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ゆるされぬ僕達の想いをつないでくれたのは、携帯メールだけでした。君からのメールは爆弾や蒼い傘の絵文字まじりになりましたね。雨が降ってます、僕のこころにも。でも、羽ばたいてゆける。たとえ「非常識」と誹られようと、ひどい汚名を着せられようと……。そっとひとり涙する。痛く、哀切な表題作と「ハネ」、全二篇。
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Posted by ブクログ
好きすぎた。 なんで君なんだろうってずっと疑問に思ってて私が読み飛ばしたり理解出来てないだけかなって思って戻ったりもしたけどそういうことなのね( ; ; ) 報われない恋愛好きよ…
嶽本野ばら先生の「私」と「あなた」で紡がれていくお話は先生という人物像がハッキリしているからこそ映える限定的な美しさだけど、だからこそ読みやすくて愛しやすいお話だと感じた。 落伍者や不適合者に向けられる悪意が伝わってきてとても切なく悲しいがそれらが悲劇のヒロインを照らし出すような暗闇でもあるのだなと...続きを読む感動した。
囁くことしかできないくらいの距離にもかかわらず、 触れるのをためらってしまうその葛藤こそが、 背徳なんだろう?
ほのかな恋心を抱いた彼女は実は… こんな恋愛アリか?! いや、きっとアリなんだろうな。 うん、アリだ。 誰に蔑まれようとも、何と言われようとも 今、君に会いたいのは今。 インモラルとロマンスというのはなかなか通じ合うところがありそうですね。 主人公は純粋に彼女が好き。 だから...続きを読む私も純粋にこの物語に感動。 嶽本節、ロリータファッションへの愛が炸裂していますよ。
久々の野ばら作品読書でした。 凄く良かったです。大好きな本になりました。 『ロリヰタ。』を読んでる最中はただ切なかった。ただ正直に言葉をぶつけるだけなのに、捻じ曲げられ、裏返され、誤謬されてしまう。それはきっと人には一生ついて回ること。自分の発した言葉が誤解されてしまうことなんて日常なんだ。 ど...続きを読むうして伝わらないのかと心を痛めても、それは違うと声の限りに叫んでも、それはきっと届かない。それが痛いくらいわかるから辛かった。 書き留めていつまでも大切に取っておきたいような文章がたくさんありました。何度も読み返したくなる小説。 『ハネ。』もとても切なかった。皆さん言うとおり、野ばら作品の王道のような小説。せっかく手に入れた幸せが目の前で壊れたなら、どう思うだろう。想っても想っても届かない。でも想わずにいられない。 それにしても世の中は汚いね。どうしてありのままを受け入れないんだろ。そしてこんなにも人の心を踏みにじれるんだろう。自分の痛みには敏感なくせに、周りの痛みには皆鈍感。世の中なんてそんなもんなのかもしれないけど、とても悲しい事実。それでも戦っている主人公は美しい。本当の天使は戦うんだ。
初めて読んだ野ばら本。 表題作と短編が一つ収録されてるんですが、どちらも泣けます。 人目を憚らない程に。 個人的には短編の「ツバサ」(平仮名だったかも)の方が好きです。
15年ほど前に読んで、懐かしくなってまた手に取りました。当時、ロリータを「ロリィタ」や「Lolita」と表記するのはあったけれど、「ロリヰタ。」とは?!と気になって読んだ記憶が。 主人公に嶽本野ばらが投影されているのは、著者のあるあるなのですが、今作はかなりはっきりとそれを感じます。業界のエピソー...続きを読むド(しかも闇を感じさせる系)がリアルなのがあり、どこまでが…と思ってしまいます。 自分のコミュ障っぷりに落ち込んでしまう日々ですが、少し救われるような気がして久しぶりに読めてよかったです。
純潔、ミシンに続き、野ばら氏3作品目。内容は異なれど、野ばら氏の「私」から「あなた」に語りかけているような文調は心地よかった。
ファッション用語が多く、ロリータファッションにも疎かったので、想像が大変な部分がありましたが、知らなかった世界をのぞかせてもらった感覚です。 ロリータとロリコンを混同されるとか、着ているだけで軽蔑的に見てくる人がいるとか、目立つ人や偏見を持たれやすい人共通の大変さがここにもあるのかと思いました。 2...続きを読む篇とも軸は恋愛小説で、スキャンダラスな状況下の純愛がドラマチックでした。 設定もさることながら、展開もインパクト大です。 特に表題作の方は、2人の関係性が報じられたところで、状況が状況なだけに、周囲としては冷静な視点で反応するのはとても難しいだろうなと思います。 この本はYouTubeチャンネルの「ほんタメ」で、MCのあかりさんが紹介されていたのを見て気になり読んでみたのですが、あかりさんのお好きな「恋愛×地獄」とはこのことか!と分かった気がします。ちょっとハマりそうです。
一方はロリータファッション愛好の小説家、もう一方はロリータをしながら自作の羽を売る女子高生…が主役というまさにロリータづくしの二作品。 『ロリヰタ』は作者がモデルの実話なのではと物議を醸した話。 わたしは『ハネ』のほうが好きだったけど二作に共通しているのは『伝わらない、けれど突き通す』というこ...続きを読むとだと思う。 誤解や偏見、手のひらを返す世間。理不尽な糾弾。 言葉を違う意味でとられ、経緯や想いは無視される。 作者自身が経験してきた想いが詰まった作品。 人を間接的な情報だけで判断しないこと、誰にもそれぞれの想いが存在することを忘れないことが大切だと思った。 突き通せるほど強い想いを持てるのはそれだけですごいことだと思う。
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