君嶋彼方のレビュー一覧

  • 春のほとりで

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    同じ高校に通っている高校生6人の視点で描く連作短編。

    青春ってキラキラドキドキだけじゃない。
    割り切れなかったり、ドラマや漫画みたいに突然劇的に何かが変わるわけでもないけど、今のままでもいられない。

    同じグループで一緒にいるのに2人きりになったらそんなに話せない子いたなぁとか、逆に2人だからこそ気兼ねなく喋れる子私もいたなぁとか、高校生だった頃の記憶がひょっこり顔をのぞかせる。

    ミステリーじゃないけど、最後の話を読んだら
    「あっ!わっ!ほんとだ!」って最初からバーっと確認しちゃうこと必至。
    初めて読んだ作家さんだったけど、するする最後まで読めました。

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    2024年11月30日
  • 春のほとりで

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    ザ☆青春って感じ。
    高校の放課後。
    誰もいない教室の窓から
    校庭を走るあの人をそっと目で追っている。
    どうしようもできない気持ち。
    揺れる想い。
    ああ、甘酸っぱくてほろ苦すぎるー。
    誰かが誰かを大切に思う気持ちが
    あふれていて
    もう、そんな純粋なものを
    ずーっと忘れかけていたから
    そのまっすぐさに
    不覚にも泣きそうになってしまった…

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    2024年11月14日
  • 春のほとりで

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    当初、連作短編集なのかな?と思っていたら、連作は連作だけど、最後の最後に一気にいろいろ回収された。思わずぱらぱらと読み返した。なるほど、うまい構成だ。面白かった。

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    2024年11月08日
  • 春のほとりで

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    今時の高校生はインスタだのラインだの華やかなツールが標準装備となっているが、青春の悩みはいつだって不変。ポケベルではしゃいでいた我々と根本は変わっていないのかもしれない。要は、イケてる学生ばかりではない。何となくくすぶっている高校生たちの連作短編集。まず繊細で丁寧な描写に引き込まれた。私も「一刻も早く卒業したい」と常に念じていた冴えない高校生だったので共感はひとしお。そしてボーっと読んでいるとまったく気づかない構成と繋がり。思わず最初の章に飛ぶ。面白かった。お気に入りは『真白のまぼろし』『青とは限らない』

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    2024年11月08日
  • 春のほとりで

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    学校の片隅で紡がれる、青とも春とも限らない日々を描いた連作短編集。(作品紹介より)
    君嶋さんの作品は、初読みでした!
    最後の短編で一気に繋がっていくところが楽しかったです。伏線とっても楽しめました。他の作品も読んでみたいです。
    読解力なくて(ToT) “ホワイトパレット”の作者…あれ?ってなりました。

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    2024年11月04日
  • 春のほとりで

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    学校の片隅で紡がれるそれぞれの物語。
    青い春とも呼べない、なんでもない日常でも、たった一つの忘れられない瞬間があったということだけで、きっと人は生きていける。
    全てを読み終わった時に、もう一度読み返したくなる本。

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    2024年10月27日
  • 春のほとりで

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    あの頃って、なんて事ない事でも敏感に反応してたなって思う。
    素直なんだけど
    素直になりきれない時もあって
    決してウソをついてるんじゃなくて
    本当の事が言えなかったり
    本当の事を言いたくなかったり
    本当の事を言うまでに時間が必要だったり
    本当の事に気づいて欲しかったり

    経験値も足りないから
    手探りで周りとの距離感保って
    だけど結局は
    自分に気づいて欲しい
    自分を認めて欲しい
    そんな承認欲求の塊なんだろうなって思う。

    あの頃はあのころでキラキラしてたけど
    今はもっと、キラッキラしてる!って
    最後の1話で大人になるのも悪くないって思う。

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    2024年10月27日
  • 春のほとりで

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    ネタバレ

    連作短編集6編
    同じ高校を舞台に十年の時差で二つの高校生たちの青春.同じ教師が出てきたりするので少し時系列がこんがらがったりするが,ひりつくようなもどかしさなど高校生のいろんな立ち位置の心理描写が巧みだ.1番良かったのは最初の「走れ茜色」最後の「青とは限らない」ですっきり全部が種明かし.

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    2024年10月19日
  • 春のほとりで

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    キラキラしていなくても、青春だな。
    最後の一話でいろいろな答え合わせができて、おぉ!と思わず言ってしまった。
    まさかこんなふうに繋がるとは‥。

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    2024年10月14日
  • 春のほとりで

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    予想はしていたけれど、見事な伏線?回収だった。
    現代は人とのつながりは薄いと言われているけど、高校生の時くらい人と接してこんな葛藤を味わってもいいのではと思う。

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    2024年09月16日
  • 夜がうたた寝してる間に

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    およそ1万人に1人特殊能力者が存在する世界
    存在するのは珍しくないが、自分のテリトリーに居ると奇異の目を向けられる

    さて、この少年はその能力を使って
    どんな活躍をするのかと読み進めていくと

    何の活躍もしない…

    ただ普通に幸せに暮らしたいと思い悩んでいる
    それが新鮮で良かった

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    2025年11月27日
  • 君の顔では泣けない

