君嶋彼方のレビュー一覧

  • 君の顔では泣けない

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    なんでこんな話が描ける?著者は実は入れ替わってる?男女の入れ替わりを文字や文章にされ、妙にリアルに感じるところがこの本の魅力。入れ替わりに真剣に向き合う二人の心情が描かれていて、切ない。

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    2025年10月19日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    「ヴァンパイアの朝食」が良かった。
    祥太を否定されたように感じて元カノさんに怒る文也も、ダメダメ酔っ払いムーブで雰囲気直してくれる祥太も、すごくやさしい。あたたかいもので満たされました。

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    2025年04月06日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    「ワタシノミカタ」古内一絵さん

    女性がバリバリ好きなことで働いている、というところに惹かれた。
    恋人?相手が年下っていうのもなんだか新鮮な感じ。

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    2025年04月05日
  • 一番の恋人

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    ネタバレ

    アロマンティックアセクシャル、略してアロマアセクとも言うらしい。恋愛やセックスに対する欲求がない性向やそれを持つ人を指す言葉。

    主人公の一人「千凪」はセックスに嫌悪感を抱きハグや手をつなぐことにすら違和感を感じる自分が、アロマアセクだと知る。それも恋人「一番」にプロポーズされた翌日に。
    一番は男らしくにこだわりぬいた父親の教育に影響を受けたイケメン。そんな二人の恋愛が平穏なはずがなく…。

    主人公二人の恋愛の行方や愛の形がメインテーマなんだが、それ以外でも二人の家族模様がとても重要なファクターとなっている。恋愛やマジョリティがてーまではあるけども、秀逸な家族小説としても読ませる。

    一番の父

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    2025年03月08日
  • 春のほとりで

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    青春とは?
    それぞれの思い出があり、部活だったり恋愛だったり、友達と馬鹿話とかしたり。
    あの頃を思い出すような素敵な連作短編集でした。

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    2025年02月24日
  • 春のほとりで

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    面白かった。
    ドキドキしながら読んだ!
    灰が灰にが一番好きだった。
    レッドシンドロームはもやもやした終わり方だし、椎名を好きにはなれなかった。

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    2025年01月19日
  • 春のほとりで

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    ぜひ学生さんに読んでほしい一冊。
    こうゆう感情に振り回されることを、きっと青春って言うのかな。
    最後の短編での回収がすごくて、何度も何度もめくり返した。こうゆうのが紙の本のいい所。

    大人になると、あの頃を振り返って青春って言うけど、当人たちは毎日が必死で、その世界にいなくちゃいけなくて、常に好奇の目にさらされて、ヒエラルキーがあって、すごく大変だった。
    そうだったよね、私も。

    また高校生やりたいなとは思わない。たぶん同じような日々になるし、変えようとも思わない。
    でもあの空気感は、やっぱり特別だった。

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    2024年10月14日
  • 春のほとりで

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    ネタバレ

    とある高校の、とある教室。冬木先生を担任にもつ生徒たちの、ままならない学校生活が連作短編になっている。
    大人でも子どもでもない十代後半、みんないろいろあるよねーなんて半ば退屈しつつのんきに読み進めていたのだが、最終話を読んで驚愕することになった。

    え、え、10年前にLINEを使ってたような高校生が、もう26歳になって学校の先生をしてるってこと!?
    種明かしというか、その時の流れの速さにひっくりかえりそうになった。信じられなくて調べたら、LINEがサービス開始したのは13年前なんですって……。そうかぁ、そんなに昔かぁ。
    時代が交錯するタイプの叙述トリックとして使われるほどの年月が経って、それに

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    2024年10月15日
  • 春のほとりで

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    ある高校2年生のクラスメートたちの連作短編集。

    青春って青い春って書くけど、青く爽やかって感じじゃなくて、まだ熟してなくて青くて苦いストーリー。

    みんなそれぞれ苦い思い出やリセットしたいことがあり、それを隠して高校生活をスタートする。でも、それがうまくいく場合もあり、時に綻びが見えたりして、みんな悩み苦しんでいる。

    最後の章が総まとめ的で、ありがちな話なんだけど、そう持ってくるかと、感心。

    君嶋さん作品を読むのは2作目だけど、繊細な少年少女から大人に向けて成長する不安定な高校生の姿がリアルに描かれていて、こちらの方が好み。

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    2024年10月05日
  • 春のほとりで

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    おもしろかったーーー!
    途中から、お、これ同じ学校のひとたちなんだね、と知って、最終的に、この人がえーー!あの人で、えーー!!!

    と、まるで過去その人達とわたしがクラスメイトだったかのように、知ってる!あの人が今こうなったの?そんでそことここが繋がってるの?!

