君嶋彼方のレビュー一覧

  • 君の顔では泣けない

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    ネタバレ

    *第12回小説野性時代新人賞受賞作

    「もし、入れ替わったら、どうする?」
    これは、"男女の入れ替わりの物語"

    今まで、「入れ替わり」の物語は見たことがあった。
    しかし、高1の頃から15年にもわたる期間の長さに驚いてしまった。

    坂平と水村は朝起きたら入れ替わっていた。
    それは家族にも、友だちにも誰にも言えない。
    情報交換をしながら、互いを演じ切ることを決意する。
    しかし、そんな中で、"水村"がこの1として生きる"坂平"がこの15年の間に恋愛し、結婚し、それに子供まで作るのは、すごいなぁと思った。

    自分がもし、誰かと入れ替わったら

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    2025年11月26日
  • 君の顔では泣けない

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    ネタバレ

    面白くて一気読みした。
    入れ替わる系はどの作品でもよくあるストーリーだから期待してなかったのに、思ってたよりも面白くてとても好みな作品でした!
    生々しいシーンや恋愛、結婚、出産と入れ替わったままでもしっかり人生を歩んでいく感じがリアルで、あやふやにせず描写されているところが凄く好き!
    坂平くんが弱音を吐くシーン、それを水村さんがあっさりと慰める感じが男性と女性での精神的な強さを表現されてる気がしてそこも好き。
    そして結末が分からないのもこの作品の良さだと思います。

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    2025年11月17日
  • 君の顔では泣けない

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    ネタバレ

    最近読んだ作品の中で1番の良作。
    入れ替わるということがこれほどまでリアルに、時には生々しささえ感じしてしまうほどであった。

    お互いの家族、友人に対して、また性別の違いに対する障壁など様々な葛藤が細やかに描かれており、作品を通して退屈するところがなかった。

    視点としては入れ替わった後のリクの視点がメインであったため、マナミはどのように感じていたのだろうと気になりながら、読み進めていくと、最後にマナミ側の視点も描かれており、お互いの心情について最終的に知れたのも高評価。

    万年筆や月などを使った上手い表現の仕方も好きであった。

    個人的にもう少し知りたかったところを挙げるとするなら、ラストに

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    2025年11月12日
  • だから夜は明るい

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    読んでよかったなと、心の底から思う。
    色々な立場の心情。どの意見が正しい、とかないだろう。親世代だから理解できないことも、当事者の想いも、当事者でないからこそ持つ意見も、様々である。でも、それが普通なのだと思う。色々な意見があって当然で、だから人を傷つけていいとは全く思わないけれど、何に対しても誰もが同じ意見を持って、完全に理解することなんて、むしろおかしい。当事者の想いを決めつけたり、同情したり、特別扱いしたり。理解しようとする気持ちはあるべきなのかもしれないが、勝手な想像は危ないものを生んでしまう。
    私の考えもただ一人の考えでしかない。一人ひとりそれぞれの生きづらさがあって、それぞれの幸せ

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    2025年11月05日
  • 君の顔では泣けない

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    すごく良かった。
    入れ替わりというよくある題材で、軽い内容の
    話なのかと思ったけれど
    すごくリアリティがあって
    入れ替わりなんて絶対有り得ない現象だからこそ
    もし、本当にそうなったら
    そんなふうに思ったり感じたりするんだろうな…
    と実感してしまった。
    特に親との関係の描写には涙しました。

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    2025年10月28日
  • 君の顔では泣けない

    匿名

    購入済み

    よくある物語だと思ったが違った。その体でずっと続いていく人生。自分ならどうするか?きっと気が狂いそうになるだろう。

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    2025年10月27日
  • 一番の恋人

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    ネタバレ

    アロマンティック・アセクシャルの千凪×男らしさを強要された一番のラブストーリー

    ①近年、自分のセクシャリティ(性的指向や性自認)を他者に開示する(カミングアウト)をする人が増えてきている。

    しかし、自分のセクシャリティがわからないと感じている人は多いのではないか。
    私自身、''性的欲求を他者に対して抱くことはありえない"と思っていて、
    本作を読んでいても、「なぜそんなに一番はキスやセックスをしたくなるんだろう」と生々しい行為のシーンを読みながら、そう感じてしまった。

