作品一覧

  • だから夜は明るい
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    結婚して、子供を儲けて、ささやかながら幸福な家庭を築く。おそらくそんな将来が待っていたはずの男、西澤祥太。僕の恋心は、祥太から“普通”の幸せを奪ってしまった。報われた恋も、消えかかった愛も、届かなかった想いも、みな切なく胸を焦がす。映画化で話題『君の顔では泣けない』著者が贈る、心震える恋愛群像劇。
  • 夜がうたた寝してる間に
    3.0
    1巻946円 (税込)
    冴木旭はクラスの面々とは分け隔てなく話すし他クラスにも友達が多い“普通の”高校2年生。ただ1点、「時間を止められる力を持っている」以外は。全校生徒数百人中「特殊能力所持者」は旭を含め3人。「普通の人」と同じように生きたいと願う旭だったが、ある日、教室の窓から大量の机が投げ捨てられる事件が発生し、能力者達に疑いの目が向けられる……。誰もが心揺さぶられる、新感覚異種能力青春譚! 解説・浅倉秋成
  • 紙魚の手帖Vol.01
    5.0
    1~25巻1,500円 (税込)
    「ミステリーズ!」の後継誌ついに創刊。コンセプトは、国内外のミステリ、SF、ファンタジイ、ホラーを刊行してきた東京創元社による「総合文芸誌」。『蝉かえる』で第74回日本推理作家協会賞、第21回本格ミステリ大賞W受賞の櫻田智也が贈るシリーズ最新作。第21回本格ミステリ大賞の全選評も一挙掲載。さらに、第18回ミステリーズ!新人賞受賞作「三人書房」ほか、充実の創刊号。/【目次】『紙魚の手帖』創刊にあたって/【創刊記念特別エッセイ】投げ込みマガジン〈紙魚の手帖〉戸川安宣/【受賞作決定!】第31回鮎川哲也賞 選評  辻 真先・東川篤哉・麻耶雄嵩/第18回ミステリーズ!新人賞 選評 大倉崇裕・大崎 梢・米澤穂信/【第18回ミステリーズ!新人賞受賞作】三人書房 柳川 一●第18回ミステリーズ!新人賞受賞作。若き日の江戸川乱歩を描く、流麗な謎解き譚/【第21回本格ミステリ大賞全選評】第21回本格ミステリ大賞受賞作決定!/第21回本格ミステリ大賞選考経過/受賞の言葉 [小説部門] 櫻田智也 [評論・研究部門] 飯城勇三/選評 小説部門/選評 評論・研究部門/【日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞受賞第一作】白が揺れた 櫻田智也●ハンターたちが狩りをしていた山で起きた、悲劇の真相は?〈エリ沢泉〉シリーズ最新作!/【読切】ゼロ 加納朋子●私の元にやってきたのは、カフェオレ色の天使だった。少女と犬の絆を描く最新ミステリ!/スフレとタジン 近藤史恵●コロナ禍の影響で志村さんが講師で始めた〈パ・マル〉の料理教室。タジン鍋を使うモロッコ料理を……。/フォトジェニック 秋永真琴●カメラを構える彼女の目に、この世界は、僕は、どんなふうにうつっているんだろう? 気鋭が贈る傑作掌編。/108の妻 石川宗生●点描の妻、夢見る妻、革命家の妻、お品書きの妻……様々な「妻」をお楽しみください。/セリアス 乾石智子●ひっそりと暮らす魔道師夫婦、彼らの秘密とは……/魚泥棒は誰だ? ピーター・トレメイン 田村美佐子 訳●修道院の厨房で起きた二件の事件をフィデルマが解き明かす/【INTERVIEW 期待の新人】千田理緒『五色の殺人者』/大島清昭『影踏亭の怪談』/【BOOKREVIEW】[文芸全般]瀧井朝世/[国内ミステリ]宇田川拓也/[翻訳ミステリ]村上貴史/[SF]渡邊利道/[ファンタジイ]三村美衣/『紙魚の手帖』創刊記念読者プレゼントキャンペーン/執筆者紹介/編集後記・次号予告
  • 駅と旅
    3.3
    1巻850円 (税込)
