君嶋彼方のレビュー一覧
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とっても良かったです。入れ替わる系かぁと、現実では多分実際起こらないことを題材にしている話は若干苦手意識がありました。けれど、こちらの話は戻ることなく、15年間入れ替わったまま。お話もどんどんページがすすんでいきました。改めて、女を生きることは大変だと改めて感じました。きっと男の人も大変だと思うけど、陸はよく耐えたと思います。そうそう、女って生理前はイライラするし、妊娠前はマタニティブルーもある。自分の感情ではなく、勝手にホルモンに支配されて人に当たったり、面倒臭い態度をしてしまうもの。何十年も女として生きていくとそれがわかるが、男の子がこれを一から経験するとホントに女の体は分からないことだら
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Posted by ブクログ
正解はないとわかりながら、「この話のテーマは何だったのだろう?」と考えてみる。
p244
「いいか。幸せの形はひとそれぞれだなんて、ふざけたこと言うなよ。周りから幸せに見えることが幸せなんだ。結局普遍的なことが幸せなんだよ。俺が、お前が幸せになるために、どれだけ心血をそそいできてやったと思ってるんだ。恩を仇で返すつもりか?」
ここは、もはや作品のテーマの1つとして考えても良いだろう。家族のような近しい存在でも、同じ人生を歩んできたわけではない。分かり合えない存在・思想がある。大切なのは、他人に注がれる心血ではない。自身の人生観だ。それは誰にも侵すことは許されない。許してはいけない。それが自分 -
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ネタバレこれだけ多様性、多様性と言われる世の中になり、様々な人がいるということは理解しているし、受容、尊重したいと思うけど、当事者になったら果たして自分は本当にそうかを考えさせる作品。
特に極端なのは一番の父親で、古臭いジジイだなって思ってた。でもこの人なりの息子への愛なんだよなって最後には思うようになった。自分が男性らしく振る舞えなくて苦しんだからこそ、息子には同じような思いをしてほしくなかったんだろうね。最後まで全然わかってくれないし、間違ってるけど。
一緒にいたい人と埋められない何かがあるとき、綺麗事を抜けば、譲ったり我慢したりすることになる。私は意地悪なのかなー、そうしようと思ってもそれが -
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ネタバレ自分が性別が違う人と入れ替わったらどうだろうと想像して怖くなった。
家族や友人、職場、慣れ親しんだ場所が他人のものになり、自分には新しい場所が与えられて、でも他人を演じないといけないから上手くやれなくて、、二人の立場を想像すると本当に辛く、苦しい
自分にはとても上手く生きていく自信が無いと思った。
苦しみながら、それでも二人は諦めずに自分の人生を生きていて逞しい。
入れ替わってから15年間、相手のことを大切にする気持ちと共に、自分の人生も諦めなかったから、元に戻るのが怖いと感じるんだなと思った。
ラスト二人がどうなったのかは明かされないけれど、そのまま戻れなくても、元に戻ったとしても、二人は -
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料理と恋愛にまつわる短編集。
料理が絡むからか、どれも一定大人の恋愛ストーリー。
一穂ミチのエピは不思議な色気を感じる作品。地味女かと思わせといてなかなかやりおる男女だわ。
古内一絵作品はこの人の根底にあるものが伝わるので嫌いじゃない。
君島彼方の作品は性的マイノリティの葛藤がいい具合に滲み出ていてこれも好き。
奥田亜希子のズルい男とそれをわかってて演じた女の話も結構好き。転がされてるようで転がす女は勝ち組だな、って思う。
ということでどれもなかなか思いを馳せることの出来る味わい深い短編集でした。
カレー食べたくなるよ
2025.11.11
204 -
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ネタバレ15歳で人生と性別が入れ替わってしまう。
自分は男性で中年だけど、15歳から30歳というのは人生でいろいろなことが大きく変わっていく歳。
もちろん30歳からもさらに成熟していくのだが、この15年という歳月で自分という人格がある程度形成されていく時期に、自分なら陸のようにまなみを守っていくのか、またはまなみのように陸を謳歌していくののだろうか。
冒頭での身体が入れ替わってしまうこと自体はファンタジーなのだが、15歳からの陸目線での思想の描写で、少しずつまなみの人生を受け入れていくのがリアルだった。なんだか自分のなかでも女性になった気持ちになってしまうくらい。
結局は戻れなかったのだと思うけ -
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一穂ミチ目当てで手にとる。あと巻末の山田詠美のエッセイ 「恩讐の彼方のトマトサラダ」も。
さすが山田詠美!この短い短いエッセイの中にユーモアの中にちゃんと彼女らしい美学が語られている。
今まで振られたことはないって、「男と別れるのは、相手が逮捕されるか、強制送還されるか、死ぬか、のどれかなんで」ってすごい。
原田ひ香の小説、(夏のカレー)初めて読んだけどこの60歳過ぎたしーちゃんと冴子の好き同士だったのに結婚には至らず40年にも渡る出会いから邂逅を経て別れまで(冴子の死)せつないラブストーリーだった。
恋、片思い、両思い、愛、婚約、浮気、裏切り、不倫、
恋愛に関することは”結婚”以外全部(冴子 -