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Posted by ブクログ
「男の顔には、怒りの予兆のエラが立っている。プラットホームで化粧するな、とその顔に書いてある。」
冒頭のこのセリフは「令和」の「若い男性」である私には2重の意味で新鮮である。ナンパ、キャッチ、ぶつかり、これらは私に無縁のものだ。何なら、ティッシュ配りのバイトさんや道に迷った人もなかなか私をターゲットにはしない。少なくとも私なら、私は選ばないだろう。そんな人生を歩んできたので、女性のこういう体験は新鮮に映る。それに加えて、本小説は2002年に出版されている。まだ物心ついて間もない、私が知らない時代の話である。この頃はまだ、都会の他人同士が少なくとも今よりは関わり合っていた時代、というと大袈裟なのだろうか。そもそも人と人の関わりが生じなければ小説が成立しないと言ってしまえばそれまでだが、今、何気ない日常を描こうとした時に、プラットフォームのメイク直しに注意するおじさん(この後こういう展開になるのだ)は出てこないだろう。そういった意味で新鮮なのである。
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