配信予定・最新刊

作品一覧

  • 貝殻航路
    NEW
    -
    1巻1,800円 (税込)
    霧深い道東の街で淡く光を放つ希望の航路 北方領土を間近に望む土地に生まれ、漁師の父に育てられた主人公は、アイヌにルーツを持つ夫と結婚し釧路の街に移り住む。 アラスカからの豪華客船が釧路に寄港するというニュースの一方で、ミュージシャンの夫は行き先も告げずに家を出た。 倦んだ孤独をひとり抱えるわたしは、幼いころに父と見た貝殻島のことを思い出す。 「カイカライ。波の上面低いもの、という意味で、満潮になれば水没してしまうちっぽけな島だよ、日本では貝殻島、カイカライはアイヌ語ね」 北方領土という戦後史にひっそり佇む貝殻島の灯台、かつて海上の国境を越えロシア船に拿捕された父、静かに民族の記憶をつなぐ夫とその妹――いくつものかすかな光が敷きつめられた貝殻島への航路とは。 北海道東部、道東と呼ばれる土地の風土を細やかに描き、そこに暮らす人間の内奥に迫る野心作。 選考委員から高い評価を得た第174回芥川賞候補作。
  • ウミガメを砕く
    3.0
    1巻2,200円 (税込)
    「今夜、国際宇宙ステーションが降ってくるんだって」。北海道が全停電した日、わたしは剥製のウミガメを放つため、真夜中の公園を彷徨う。響き合うアイヌの血脈。癒やし難い生の痛み。地面から滲む歴史の声。〈内なる北海道〉と向き合い、恩寵の一瞬を幻視する大型新人デビュー! 新潮新人賞受賞作「彫刻の感想」を併録。

ユーザーレビュー

  • ウミガメを砕く

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    現代に暮らすアイヌの系譜の話です。アイヌと和人の歴史の間で揺れ動く「自分」が一体何者なのか、春子おばさんとの交流を通じて探していく。
    壮絶ないじめシーンがあるうえに肉体的にむちゃくちゃ痛そうすぎるシーンが頻繁に出てきて読んでいて痛かった。
    他者から見てアイヌか和人かは判別がつかない、その人が抱えている事情はわからない、自分のことは自分でさえよくわからない……他者との断絶がもたらす苦しみが絶えず物語の中で続いている。
    読んでいて苦しかったが、最終的に春子おばさんと和解(?)し、主人公なりにけりをつけることができたあたりでようやく清々しい心持ちになった。

    もうひとつ収録されている短編には性交渉シ

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    2025年06月20日

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