エロ事師たち

エロ事師たち

572円 (税込)

2pt

お上の目をかいくぐり、世の男どもにあらゆる享楽の手管を提供する、これすなわち「エロ事師」の生業なり――享楽と猥雑の真っ只中で、したたかに棲息する主人公・スブやん。他人を勃たせるのはお手のものだが、彼を取り巻く男たちの性は、どこかいびつで滑稽で苛烈で、そして切ない……正常なる男女の美しきまぐわいやオーガズムなんぞどこ吹く風、ニッポン文学に永遠に屹立する傑作。

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エロ事師たち のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年08月16日


    谷崎潤一郎賞候補に挙がり、純文学とは何か?を考えた一冊。
    性にひたむきなダメ男達が、無い頭を試行錯誤しながら(たまにちょっと頭が良い)馬鹿な事に突き進む会話劇。
    悔しいが終始愉快で話の展開も退屈せず楽しめた。陰毛が落ちてるに違いないと、女子学校に拾いに行く所など頭を抱えたが、他作では絶対に読めない...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年09月10日

    面白かった。
    澁澤龍彦やサドっぽくて好き。
    男性の情けなさ、それも究極の情けなさはやはりあれだったのか。
    登場人物が変な男ばかり!
    そこが良かった。
    ノーマルな男の話ではないので、まあ変態ばかりなのですがエロ事師たちが陰で棲息していてその後どうなるのか気になりページを捲る手が止まらず。
    うまく紡ぎ合...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年04月17日

    あなたが作家を目指しているとしましょう。
    読んだ人が感動するような作品が書きたい―。
    立派な動機です。
    テーマも明確。
    筋立ても固まりました。
    もちろん、力量は十分にあります。
    さあ、では、執筆に取り掛かろう。
    ちょっと待ってください。
    その前に、本書「エロ事師たち」を読みましょう。
    打ちのめされま...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年05月24日

    自分が中学生くらいの頃には既に文庫化され、興味はもちろんあった訳だが、これまで未読。なんとなくこのようなテーマは自分には難しく、敷居が高いもののように思われたからだ。
    読んでみて、やはりこの歳になってから読んでよかったと思った。若いころに読んでいたら、おそらく本書の価値の半分も理解できなかっただろう...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年12月26日

    日活映画で小沢昭一と坂本スミ子で映画化された紹介をテレビでみて内容に興味を持ったのが中3くらいの時。
    なんとなしに当時の風俗事件エロ映画っぽかったので行ってみようかと思いそのままスルー。高校2年時に野坂昭如原作って本屋に展示されてた文庫本を購入。当時、体制批判家ってイメージでイレブンピーエムによく出...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年07月11日

    書けば天才、飲めばその量きりがなく、歌えば幾人もの女とろかす・・・天才野坂昭如の異色デビュー作。
    この小説にはある種の「悲しさ」が通底している。まず主人公のネーミングだろう。主人公のあだ名は「スブやん」。これは酢豚から来ているのだが、ただ豚のように太っているだけなら「ブタやん」でいいだろう。そこをも...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年06月04日

    エロを生業とする最低な人間たちの悲喜こもごもを明るく活写。落語のように軽快な語り口は誠に中毒性高し。唾棄すべきはずの彼らを、愛おしくすら感じてしまいました。

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    Posted by ブクログ 2012年12月16日

    明るく悲しく滑稽な男たち。

    戦争童話を書いた同一著者とは思えなかったが 陰気なところが無いので面白く読めました。 

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    Posted by ブクログ 2021年01月26日

    名前は知っていたが,野坂昭如の作品を読むのは初めてである。当時は作家のみならず広範囲のタレント的な存在だったようだ。

    本作はデビュー作だというが,既に安心して読める滑稽さが感じられる(新人らしさというか,危うさがない)。自らをエロ事司と名乗る「スブやん」とその周辺の人々。戦後と現代をつなぐ部分とし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年02月04日

    カバー絵がちょっと下品だが、中身の文章はとても魅力的だ。
    関西弁のやりとりが心地よいリズムで押し寄せて来る。
    ついつい時間を忘れて最後まで読んでしまった。
    カバー絵でとても損をしていると感じた。

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