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アメリカ人夫婦が遊びにくる――にわかに甦る敗戦前後の記憶とあやしげな日米親善、そして屈折したアメリカに対する心理をユニークな文体で描く「アメリカひじき」。昭和二十年九月、三宮駅構内で死んだ浮浪児が持っていたドロップ罐のなかに収められた白い骨。それにまつわる兄妹の哀しい記憶を綴った「火垂るの墓」。昭和四十二年下期直木賞受賞作の二作品に加え、「焼土層」「ラ・クンパルシータ」「プアボーイ」など、“焼け跡・闇市派”の異名をとる著者の代表作を収めた。
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Posted by ブクログ 2009年10月04日
映画を見て泣いている場合ではない。 原作は淡々と、現実味を帯びている。泣くよりも先に、戦争という無残な歴史の空しさを、二人の兄妹を通して思い知る。
でもこのように戦闘員以外の子供が悲惨な目に遭っていることを描いた本は、あまり読んだことがなかった。野坂昭如の本で初めてその悲惨さを知った。
野坂さんと言えば「火垂るの墓」ですねー。アニメとは別のお話として読みましょう。個人的には「アメリカひじき」の主人公の無意識の「媚び」がグッときます。
まだ読み終わってませんが、野坂さんの独特の文体が気に入っています。ジブリの「火垂るの墓」の原作が含まれています。「火垂るの墓」は別物のような雰囲気ですが、読みながら、シーンが思い出され補完され、短い話ですが印象に強く残ります。
Posted by ブクログ 2014年06月14日
高校生のころこれを読んだ時の気分の沈みようといったらなかった。 「昔は良かった」「家族・親族・ご近所の絆があった」とかの懐古節も、戦時の極限状況では吹っ飛ばされる。 「死児を育てる」が重くのしかかる話だった。主人公が見た蔵の中の光景が、頭から離れなかった。
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アメリカひじき・火垂るの墓
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