    もし、今後、彼氏を作るとなった時のために、自分のセクシャリティを診断して、しっかり自己理解を

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    2025年09月28日
  • 君の顔では泣けない

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    入れ替わりの物語は、コメディ要素が多くあり、頭の片隅では戻れることが前提で見ることが多いが、本作は坂平陸と水村まなみが、15歳の時に入れ替わったまま、大人になっているところから始まっている。

    家族のこと、それぞれの家庭の決まり、学校の授業、部活、友人・恋人関係、性差による思考や身体の違いなど。
    特別な接点や共通点もないただのクラスメイトだった男女が、入れ替わったら起こるであろう困り事の全てが詰め込まれているようだった。

    相手の人生だからと、常に間違えないように生活の全てに気を張る。
    本当の自分のことを主張もできず、認識もしてもらえない辛さ。
    月日が流れるにつれ、戻れる希望が失われ、入れ替わ

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    2025年09月23日
  • 一番の恋人

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    面白くて一気見してしまった。
    アロマンティックアセクシュアルの千凪と、男らしさを植え付けられてきた一番のラブストーリーだ。千凪は、一番と付き合ってから結婚の話が出るまでの2年間、「恋人らしいこと」に大きな嫌悪感を抱きながら我慢していた。しかしプロポーズされた時、自分がアロマンティックアセクシュアルだと気づき、プロポーズを断る。
    千凪の「一番の愛には応えられないが、周りと違うことが苦しい。できるだけ普通でいたい」という思いと、一番の「千凪と一緒にいたい。結婚したい」というお互いの利害が一致し、偽装結婚を始めた。
    しかしやはりうまくいかず、一番は千凪を衝動的に襲ってしまう。この時が本当に苦しかった

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    2025年09月22日
  • 君の顔では泣けない

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    ネタバレ

    一気読み。
    よくある入れ替わりではない。このまま一生、性別も違う他人の体で生きていくのだ。戸惑い、不安、責任、戻れるのではないかという少しの希望、あらゆる感情が15年も付き纏った。そしてこれからも。
    他人の体で生きて、人生の半分を過ぎようとしている。

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    2025年09月16日
  • 春のほとりで

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    朝からちょっと泣きそうになった。

    とあるクラスの子達を描いた短編集。
    最後の1話までは、学生の微妙な人間関係を突いてるな、って感じだったんだけど、ラスト1話の男女の友情話にぐうっっっっ、って持っていかれた。
    純粋な男女の友情を信じられなかったり、心地悪かったり、恋愛に結びつけようとする周りのせいで、その幼さに大切な時間を失いかけた人たち。
    そしてそれを救ってくれた大人たち。

    そしてここで、二つの時代の話が混じっていることに気が付かされる。
    彼らの未来、こうなってるのか!含め最後ではぁぁぁ!!!ってさせてくれてありがとう

    2025.9.11
    175

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    2025年09月11日
  • 君の顔では泣けない

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    なんとなく、何の期待もせずに読んでみた。
    どこかで聞いた男女の体が入れ替わる話。 
    どこかで聞いた感じだと、元に戻るために翻弄するけど、この作品は違った。15年入れ替わったまま…そしてこの先もきっと…
    だから、この状況を受け入れて生きていくしかないけど、受け入れたくない。
    男の子目線で話は書かれていて、確かに女性の体になってしまうと戸惑うよなぁと思った。また思春期に入れ替わってしまったのも…妊娠、出産、死への恐怖。男の子ならしない経験をたくさんしないといけない。
    いつも穏やかに励ましてくれる女の子。でも不安なわけないよね?と思っていたら最後のアナザーストーリーがやっと女の子目線だった。
    やっぱ

