海の仙人

海の仙人

小説・文芸
407円 (税込)

2pt

宝くじに当った河野は会社を辞めて、碧い海が美しい敦賀に引越した。何もしないひっそりした生活。そこへ居候を志願する、役立たずの神様・ファンタジーが訪れて、奇妙な同居が始まる。孤独の殻にこもる河野には、二人の女性が想いを寄せていた。かりんはセックスレスの関係を受け容れ、元同僚の片桐は片想いを続けている。芥川賞作家が絶妙な語り口で描く、哀しく美しい孤独の三重奏。

詳しい情報を見る

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    海の仙人
  • タイトルID
    :
    153918
  • ページ数
    :
    171ページ
  • 電子版発売日
    :
    2012年04月13日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

海の仙人 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    面白かった。
    静かな、暗くはない、淡々とした文章が続く。けど、それが心地よく、読んでて癒された。

    孤独は必要なもの、大切なもの、人それぞれが持ってて、それを抱えていくことを前提として生きていかないといけないもの。最近、孤独ってことについてあまり考えてなかったなと思う。忘れてた。意識してなかった。でも、普通にとても大切なことだと思い返す。

    登場人物が5人くらい出てくるだけど、みんな相手に深入りをしない。それは、実際には、現実には、押しが弱いとか、逃げてるとか、相手のためじゃないとか言われがちだけど、それが肯定的に書かれてて、そういう人たちじゃないと、作れない世界もあるよね。それを否定されるのは違うよね。

    とにかく面白く2日で一気に読んでしまった。
    自分も来年は、40歳になり、これから先の孤独とか繋がりとか老いとか色々考えてしまって、答えはもちろん見つからないんだけど、とりあえず本は読み続けよう。

    0
    2025年12月30日

    Posted by ブクログ

    作者が描く風景とメッセージが胸に流れ込んできて、いい読み心地でした。絲山秋子さんの物語はどっしり背中を預けて読めます。

    0
    2024年03月18日

    Posted by ブクログ

     主人公の不思議な生活ぶりが面白い。なんでよりにもよって山陰の薄暗い地域など好んで住むのか、海の近くなら静岡などの方がずっと暮らしよいと思うのだが、そうしたくなる気持ちが読み進めると理解できる。セックスレスでありながら女性を求めるのは相手に対してひどいのではないか、しかしそうなってしまうのも仕方がない。

     文章の表現について、解説の福田和也さんの解説が素晴らしくて、お陰で理解できた。自分で読んでいる時はなんとなく、いい感じがするくらいしか思わなかった。

    0
    2021年02月26日

    Posted by ブクログ

    その名もファンタジーて。ってとりあえず突っ込みたくなる本作。そのファンタジーをネタにした軽い笑いも要所要所にちりばめつつ、圧倒的リーダビリティで物語は進む。健康的に登場した彼女が、気が付けば不治の病に侵されたりとか、主人公が盲目になったりとか、展開の速さにも驚かされるんだけど、それが無理なく話の中に納まっていく様は、まさに名人芸。中編小説ながら実に濃密。素晴らしい作品でした。

    0
    2019年11月22日

    Posted by ブクログ

    日常を生きるなかで、こういう読み物が連れて行ってくれる世界がどれだけ潤いになっているか。
    あらためて感じさせられた。

    自分が読んだ本を人に薦める人がいる。今までは自分はあぁはならないぞと思っていたけど、汲々とした時を過ごしている人には何よりも、こういう世界に連れて行きたくなる。 だから、今は人に本を薦めるお節介も許せてしまう気分だ。

    読み終えて、「宝くじを買わなくちゃ」と思った人もきっといる。わたしもだけど。
    河野の生き方が、生きる世界が現実の煩わしさから遠いところにあるだけでなく、彼が抱えた人生の苦難に静かに向かう姿勢、滲み出る佇まいに共感を覚え、愛してしまった人たちが、彼の世界を創っていることもわかってくる。

    ここには心地よくて、頼りにならない神の寄り添う『ファンタジー』の世界がある。

    0
    2019年10月02日

    Posted by ブクログ

    宝くじを当てて敦賀の海辺に移り住んだ河野。自身のことを役立たずの神様と呼ぶファンタジー。岐阜から遊びに来たかりん。河野の元同僚の片桐。どれも魅力的なキャラクターで、それぞれの道をのびのびと歩んでいるの感じがとてもよかった。
    あらすじだけ読んだときは変な名前の神様が出てくるし、それこそファンタジー小説なのかな?なんて思っていたけれど、決してそんなことはなかった。魅力的なキャラクターが登場するけれど、べたべた依存するような関係はなく、それぞれがそれぞれの孤独を抱えて、それを認めながら生きていた。この小説は人間の孤独さを描いていて、けれど孤独が悲しいこととして描かれていないことがいい。

    0
    2019年09月24日

    Posted by ブクログ

    このお話に出てくる人はみんなそれぞれ孤独なんだけど、それは自分が選択した孤独で、そのことを自分でちゃんと分かっている。孤独に対する責任感みたいなものもあって、作者の人間性?とか考え方が出てるなと思った。はじめて読んだけど、絲山さんを好きになったし作品をもっと読みたい。一番好きな登場人物は片桐だけど、ファンタジーは薬味的な感じで素晴らしい。片桐のいい女っぷりが台詞の端々に出ていて惚れる。

    0
    2018年07月24日

    Posted by ブクログ

    波間にいるような、砂地に足を囚われているかのような……。とてもたおやかで寂しくてりんと強い。
    過去に向き合おうとしても簡単に乗り越えさせてはくれない、悲しみは次々と自らを襲う。人は皆、自らに降りかかる孤独からは逃れられない。
    ただわたし達はわたし達として生きていくしかないのだな、と静かに淡々と突きつけられるかのようで、そのひっそりとした寂しさにも淡く光るものを感じさせてくれる。

    0
    2017年12月16日

    Posted by ブクログ

    数ある絲山秋子さんの名作の中でも一、二を争う名作ではないでしょうか?物語中盤、日本海沿いにファンタジーと元同僚の女性とのドライブ旅の情景が特に好きです。

    0
    2016年03月16日

    Posted by ブクログ

    不思議な物語だった。
    今小説に出てきた『恋はあせらず』という古いナンバーを聴いている。

    ファンタジーは自分のそばにもいるのかもしれない。
    「誰もが孤独なんだよ」とつぶやきながら、そっと傍に佇んでくれている気がする。
    「孤独ってえのがそもそも、心の輪郭なんじゃないか?外との関係じゃなくて自分のあり方だよ。背負っていかなくちゃならない最低限の荷物だよ。」という片桐のセリフが胸に刺さる。彼女の自分に厳しい優しさは魅力的だ。

    主人公のあくまで自分を大切にする姿勢もいい。そのことによって、結果的に人を傷つけることになったとしても。自分を曲げて、自分が壊れていくよりも。

    0
    2024年11月30日

海の仙人 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    海の仙人
  • タイトルID
    :
    153918
  • ページ数
    :
    171ページ
  • 電子版発売日
    :
    2012年04月13日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

新潮文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

絲山秋子 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す