    日々のなかで当たり前のように行き来する駅という場所は、なんでもない日も旅立ちの日も、変わらずそこで私たちを迎えてくれます。旅の始まりと終わりをいつも見届けてくれて、行く場所であり帰る場所となる、駅とは不思議な存在です。浜松、西宮、札幌、唐津、明洞、ポルト──六つの都市へ向かう列車で、あるいは辿り着いた先で、どのような景色が待っているでしょうか。新しい物語への切符は今、あなたの手のなかにあります。六人の作家、六つの駅が旅の非日常へと誘う、文庫オリジナル・アンソロジー。/【目次】砂村かいり「きみは湖」/朝倉宏景「そこに、私はいなかった。」/君嶋彼方「雪花の下」/松崎有理「東京駅、残すべし」/額賀澪「明洞発3時20分、僕は君に撃たれる」/鳥山まこと「辿る街の青い模様」
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)
    3.7
    1巻781円 (税込)
    ふたりの食卓に並ぶのは、決して甘いばかりのお菓子ではなかった。睦まじく見えるふたりの不穏な秘密。本能がかき乱される出会い。一言では言い表せない関係性、どうしても忘れられない人のこと──。食べて「なかったこと」にはならない濃厚な物語が気鋭の作家たちと食のエキスパートたちの手によって饗される。小説、エッセイに仕立てた10品の「恋と食」をどうぞ召し上がれ。
  • 春のほとりで
    4.2
    1巻1,881円 (税込)
    十代のあなたに会いにいこう。 声を殺して泣いた日も、無理して笑ったあの日も。 ぐっと押し込めた心の痛みを、君嶋彼方は掬いとる ■収録作品 走れ茜色 「僕と同じ人を好きな君。だからこの嘘は、絶対に隠し通す」 樫と黄金桃 「中学時代の忘れたい過去。あの子だけがそれを知っている」 灰が灰に 「屋上で出会った不良。みんな怖がる君の本心を知ってみたい」 レッドシンドローム 「偶然見つけてしまった親友の裏アカ。一体どうしてこんなこと」 真白のまぼろし 「初めて漫画を描いていると話せた友達。一緒に描こうと決めたのに」 青とは限らない 「唯一心を許せる男友達。男女の友情って成立しないの?」 大人になれば忘れてしまう、全力でもがいたあの日のこと 『君の顔では泣けない』の著者最新作 読むならここから!
  • 君の顔では泣けない
    4.2
    1巻858円 (税込)
    高校1年生の坂平陸は、ある日突然クラスメイトの水村まなみと体が入れ替わってしまう。どうやら一緒にプールに落ちたことがきっかけのようだ。突然のことに驚き、戸惑いながらも入れ替わったことはお互いだけの秘密にしようと決めた2人。しかし意外やそつなく坂平陸として立ち振る舞うまなみに対し、陸はうまく水村まなみとして振る舞えず、落ち込む日々が続く。まなみの家族との距離感、今まで話したこともなかったまなみの友達との会話、部活の顧問からのセクハラ……15年間、男子として生きてきた自分が、他人の人生を背負い女性として生きること。いつか元に戻れる日を諦めきれないまま、それでも陸は高校を卒業し上京、そして結婚、出産と、水村まなみとしての人生を歩んでいくことになる――入れ替わった後の15年を圧倒的なリアリティで描く、第12回小説野性時代新人賞受賞作!!
  • 一番の恋人
    3.8
    1巻1,760円 (税込)
    道沢一番という名前は、「何事にも一番になれるように」という父の願いで付けられた。 重荷に感じたこともあったが、父には感謝している。「男らしく生きろ」という父の期待に応えることで一番の人生はうまくいってきたからだ。 しかし二年の交際を経て恋人の千凪にプロポーズしたところ、彼女の返事は「好きだけど、愛したことは一度もない」だった――。 千凪はアロマンティック・アセクシャル(他人に恋愛感情も性的欲求も抱くことがない性質)で、長年、恋愛ができないが故に「普通」の人生を送れないことに悩み、もがいていたのだった。 千凪への思いを捨てられない一番と、普通になりたい千凪。恋愛感情では結ばれない二人にとっての愛の形とは。

