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友だちが死にました。たくさん薬を飲んで、自殺なのか事故なのかはいまだにわからないのですが、死んでしまいました。その子は24歳の女の子で、普段からリストカットや過食嘔吐やオーバードーズをしていました。それで、自分で自傷系のホームページを作って、そこでそういうことを告白していました……。若者たちの孤独とそこから生まれる狂気。この「時代」が生み落とした問題小説。
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Posted by ブクログ
世界は汚くてどうしようもなくて。あの頃頼るものもなく、ひたすらにすがりついていた、不確かな蜘蛛の糸は、けれどなくてはならないもので、存在を否定することなんてできやしない。いつからか、まるで呪縛から解かれたかのように、ふっ、と自由を感じるようになったのはどうしてだろう。それはきっと、世間では幸せなこと...続きを読む。正しいこと。まともなこと。間違いのないこと。必要のなくなったもの。忘れかけていたもの。それでも、必要とされているもの。なくてはならないもの。また必要となるかもしれないもの。絶対はないから。答えはないから。真理は詭弁だから。千の言葉よりも真実を雄弁に物語るのは自分自信。虚構と現実の間はこんなにも曖昧で脆弱で病んでいるのを知っている。確かに知っている。知っているからこそ、もう戻ってはいけない。糸は切れた。でも切れていない。甘そうに熟した林檎は、気付けばもうとっくに腐っている。自分にとってこの物語は、概ねそんな感じでした。
自分はこちら側?それともあちら側?とさ迷う主人公ともみがリアルであり、逆算して考えられる、悪意、閉塞感にはシンクロするものがあった。 警告の鐘を自分自身に鳴らす為にも読んで良かったと思う。 読む人を選ぶ内容だけど。
生きづらい現実社会から逃避し、インターネットの自傷サイトに行きついた人々。 しかし、徐々に自傷のエスカレートのスパイラルが進み、その中で、安住の地であるはずだったサイトも、自傷行為の競争というスパイラルに巻き込まれていった。 著者が「生きづらさ」の根源に立ち向かう過程でで産み落とした小説。 現代社会...続きを読むの生きづらさの根源を解決しない限り、どんな安住の地を作っても、人間は「生きづらさ」の中で負った傷を、悪い形で増幅し続ける。 自傷しあい、遂に本当の「死者」を出してしまった彼女たちの結末は、ひどく悲しい。
欲しいものがわからない。欲しいものなんてひとつもない。だから私は、ここにいる自分を持て余している。もうずっと。 書き割りの舞台に迷い込んでるみたいだ。たった一人で。 (P.78)
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