献灯使

献灯使

715円 (税込)

3pt

大災厄に見舞われ、外来語も自動車もインターネットもなくなり鎖国状態の日本。老人は百歳を過ぎても健康だが子どもは学校に通う体力もない。義郎は身体が弱い曾孫の無名が心配でならない。無名は「献灯使」として日本から旅立つ運命に。大きな反響を呼んだ表題作のほか、震災後文学の頂点とも言える全5編を収録。

...続きを読む

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

献灯使 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    他の言語から、日本語の外から日本語を捉えないと
    見つけられない言葉遊びが随所に見られた。

    今後の日本、超高齢化社会の行く末を過度に強調することで多少のポップさ、滑稽さを交えつつと将来の日本に危機感を覚えさせられた一作。

    名作。

    0
    2025年09月22日

    Posted by ブクログ

     大災害が起こった後の日本。
     「無名」という名の首が細く身体がグニャグニャして、膝から下が鳥のように内側に曲がって上手く歩けず、食べ物もなかなか咀嚼出来ず、栄養も上手く吸収出来ない弱々しい子供を曽祖父である「義郎」が世話している。
     大災害の後、子供はみんな「無名」のように弱い老人のようになり、逆

    0
    2025年02月09日

    Posted by ブクログ

    震災後文学の頂点とはよく言ったもので、川上弘美が書ききれなかった、何か大切なものが剥ぎ取られてしまった世界を不思議な文体で描写しているように思われた。表題作も面白かったのだけど、「韋駄天どこまでも」は技法的にもクィア的にも面白かった。あと装丁の堀江栞って堀江敏幸と関係あったっけ。

    0
    2024年10月20日

    Posted by ブクログ

    厄災のあと体が変わってしまった日本人。
    とても脆い子どもと、その子の世話をする元気な高齢者。脆い子供たちは、自分たちを不幸だとも思っておらず、弱い身体を受け入れている(転び方が上手なので倒れても怪我をしない、というところなど、面白い)。そして、国を出て新たな働きをするかもしれないのも彼等。
    善悪を言

    0
    2024年06月15日

    Posted by ブクログ

    完全に打ちのめされてしまった。
    震災後のいつかの日本という設定はフィクションだけどフィクションじゃない。
    物語から漂うやるせなさを私は知っている。
    これからの日本のことを考えながら読んだ。

    表題作は勿論、「彼岸」が凄かった。
    どうして原子力発電所の上に飛行機が落ちてこないと言い切れる?
    鈍器で殴ら

    0
    2023年01月29日

    Posted by ブクログ

    多和田葉子氏の著作は初めてです。「震災後文学の頂点」という売り文句に惹かれ、そのまま読過していました。

    著者はノーベル賞の時期になると村上春樹氏と共に名前が挙がる程、海外では評価されている方。私はかなりハードルを上げていましたが、それを容易く超える作品でした。1つ1つの美しい表現の洪水に感動し、そ

    0
    2022年11月15日

    Posted by ブクログ

    友達にお知らせしてもらった多和田葉子の作品。
    独特な表現と底知れない不気味な感情が押し寄せてくるんだけど、惹きこまれてどんどん読み進めてしまった。
    5編あったけど、全部が表題作に結び付いていて、色んな視点から震災後、鎖国状態になった日本というものを描き出していて、とても面白かった。

    0
    2022年02月18日

    Posted by ブクログ

    東日本大震災の"if"の世界を描く5作品収録。デストピアの雰囲気漂う中に、どこか浮遊感漂う不思議な作品。紡ぐ言葉は柔らかく、描かれる世界は退廃的。各話の主人公たちの視点の切り替えの機微が素晴らしい。おそらくジャンルとしてはSFに分類され、捉えどころのない作品ではあるが、文学の新境

    0
    2024年11月08日

    Posted by ブクログ

    一年以上前にNHKで多和田さんがニュースで取り上げられてて初めて知った作家さんで、ずっと一度は読んでみたいと思っていた。

    ニュースの内容は記憶にないけど、ノーベル文学賞に近い日本人の一人(もう一人は村上さん)として紹介されてたのではないか。

    この本は2013.2014位に世にでていて東日本大震災

    0
    2024年10月19日

    Posted by ブクログ


    終末期の淵に立たされた世界の中で、生きる力をすでに見失った子ども達と相反して現実世界を生き抜こうとする老人達。
    表現というのはこんなにも多様なのかと驚いた。
    読み終わった後に私自信がこの小説の言葉や世界から抜け出せなくなりました。

    0
    2023年07月27日

献灯使 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

講談社文庫 の最新刊

無料で読める SF・ファンタジー

SF・ファンタジー ランキング

多和田葉子 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す