ユーザーレビュー

  • 君の顔では泣けない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    *第12回小説野性時代新人賞受賞作

    「もし、入れ替わったら、どうする?」
    これは、"男女の入れ替わりの物語"

    今まで、「入れ替わり」の物語は見たことがあった。
    しかし、高1の頃から15年にもわたる期間の長さに驚いてしまった。

    坂平と水村は朝起きたら入れ替わっていた。
    それは家族にも、友だちにも誰にも言えない。
    情報交換をしながら、互いを演じ切ることを決意する。
    しかし、そんな中で、"水村"がこの1として生きる"坂平"がこの15年の間に恋愛し、結婚し、それに子供まで作るのは、すごいなぁと思った。

    自分がもし、誰かと入れ替わったら

    0
    2025年11月26日
  • 君の顔では泣けない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    面白くて一気読みした。
    入れ替わる系はどの作品でもよくあるストーリーだから期待してなかったのに、思ってたよりも面白くてとても好みな作品でした!
    生々しいシーンや恋愛、結婚、出産と入れ替わったままでもしっかり人生を歩んでいく感じがリアルで、あやふやにせず描写されているところが凄く好き!
    坂平くんが弱音を吐くシーン、それを水村さんがあっさりと慰める感じが男性と女性での精神的な強さを表現されてる気がしてそこも好き。
    そして結末が分からないのもこの作品の良さだと思います。

    0
    2025年11月17日
  • 君の顔では泣けない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最近読んだ作品の中で1番の良作。
    入れ替わるということがこれほどまでリアルに、時には生々しささえ感じしてしまうほどであった。

    お互いの家族、友人に対して、また性別の違いに対する障壁など様々な葛藤が細やかに描かれており、作品を通して退屈するところがなかった。

    視点としては入れ替わった後のリクの視点がメインであったため、マナミはどのように感じていたのだろうと気になりながら、読み進めていくと、最後にマナミ側の視点も描かれており、お互いの心情について最終的に知れたのも高評価。

    万年筆や月などを使った上手い表現の仕方も好きであった。

    個人的にもう少し知りたかったところを挙げるとするなら、ラストに

    0
    2025年11月12日
  • だから夜は明るい

    Posted by ブクログ

    読んでよかったなと、心の底から思う。
    色々な立場の心情。どの意見が正しい、とかないだろう。親世代だから理解できないことも、当事者の想いも、当事者でないからこそ持つ意見も、様々である。でも、それが普通なのだと思う。色々な意見があって当然で、だから人を傷つけていいとは全く思わないけれど、何に対しても誰もが同じ意見を持って、完全に理解することなんて、むしろおかしい。当事者の想いを決めつけたり、同情したり、特別扱いしたり。理解しようとする気持ちはあるべきなのかもしれないが、勝手な想像は危ないものを生んでしまう。
    私の考えもただ一人の考えでしかない。一人ひとりそれぞれの生きづらさがあって、それぞれの幸せ

    0
    2025年11月05日
  • 君の顔では泣けない

    Posted by ブクログ

    すごく良かった。
    入れ替わりというよくある題材で、軽い内容の
    話なのかと思ったけれど
    すごくリアリティがあって
    入れ替わりなんて絶対有り得ない現象だからこそ
    もし、本当にそうなったら
    そんなふうに思ったり感じたりするんだろうな…
    と実感してしまった。
    特に親との関係の描写には涙しました。

    0
    2025年10月28日

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