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NYから東京に向かう飛行機が不時着。生きのびたと思ったのも束の間、「わたし」はすべての記憶を失っていた。手がかりは、ポケットの中のレシートの束だけ。スーパー、本屋、蕎麦屋、ロシア式サウナ……。熱心に過去を探る謎の兄妹が現れて、「わたし」の存在はますます遠のいていく。眩暈と笑いが渦巻く短篇集。
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Posted by ブクログ
初、多和田葉子。 この人の言葉の力はすごい。 "言葉で遊ぶ" 簡単そうで簡単でないことを、簡単にやっているようで、多分簡単にやっていないとこがすごい。
久々に小説を読んでいて薄気味悪さを感じた。それがどこから来るのかをまだしっかり考えてはいないのだけど。
多和田さんの小説に出てくる人間はみんなどこかずれている。天然とか主張が強いとか協調性がないとかいう性質の問題じゃなく、むきだしのまま成人しちゃったような感じ。子供みたいっていうのとは違う。私たちが元をたどれないほど昔の祖先、もっと人間が素朴で凶暴だっただろう頃の時代からぽんと現代に投げ出されたような...続きを読む絶妙な違和感に包まれている。 むきだしのままなのに世界に怯まない。妙に強い。 4編入り。 表題作と「土木計画」が良かった。 「土木計画」ああ、そうだったのかと最後で実はこの作品に大きな謎があったことに気付かされる。
短編集、文句なく面白かったです。 エクソフォニーでホモエロティックな三人の男が舞台の上でくるくると入れ換わる「時差」。笑うとこなどないのに、なんとなくスラップスティック。最初に自分が”盆回し”をイメージしちゃったからかも。 しかし、なんと言っても表題作!気づいたら自分も名前を失くしてしまっていた...続きを読む!
始めは「何だこれ?」と疑問符だらけで読んでいたが、この不思議な感性に慣れると次第に虜になる。 無機質で知的な言葉の遊戯。
ベルリンで日本語教師をする日本人マモル、 ニューヨークでドイツ語を教えるドイツ人マンフレッド、 東京で漫画家を目指すアメリカ人マイケルの三角関係。 「時差」 稚内からサハリンへ渡りガガーリン公園を、運動場を、丘を見て 戦争の残滓を見つける 「U.S.+S.R. 極東欧のサウナ」 全てが合理化されて部...続きを読む下とは顔を会わせない女社長の麻美は 家ではみみちゃんを可愛がり老齢の克枝に手を焼いている 「土木計画」 乗っていた飛行機が不時着して私は機内に荷物と記憶を置いてきてしまった。 残されたのはポケットいっぱいのレシートの束だけ。 担当医の甥の後藤とその妹の三河と共に推理を重ねる 「海に落とした名前」 カバー作品:ピピロッティ・リスト 装丁:新潮社装丁室 不思議な短編集です。 どの作品も小説という媒体をうまく活かしています。 ベルリンとニューヨークと東京を舞台とした三角関係を描いた 「時差」は何の前触れもなく語り手がぐるぐる交替して面白い。 「U.S.+S.R. 極東欧のサウナ」は小説ならではの場面の切り替えを、 「土木計画」は叙述トリック(推理小説ではない)を、 「海に落とした名前」は記憶をなくした主人公と自問自答とトリップを これしかないという文章で著しています。
記憶がない。自分の名前がみつからない。手がかりは、ポケットの中の レシートだけ。スーパー、本屋、ロシア式サウナ…。眩暈と笑いが渦巻く 短篇集。表題作のほか、「時差」「土木計画」など全4篇を収録。
多和田作品を読むのはこれで3作品目。ドイツで暮らし日本語で綴る作家らしく、軽やかで不可思議で面白味をたたえた作品集です。4編収録。 ベルリンの日本人マモル、ニューヨークのドイツ人マンフレッド、東京のアメリカ人マイケルが過ごす3人3様のとある一日の様子を切り取り「時差」を描きながら同時に、恋愛に対す...続きを読むる温度差、片思いをも含みを持たせて描いているところが興味深い「時差」、視野人物の思考をありのままに忠実に描いて、ヘンといえばヘンだけど、不思議な面白味がある「U.S.+S.R. 極東欧のサウナ」、まさに「海に名前を落としてしまった」私が、名前を取り戻そうとする表題作の“私のポケットに突っ込まれたままのレシートが、名前を忘れてしまった私の唯一のアイデンティティ”で“私がレシートに変換されてしまう哀しみと滑稽さ”が、なんともいえない味わいがあるところが好き。 今年は多和田葉子作品を積極的に読んでいくつもり。
ディテールが細かくて、情景が具体的に浮か巧みな文章だから、すいすい読めるけど、結末がよくわからない。どういう話なのかよく分からないけれど、読後感はとても満足できる
4編を収めた作品集。 「U.S+S.R. 極東欧のサウナ」サハリンという場所が帯びる政治性と歴史性に触れながら、言葉遊びを絡めた文章が多和田さんらしい軽やかさを纏っている。 「土木計画」克枝さん、何か妙だと思いながら(多和田さんの小説は大概妙だったりするので)特に気にせず読んでいったら、そういうこと...続きを読むだったんだ。 「海に落とした名前」記憶を失い名前を忘れ自分に紐付いた一切を喪ってしまう語り手。唯一所持していたレシートの束から即興で言葉を紡いでいくラストは、相反するような解放感と不穏感とを感じさせた。
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