ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
9pt
とつぜん届いた犯人の手紙から、「雲づる式」に明かされる、「わたし」の奇妙な過去――読売文学賞と芸術選奨文部科学大臣賞をダブル受賞した傑作長篇「雲をつかむ話」。レネの義兄モーリスの家を借りるためにハンブルグからボルドーへ向かった優奈――言語・記憶・意味・イメージの間をたゆたう断章が収斂する「ボルドーの義兄」。『献灯使』で全米図書賞を受賞し、いま世界でもっとも注目を集める日本人作家の贅沢な作品集。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
文章は何か過剰な気がするけど、話は面白かったです。 終盤の主人公(小説家・詩人)と友人(女医)の会話: 「まだベルリンに帰っていなかったんですか。」「わたしも泊まります。」「その必要はありませんよ。風邪をひいただけですから。」「一人でいてはいけません。」「孤独はわたしのテーマじゃないんです。」「で...続きを読むも今夜は高い熱が出るかもしれません。」「高熱もわたしのテーマじゃありません。」「さっきからこれもテーマじゃない、あれもテーマじゃないって言っているけれど、それならあなたのテーマは何なんですか。」
『雲をつかむ話』ではまさに雲をつかむようでつかめないようなそんなお話だった。しかも数々のエピソードは作者の経験談が多く入っているというのだから驚いた。そして言語というものに対してとても追求する感じなんだなと―初めて多和田葉子の小説を読んだけどーそう感じた。あとは普段は流してしまいそうな物事の意味や疑...続きを読む問みたいなものを小説内に入れていくのも個人的には好きだ。 例えば「雲たちはまるで日が暮れる前に家に帰ろうと急いででもいるかのように夕空を目に見える速さで移動して行く。雲たちは夜、どこで眠るのだろう。」 「箸は二本で筆は一本、と言う人がいる。だから物書きは食費の半額しか稼げない。でも、もし二本の鉛筆を持って、同時にものを書いたらどうなるだろう。左手は左から右へ、右手は右から左へ。両手は中央で交わり、また離れて行く。」など。 あとは解説が非常にわかりやすくてとても良かった。
初めて読んだ多和田さんの小説。本書には『雲をつかむ話』と『ボルドーの義兄』の二作品が収録されている。 「人は一生のうち何度くらい犯人と出遭うのだろう」との不思議な書き出しで始まる『雲をつかむ話』。ある日、作者の家に「あなたの本を買いたい」と言って男が訪ねてきたが、「プレゼントなので、それらしく包...続きを読むんでほしい」との依頼に応じるため離れていた間に男はいなくなってしまっていた。それから一年後、一通の手紙が届いた。その手紙には、あのとき自分は警察に追われていて、その後逮捕され刑務所にいる。そして今自分は日本語の練習を始めた、といった内容が書かれていた。 そこから、語り手である作者と色々な「犯人」との出遭いや、「犯人」の印象的な姿が語られていく。 それぞれの挿話が一編の短篇小説のように魅力があるが、小説の終盤、語り手の乗った飛行機、そしてパスポート審査の場面を読んで、そうきたかと唖然となった。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
雲をつかむ話/ボルドーの義兄
新刊情報をお知らせします。
多和田葉子
フォロー機能について
「講談社文芸文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
犬婿入り
穴あきエフの初恋祭り
海に落とした名前
試し読み
エクソフォニー 母語の外へ出る旅
かかとを失くして 三人関係 文字移植
球形時間
献灯使
言葉と歩く日記
「多和田葉子」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲雲をつかむ話/ボルドーの義兄 ページトップヘ