君嶋彼方のレビュー一覧

  • 春のほとりで

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    高校生の決して広いとは言えない世界を少しでも広げよう、抜け出そうとするそれぞれの登場人物たちの痛みがとてもリアルに伝わってくる。クラスメイトや友達、将来のことに悩み何かを変えたいと思いながらもうまくいかないもどかしさや苦しさがどの物語の中にあって、今この瞬間を生きてる人たちの姿がある。ラストの一編がそれまで感じてきたものを包んでくれるようなものがあって連作としての連なりが見事な着地をしていると思う。著者の四作目だけど今作がベスト。

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    2024年09月27日
  • 春のほとりで

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    推し作家さんの1人である君嶋さんの良さが詰まったような素敵な青春作品だったと思います。最近、仕事で荒んでいた私の心にもすっと沁み入るような、嫌味がなく、そしてしつこくない、良い塩梅の青春加減でした。

    本作は、ある高校を舞台にした6篇からなる短編集。同じ人を好きになってしまった2人の関係性を描く「走れ茜色」。小学校の時の旧友と再会し、過去の秘密がバラされることに怯える主人公を描く「樫と黄金桃」。ある不良と、クラスで酷い扱いを受ける主人公との交流を描く「灰が灰に」。クラスの友達のとんでもない裏アカを見つけてしまう「レッドシンドローム」。初めて漫画を描いていると打ち明けた友達との関係を描く「真白の

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    2024年08月25日
  • 君の顔では泣けない

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    男女入れ替わり系。ドタバタとか恋愛とかにはならず、心は男のまましっかりと女を生きていく話。誰かの人生を預かっている、という十字架にも似た精神がお互いに備わっているのが立派。内側の自分と外側の自分が異なっていると、そうか寂しさが出るのか。自分はいるのにいないことになって、自分じゃないのが自分になって。まぁナンセンスだから共感できるとかではないんだけど。入れ替わってからの自分を求めてくれた同性の友人に初めて体を許せた、ってとこがポイントなんだと思う。
    最後好きな感じで終わったのに、アナザーストーリーで余計などんでんが入るかとヒヤヒヤしたけど、セーフ。

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    2026年09月19日
  • 君の顔では泣けない

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    激しさとあたたかさが共存していて、刺さった。

    積もった感情が刃物のような言葉となって出てきたときの空気感、そこに少しの後悔が汲み取れるような描写がとても繊細だった。

    自分のことを気にかけるきっかけになりそうな一冊。
    たまーに読み返して、自分をよしよししてあげたい。

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    2026年09月18日
  • 一番の恋人

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    ネタバレ

    何度も心を痛めながら読みました⋯⋯。
    恋人と過ごす時間のうち、セックスなんて夜の一時間程度しかないのに、どうしてこうも重大に感じるのだろうか。夫婦生活だって歳をとればいずれしなくなるだろうし、一生するわけでもない性行為を軽視できない。若さゆえか、性欲ゆえか。レス経験を振り返ってみても、どうしてあんなに考え込んでしまうのだろう、とよくわからない気持ちになる。
    ストレートの一番は千凪のために何もしない愛を選んだ。本当に惚れた弱みでしかないのだが、恋愛ではない千凪の愛を知った彼が選んだ道が間違っているなんて少しも思わない。愛にも種類があって、伝え方を変えただけ。未来への不安を抱えたまま、それでもあな

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    2026年09月10日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    何人もの作家さんが書いたお風呂にまつわるお話し。短編で読みやすいほとんど小説だった〜エッセイが2,3個とかだった少なかったなぁ...でも小説も面白い!いろんな作者さんのお風呂の世界を味わえて読書バイキング気分♪(?)

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    2026年08月30日
  • 枯れ枝に桜

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    なんか、ファンタジー。グロくてエグいけど、美しい、みたいな。
    私としては、遠い世界のお話と思えるけど、あっても良い世界線。
    信じてはいないけど、好きになっちゃうよね。

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    2026年08月30日
  • 君の顔では泣けない

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    ネタバレ

    朝起きると、高校のクラスメイトと身体が入れ替わっていた。そこまでだとよくある男女入れ替わりものだけど、
    『十五年前。俺たちの体は入れ替わった。そして十五年。今に至るまで、一度も体は元に戻っていない』
    そのあと元に戻れないパターンは読んだことなかったのですごく興味ひかれた。

    高校生の男女が入れ替わると、だいたいコメディな感じで(記憶に新しい入れ替わりものが『君の名は。』だから?)
    「私の体見たり触ったりしないでよね?!この変態!」みたいなやり取りがある印象なんだけど、そういうのはあまりなくて、周りへの対応に戸惑う陸に対してまなみは淡々と現状をこなして、陸のケアもしつつ過ごしていく。
    たぶん陸の

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    2026年08月26日
  • 夜がうたた寝してる間に

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    最初は設定の説明で飽きたけど、後半から面白かった。終わり方も好き。
    「他者の人生というものは魅力的で、どこか脳天気に光り輝いて見える」という解説の言葉はこの作品を読んだあとだと余計響いた。

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    2026年08月24日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    めっちゃお風呂に入りたい。湯船にゆったり浸かりたい。いつもはタイパ重視でシャワーなんだけど、現在夜中の2時なんだけど、でもでも今からお風呂洗ってお湯をはります!2年ぶりのお風呂かも(笑)

