君嶋彼方のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ坂平が女として生きていくことになったとき、もともと自分が属していた性別への嫌悪感を表すのが上手いな〜と思った。男らしさたるものを“男だったら自分が”否定する感覚は著者が男性であるからなのかな〜。
男性なのに女の生きづらさみたいなものを描くのが上手いなとふんわり思いつつ、こういうときにしっかりしてる(風に装っている)のはいつも女なんだ…みたいな気持ちにもなってしまった。あと男として生きていくことになった水村が性欲を抑えきれない?みたいな表現があって本当かよ?と思ってしまった。私は男ではないしこれから男になることもきっとないので確かなことはわからないけど性欲が抑えきれないなんて男の勝手な都合だろと -
Posted by ブクログ
BL的な作品かなと思い読み進めたが
しっかり現実的なところもあり
だからこそなおさら
2人は幸せになってほしいし
幸せになるための権利や制度がちゃんと認められないといけない
急に思ってたのと違う現実を目の当たりにして
常識だと思って生きてきたことを
アップデートするのは容易くない
だから否定したくなってしまう
息子が可愛いお嫁さん連れてきて
可愛い孫が生まれて
という未来を描いていた親は
それが「普通」の「幸せ」と思って長いこと生きてきたのだから
息子が彼を連れて来なくても
結婚しない場合もあれば
子を持たないこともある
または結婚しても幸せにならない場合も
多少の差はあれ
「普通」 -
Posted by ブクログ
人を好きになれない、性欲を持たない女の子(千凪)とイケメンの男の子(一番)の愛の物語。
半同棲している中で、一番から見えている光景と千凪から見えている光景のズレは、アセクシャル、アロマセクシャル関係なく日常を過ごしている自分にも簡単に起こることだと気付いて衝撃を受けた。その後の展開も面白く読みやすい。
個人的には後半の「今まで格好つけていたことが全て見透かされているような気分になった-その彼女の笑顔を見ているうちに、なんだか全部どうでも良くなった。どうしてかは分からないけれど、この人なら僕のどんな情けない姿でも、笑って許してくれるような気がしたのだ。そして僕は、神崎千凪に恋をした。」という -
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力のある女性作家の皆さんが恋と食に関する小説とは、贅沢な本だった!
特に「ワタシノミカタ」と「SUMMER STREAMER」が良かった。「SUMMER STREAMER」では、70近い婦人が大ファンの大谷翔平さんのプレイを観たくて単身でアメリカに行く話。その中で、大谷選手はどんな人と結婚するのだろうかと。あれこれあげて、最後に一番悔しくない人は「彼の母親に似ている女性」とあり、まさしくその通りの女性と結婚していた。結婚発表より前に書かれた小説で見事言い当てていたので驚いた。大谷夫妻は素敵!嫌いと言う人はまずいないだろうな!
この本を通して、いろんな作家さんを知ったので、読書が広がりそうで -
Posted by ブクログ
高校一年生の男女の体が入れ替わり、15年間戻っていないお話
思春期男女の入れ替わりと言えば、入れ替わった二人が最初は反発をしたりするけど、協力と相互理解の末に困難に立ち向かって最終的には元に戻るというパターンが多い
だけど、今作は元に戻るまでの物語ではなく、入れ替わった人生を生きる物語
冒頭で、15年経っても一度も戻ったことがない事が明言されている
そして、陸の視点では、結婚、出産までしていて、さらにそれが存外不満ではないという印象を受ける
入れ替わり当初の混乱と、15年後が入り混じりながら物語は展開していく
サッカーが得意で勉強は苦手な坂平陸
容姿はほどほどで、成績は良く、上品な両親 -
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ネタバレ君嶋彼方の『夜がうたた寝してる間に』は、超能力という非日常の設定を用いながら、実のところ極めて繊細で普遍的な「青春の孤独」を描き出した作品である。時間を止める能力を持つ高校生・旭の視点から語られる物語は、派手な奇跡や劇的な事件よりも、人が他者と共に生きることの難しさ、そしてそれでもなお他者を求めてしまう人間の心の動きを静かに浮かび上がらせていく。
本作が印象的なのは、「普通であること」という曖昧な概念を丁寧に掘り下げている点だ。誰もが当たり前のように口にする“普通”という言葉。しかしそれは、往々にして見えない規範となり、人を縛り、時に孤立させる。時間を止める能力という特異な力を持つ旭は、その