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    2025年09月09日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    アウトドアに長ける、歳下のアシスタントを好きになる子持ちの漫画家のシングルマザーの話が素敵だった。年齢を気にしないで恋できるっていいな

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    2025年09月04日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    もぅ〜!!
    最高の1冊!!
    文庫本で読ませていただいていいのか!?って心のなかで叫びました
    お買い得だと思います、この1冊

    恋と食のある10の景色のサブタイトルもすてきですが、わたしとしては恋よりもひととひととのつながりを強く感じました

    誰かと出会うこと
    誰かと寄り添うこと
    誰かと愛し合うこと

    それはとても簡単なようで、簡単ではない

    いっしょに食事することも相手が違えば、高級であっても味気なく、カップ麺でもおいしく感じるように

    最後の山田詠美さんの『恩讐の彼方のトマトサラダ』まで、どの作品も好きですが
    しいて!!
    強いて、好きな作品は
    君嶋彼方『ヴァンパイアの朝食』
    奥田亜希子『白と

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    2025年08月24日
  • 君の顔では泣けない

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    ネタバレ

    おもしろかった!

    15年も別の人の体で過ごしたら、元に戻るのも戻らないのも、こわいだろうな、と思った
    弟や家族と離れてしまうところ、切なくて胸がぎゅっとなった

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    2025年08月17日
  • 春のほとりで

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    そうそう、高校生の頃って、いっぱい考えて、感じて、悩んだ

    懐かしい教室の風景が甦る

    爽やかだけではない、もがいていたあの頃を思い出させてくれた

    そしてやはり誰と出会うかが、人生に、彩りを持たせてくれる

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    2025年08月10日
  • 一番の恋人

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    No.6『一番の恋人』
    男らしく生きる事を強要されてきた道沢一番。
    アロマンティック・アセクシャルに悩む千凪。
    男らしいとは?女性の幸せとは?結婚とは?
    問題にぶつかりながらも2人は前に進んでいく物語

    〜好きな言葉〜
    『どうして私は誰も愛する事ができないんだろう』
    『好きな人から以外の好意なんて、ただ気持ち悪いだけ』
    『何かをしてあげるのも愛情だけど、何もしない愛情もある』
    『どんな形だっていいんだよ。千凪が幸せなら』
    『相手が思ってることを勝手に想像して落ち込むなんて馬鹿』

    アロマンティックアセクシャル恥ずかながら
    この小説を読むまで知らなかったし、想像もできなかった。

    人を好きになれ

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    2025年08月09日
  • 駅と旅

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    ネタバレ

    「そこに、私はいなかった。」が胸が張り裂けそうなくらい青春だった。
    「東京駅、残すべし」もファンタジー要素があって好きだった。
    遠くに行きたくなる短編集。

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    2025年06月21日
  • 一番の恋人

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    アロマンティックアセクシャルの女性と男性性に縛り付けられた思考よりの男性の物語。

    ストーリー自体はシンプル。
    だけど、2人の自身のどうしても抗えないところと相手を想うからこその葛藤がすごく伝わってきて私は好き。

    いいなって思ったのは自分が性的マイノリティだと気がついてそのコミュニティに参加しようとした時、必ずしもマイノリティのみんなが同じ葛藤を抱えているわけではなく、人それぞれの形があるって展開。
    自分が異物になるのは怖い。仲間は欲しい。でも人それぞれな部分は受け入れようよ、っていうあの件はめっちゃよかった。

    2人の別れ方がふっと、
    あっダメだってなった瞬間が凄くしっくりきたのと、2人が

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    2025年05月24日
  • 一番の恋人

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    こうゆう愛の形もあるんだ、悩みは人それぞれで、苦しみを抱いて生きてる。分かり合えないことなんて普通にある。この物語を忘れたく無いと思った。

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    2025年05月18日