さんです。 ラジオドラマですので、原作本文を青空文庫などで参照しながら聴くと更に楽しいです♡ 【原作】 太宰治 【脚色】 東多江子 【音楽】 和田貴史 【芸能指導】(第1回) 友吉鶴心 【スタッフ】 制作統括:桑野智宏 技術:山田顕隆 音響効果:菅野秀典 演出:吉田浩樹 【あらすじ】 昭和十五年から二十年、日本が太平洋戦争に突き進み、終戦をむかえるまで、小説家・太宰治は、厳しい言論統制のもと、日本や中国の古典をもとに、時代や国を超えても変わらぬ人々の真心を、ユーモラスに心温まる筆致で描いた。 日本の昔話より「瘤取り」「浦島さん」「カチカチ山」、井原西鶴の作品より「赤い太鼓」と日本の物語にとどまらず、太宰夫人・津島美知子が愛読した中国の古典『聊斎志異』(りょうさいしい)をもとに、中国の人々にも読んでもらいたいと、「清貧譚」「竹青」を書き上げた。 時代の波に抵抗し、太宰治は世界の平和を願い、日本人ばかりか当時敵国とされた国の人々の真心をも、愛情をこめ歌い上げたのであった。 【NHK AM】 2026年4月19日~5月24日 毎週日曜 午後7時25分~午後7時55分 ★「聴き逃し」配信あり(放送から1週間)
見栄とか、世間体とか、プライドとか、そう言ったものにどうしても自分で自分の首を絞める現代人にはピッタリじゃないでしょうか。なるほどこう展開するのかな?と思っている方向にいかずバッドエンドもあれば、昔話をこう解釈したのか!という驚きも楽しめます
読むのは2回目だが、面白かった。今まで読んだ太宰治の中でもトップクラスに面白い物語ばかりだった。 新釈諸国噺とかお伽草子とか既にあるものについて空想を巡らして、自分のスタイルにすると言うのはとても面白い。特にお伽草子カチカチ山の兎と狸を16歳の処女と37歳の中年大食男にしているのが痛快だった。男...続きを読むとして恐ろしくなるようなことではあったけど。 新釈諸国噺は全て楽しく読めたが、中でも「義理」という作品が印象的だ。武士の義理の悲しさがよくわかる。西鶴がベースとのことだが、西鶴は読んだことがないので、元になった話も読んでみたい。
12/20 お伽草子 太宰治 ずっと読みたかった作品400ページ越えの大作。短編集。 どんなものかと思って読んだが、盲人独笑以外、清貧譚、新釈諸国噺、竹青、お伽草子面白かった。盲人独笑も意味がわかったら面白いのだろう。面白かった。 好きな話は猿塚、裸川、女賊、赤い太鼓、カチカチ山。 太宰中期の作品も...続きを読む好きだな。
太宰治氏によるお伽噺や古典。 読みやすくて面白かったです。 太宰治氏らしい登場人物や動物たちに思わず笑ってしまいました。
全部面白かったけど、「浦島さん」が特に好き。 亀が、すぐ何でもかんでも批評や干渉をしたがる人間の煩わしさをズバズバ論破していくのが爽快だった。 確かに人間は他の生き物と比べておせっかいなところがあると思う。 ネットで言うと、どこの誰かもわからない匿名の書き込みにあれやこれやと批判や同情をよせていたり...続きを読む。 また、どこの馬の骨かもわからない奴の虚勢を張った自慢話が蔓延っていたり。 彼らは外聞に重きを置きすぎている。 そんなに外聞は大事か。 亀にそんな疑問を投げかけられたような気がした。 価値観を押し付けたり押し付けられたり、そんな世の中じゃ多様性からは程遠い。 相手は相手、自分は自分。 それぞれが自分軸を確立し、周りに干渉しない、また自分とは全く異なった価値観を同情や蔑みなしにただ受容する。 そんな考えの生き物たちが集まった竜宮城、ぜひとも行ってみたい。 ※だいぶ昔に読んだ作品なので内容を断片的にしか覚えていません。
太宰によるフォークロア新解釈をたっぷり味わえる一冊。新釈諸国噺などは、西鶴の原文にちかいのだろうなという話と、『粋人』『遊興戒』『吉野山』など太宰節が滲み出ている話とに分かれている。 特に好きだったのが『竹青』と『浦島さん』。 こうも伸びやかな想像力、幻想的な世界を鮮やかにいきいきと書くことができる...続きを読む作家とは。戦時中の制限された中で、ひとびとを、そして自分自身を鼓舞させるような、そんな切実とした思いも裏に感じる。両者、あまりにうつくしい世界観で、もっと色んな人に読んでもらいたいなぁと思った。これを作者名を伏せて読んで、一体どのくらいのひとが太宰と気づくだろうかと。 そうした美しい描写のなかで、太宰が綴る率直な言葉というのはまたいつも以上に胸にひびくものがある。「年月は、人間の救いである。忘却は、人間の救いである。」 お伽草子は珍しくも「父」としての太宰治が垣間見えるところもあり、なんだかほっこりもした。
タイトル*お伽草紙 著者*太宰治 出版社*新潮社 作品紹介* 困難な戦争期にあって、深く芸術世界に沈潜することで時代への抵抗の姿勢を堅持し、日本文学の伝統を支えぬいた太宰中期の作品から、古典や民話に取材したものを収める。”カチカチ山”など誰もが知っている昔話のユーモラスな口調を生かしながら、人間宿命...続きを読むの深淵をかいま見せた『お伽草紙』、井原西鶴に題材を借り、現世に生きる人間の裸の姿を鋭くとらえた『新釈諸国噺』ほか3編。
太宰さん流の昔話、好きだ。 軽快に語られているが 人間の中に根強く存在する 慈悲、強慾、怨恨、嫉妬が 語られていて興味深い。 浦島太郎の話。これもまた良い。 『年月は、人間の救ひである。 忘却は、人間の救ひである。』 人間が最も恐れる老いというのも 美しく、幸福なことなのかもしれない。 年老いて...続きを読むまたこの本を手に取った時、 私はどう感じるのだろうか。
特に印象に残ったのは「浦島さん」。物語中には太宰の独自の解釈が垣間見られるが、最も感銘を受けたのはやはりパンドラの箱の話である。パンドラの箱は開けると膨大な憎悪や悲観など否定的な感情、悪物質が放出される。ただ、底に残るのは希望である。どれだけ辛くても、希望を見出して生きていけという太宰の強く優しい訴...続きを読むえだと考えることができる。そして、「浦島さん」を太宰が執筆完了したのは昭和20年、終戦直後のことである。 本当に太宰治は偉大な作家だと思う。
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お伽草紙(新潮文庫)
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