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    2026年08月13日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    「恋と食」を題材の、10名の方々の小説やエッセイ

    初めて文書に触れる方もいましたが、どのお話も面白く読めました
    特に後半の小説3作品が好きでした
    晩年に思い切って何かするの、憧れるなぁ

    あと、最後の山田詠美さんのこれはノンフィクションなのでしょうか?
    作品は昔読んだことあったのですが、作家さんご本人のことはほとんど知らずだったので、びっくりしたわ。

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    2026年08月12日
  • 君の顔では泣けない

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    ネタバレ

    まなみサイドのも読むと、やっぱりそうだよな、さっぱりと受け入れられるわけはないよなと思った。映画これから観るのが楽しみ。
    →8/16映画も観終わった。高校生活がだいぶはしょられてて原作未読の人は心情とかわかるのか!?って感じの部分もあったけど、原作と完全に違うシーンが増えてて、そこが観れたのが良かった。映画から原作には行きづらいかなと思ったけど、本から入った人はぜひ映画も観てほしい。

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    2026年08月16日
  • 駅と旅

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    東京駅、残すべしか異質で前から順番に読んでいたため何の話や?と頭がこんがらがった。他の作家さんのお話は読みやすくて青春だったり人間関係のアレやこれやが共感できる内容だった。特に最後の鳥山まことさんはほんとの旅行記かな?と思うほど具体的で言葉の流れが綺麗で締めにふさわしかった。

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    2026年08月09日
  • 君の顔では泣けない

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    君の顔では泣けないのに、読者は2人を想い泣いてしまうだろう。

    ミステリーやどんでん返しが好きだ。
    館や島に閉じ込められて殺人事件が起こったり、それを見たことがない解決編でびっくりすっきりしたりするのが本の醍醐味だと思っている。

    だから最初は間違えたかもと思ったのに、これはなんて美しい、人間味ある、先に先にと引力のある文章とストーリーなんだろう。入れ替わりは太古の昔から紡がれてきたものの、こんなに長期間、人生を生きることはあっただろうか。

    丁寧な葛藤でどっぷり感情移入してしまい、読み終わった後も余韻が残り現実に戻れない。
    哀しいようなむず痒いような、2人がどちらの姿でも末永く幸せでいるよう

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    2026年08月06日
  • 枯れ枝に桜

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    60代以上のみの女性を対象とした風俗勤めの男性の話

    冒頭のストーリーが現実的だと感じた
    こういう女性、現実には結構いそうだと

    風俗というと、どうにも軽蔑の眼で見てしまうが、冒頭のストーリーの女性のような方には、あってもいいのかなと

    中盤以降は、ぶっ飛んだストーリーばかりで、もはやバラエティに感じたのは私だけだろうか
    ぶっ飛び過ぎ

    実写化するなら、、
    志尊淳を推す声が多いが
    もちろん、彼も適役だが、私は、北村匠海がピンときてる
    次に横浜流星

    各ストーリーの女性は誰が演じるのがいいだろうか

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    2026年07月22日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    食と恋のアンソロジーなんて、好きに決まってる。

    私の好きな料理家の方のコラムもあって、さらに嬉しい。やっぱり、奥田亜希子さんの小説が好きみたい。

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    2026年07月20日
  • 枯れ枝に桜

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    ふむふむ

    こういう客商売、私には絶対に無理だけど、賢くないと勤まらないよね〜。
    まあ、このお商売、賢いだけでも絶対に無理だと思うけど…

    いずれにしても私には絶対に無理なお仕事。

    でも、最後の最後のところ、

    『親とばーちゃんち行く』
    から、お仕事休むっての本当なら、あたしめっちゃ好き❤️

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    2026年07月17日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    温泉すきすき人間として表紙買い
    挿絵がかわいくてすき

    ひさしぶりに湯船に浸かりたいな〜
    温泉にも行きたいな〜
    あ〜いじわるな本〜

    ↓すき↓
    「モモと夏の香り」
    「回復の泉」
    「無力」
    「バスボムがなくても」

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    2026年07月08日
  • 枯れ枝に桜

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    最初の櫻の印象がだんだん変化していってブレてる??と思いながら最後まで読みまた最初に戻ると櫻の印象がピタリとはまるし櫻が弔問した葬式から次のお客に訪問した先が最初に読んだお客のようなエンドレスの世界にハマった感覚で読み終わる。不思議な感覚に陥った小説だった。

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    2026年07月08日
  • 君の顔では泣けない

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    男女入れ替わりもので、基本的には現実ではありえないことなのだが、入れ替わったこと自体(原因や解決法)に主眼が置かれていないので、不思議なほどリアルな物語として読み進めることができた。自分ではない人(性別や環境)になってはじめてわかる差違は、社会問題といってもいいほどで、その諸問題は主人公たちの戸惑いや怒りとして見事、落とし込まれている。入れ替わりものではないが、思い出したのは、娘の体の中に亡くなった妻の魂が入り込んで、妻の部分を持ったまま娘が嫁いでいく東野圭吾の「秘密」。どちらも、戻ることよりも、現実を受け入れ生きていこうとする主人公たちの決意に切なさが合わさって胸に迫る作品だった。

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    2026年07月06日