物が片付けられないのは、孤独を物で埋めようとしているから。
私もけっこう散らかし屋なので、そう言われると、断じて違う!と言いたくなる。
好きなものが多すぎるのと、愛着が強すぎるのと、やりたいことが多すぎるだけ。
でも、ゴミ屋敷に住む彼女のことを知っていくと、私がここまでにならずに済んでいるのは、や
...続きを読むっぱり孤独じゃないからで、生活を維持できる環境にいるからだとわかってしまった。
手に入れる物、捨てる物、
物はたしかにその人の在りようそのもの。
そして、生まれて捨てられていった物たちは、人類の歩んできた歴史を物語ってもいる。
このままゴミが増え続けたら、どこでそのツケを払うのか。
消費であふれるこの国で、一人一人がもっと考えなければいけない問題なのに。
友笑が作り上げたゴミの王国の住人たちは、想像するだけでも胸に迫るものがあり、まさに社会から取り残された自分たちの姿のようでした。
正反対な2人のドタバタ劇だと思って読んでいたけれど、拾い方、捨て方、生き方について、すごく大事なことを教えてくれるいい作品でした。