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    学生の男女入れ替わりなんて擦られた題材だなと、ラノベ感覚で読んでるとアレアレ全然元に戻らないまま老いていく。
    本人の意識に反してホルモンに作用される身体。求められる役割。家族との別れ。リアルな苦悩と葛藤が描かれている。

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    2025年11月25日
  • 君の顔では泣けない

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    「男女入れ替わり」ってだいぶ擦られたテーマだけど、一度も戻らず15年入れ替わったままというストーリーが新鮮だった。
    友人家族にも本当のこと言えないし、男女特有の体の作りへの違和感や、いつ元に戻るかもわからないから恋愛や仕事もヘタなことできなかったり、終始気を張ったまま人生を過ごさないといけない2人の様子が読んでて結構しんどい。
    特に陸(現まなみ)に関しては夫と娘もいるから、元の姿に戻りたい気持ちと今の家族を大事にしたい気持ちが両方あって、余計複雑だと思う。
    当事者じゃない私もしんどい。

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    2025年11月15日
  • 君の顔では泣けない

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    男女の身体が入れ替わるお話。
    1年経っても2年経っても身体は元に戻らない。
    八つ当たりできる相手は入れ替わった相手だけ。
    自分が死んでしまったら、相手は元に戻れない。
    友達を騙し、家族を騙し、恋人を騙し、そして自分の心を騙して。
    自分じゃない、けどやっぱり自分。
    元に戻れない…一体何に向き合っていけば良いのか。そしてこれは戻れたらハッピーエンドなのか。
    主人公達の葛藤と苦悩を描く物語。

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    2025年11月13日
  • 一番の恋人

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    誰にも恋愛感情を抱かず、性的欲求も抱かない〈アロマンティック・アセクシャル〉の千凪と、幼い頃から強い男であることを過剰に押し付けられて育って来た一番。「普通」の幸せに絡め取られながら、二人の幸せを選んでいく物語。

    一番の親がひたすら気持ち悪かった。
    そして、そんな親の期待に応えようとして自分を押し殺す一番が歯痒くてたまらなかった。
    綺麗な月を見た時にそれを分かち合いたい、そばにいたい、その感情があれば、そこに恋愛感情は必要?相手を尊重し、時間を共有することに喜びを感じるならそれで十分だと思う。
    惚れた腫れたという思いだって、いつまでも続くわけじゃないし、恋愛、特に性愛が結婚の絶対条件でもない

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    2025年11月07日
  • 君の顔では泣けない

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    男女の入れ替わりストーリー
    ただ斬新だなぁと思ったのは、入れ替わった後の生活を描いているところ
    しかも、この2人が恋愛関係に発展しない
    入れ替わりと言うファンタジー要素があるものの、それによって生まれる葛藤であったり嫌悪感であったり罪悪感であったりが、ちょっとリアルに感じました

    「君の顔では泣けない」
    泣くという行為を自分の感情が溢れ出るものと捉えずに、「君」の顔を泣き顔にしたくないという、相手を思いやる言葉であることに、良い表現だと思いました

    映画化がされるようで、そちらも見てみたいと思いました

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    2025年11月02日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    一穂ミチさんが好きで手に取りました。短編集は気になっていた作家さんをパッと読めたり、触れたことない作家さんに出会えるのでたまに読むようにしています。
    どの短編も読みやすかった。

    今回は前から気になっていた原田ひ香さんを次読みたいなと思いました。

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    2025年10月30日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    恋と食のある10の風景
    個性豊かな短編とエッセイがぎゅっと詰まった一冊

    収録作品は以下のとおり

    一穂ミチ 「わたしたちは平穏」

    古内一絵 「ワタシノミカタ 」

    君嶋彼方 「ヴァンパイアの朝食 」

    錦見映理子 「くちうつし 」

    奥田亜希子 「白と悪党」

    尾形真理子 「SUMMER STREAMER 」

    原田ひ香 「夏のカレー」

    《エッセイ・掌編》
    田辺智加 「初恋と食事」

    山本ゆり 「ゆかりとバターのパスタ」

    山田詠美 「恩響の彼方のトマトサラダ」


    私は特に、錦見映理子さん、尾形真理子さん、原田ひ香さんの作品が好みだった。
    ある作品では、涙がじんわり浮かんでくる。
    また

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    2025年10月09日
  • 春のほとりで

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    とある高校に通っているもしくは通っていた高校生たちについての連作短編。どちらかというと淡々とした語り口で、高校ヒエラルキーの上位も下位もどちらの様子も、その世代の人たちのきっとそうであろう気持ちが丁寧に描かれているようで好印象でした。星3つの評価としました。

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    2025年10月01日
  • 駅と旅

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    タイトル通り、
    「駅と旅」をテーマにしたアンソロジー。

    外れのなさそうなテーマだったことと
    松崎有理さんの作品が読みたくて読んだけれど、
    作家陣が合わなかったのか、
    このテーマと短編のかみ合わせがよくなかったのか
    あまり楽しめなかった。

    主目的だった松崎さんの作品は
    この本に馴染んでいたかは別として、
    個人的には面白かったので
    その点で価値は十分あった。

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    2025年09月30日