    という驚きも、ものすごく嬉しく楽しい感動の要因になりました。

    高校生のお話だけど、大人になった今のわたしでも、懐かしいなあ、こんなだったなぁ、とかじゃなくて、結局人ってそんな変わらないんだよなぁ、と思いながら、それでも年月が経つことで色々なことを寛容にみられるようになることもたくさんあるよなぁと思いました。

    わたしも見切れてる登

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    2024年09月29日
  • 春のほとりで

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    高校生の決して広いとは言えない世界を少しでも広げよう、抜け出そうとするそれぞれの登場人物たちの痛みがとてもリアルに伝わってくる。クラスメイトや友達、将来のことに悩み何かを変えたいと思いながらもうまくいかないもどかしさや苦しさがどの物語の中にあって、今この瞬間を生きてる人たちの姿がある。ラストの一編がそれまで感じてきたものを包んでくれるようなものがあって連作としての連なりが見事な着地をしていると思う。著者の四作目だけど今作がベスト。

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    2024年09月27日
  • 春のほとりで

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    推し作家さんの1人である君嶋さんの良さが詰まったような素敵な青春作品だったと思います。最近、仕事で荒んでいた私の心にもすっと沁み入るような、嫌味がなく、そしてしつこくない、良い塩梅の青春加減でした。

    本作は、ある高校を舞台にした6篇からなる短編集。同じ人を好きになってしまった2人の関係性を描く「走れ茜色」。小学校の時の旧友と再会し、過去の秘密がバラされることに怯える主人公を描く「樫と黄金桃」。ある不良と、クラスで酷い扱いを受ける主人公との交流を描く「灰が灰に」。クラスの友達のとんでもない裏アカを見つけてしまう「レッドシンドローム」。初めて漫画を描いていると打ち明けた友達との関係を描く「真白の

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    2024年08月25日
  • 君の顔では泣けない

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    映画化の告知で面白そうだと思って読んだ。入れ替わりものだから体戻すために人生を捧げるみたいな謎解き要素が強いと思っていたけどそんなことなくお互いに人生を全うしていた。そういう意味では思っていたのと違ったけど良かった。坂平の方は所々「うざっ」って思ったけど全体通して面白かったからよかった。非常に読みやすいのも良い!

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    2025年11月25日
  • 君の顔では泣けない

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    刊行まもなく読みたい本に入ってたけど、映画化されるのと文庫化されたので。
    高校に入って間もない15歳の坂平陸と水村まなみの二人は、特別知り合いというほどでもなかったのに、ひょんなことから入れ替わってしまう。これはよくある設定だが、違うのはそのまま戻れずに30歳までそれぞれの人生を歩んでいっている点。基本的に水村の身体にいる陸の視点から語られる。時系列が行ったり来たりするので混乱するけど、15年たった今は戻ることよりも今を生きている。1年に1回、7月に会うことを続けていて、それが二人の支えになっている。

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    2025年11月23日
  • 一番の恋人

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    これまで読んだ中でも突出して切ない恋愛小説でした。

    二人を引き離す要因として、病気だとか家庭事情だとかがよくあるパターンですが、本作はまったく異なる角度から攻めていて新鮮でした。(具体的に書きたいけどネタバレが・・・)

    平凡思考の自分には、このような恋愛ハードルは想像もおよばずに共感は無いのですが、それだけに没入して読めました。

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    2025年11月23日
  • 春のほとりで

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    決してハッピーだけじゃない青春、なんかよかったです。最終話、連作ならではを超えるプチサプライズ設定が気持ちよさを倍増させました。冬木先生がフェイクでしたね。

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    2025年11月22日
  • 一番の恋人

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    正解はないとわかりながら、「この話のテーマは何だったのだろう?」と考えてみる。

    p244
    「いいか。幸せの形はひとそれぞれだなんて、ふざけたこと言うなよ。周りから幸せに見えることが幸せなんだ。結局普遍的なことが幸せなんだよ。俺が、お前が幸せになるために、どれだけ心血をそそいできてやったと思ってるんだ。恩を仇で返すつもりか?」
    ここは、もはや作品のテーマの1つとして考えても良いだろう。家族のような近しい存在でも、同じ人生を歩んできたわけではない。分かり合えない存在・思想がある。大切なのは、他人に注がれる心血ではない。自身の人生観だ。それは誰にも侵すことは許されない。許してはいけない。それが自分

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    2025年11月22日
  • 一番の恋人

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    ネタバレ

    これだけ多様性、多様性と言われる世の中になり、様々な人がいるということは理解しているし、受容、尊重したいと思うけど、当事者になったら果たして自分は本当にそうかを考えさせる作品。

    特に極端なのは一番の父親で、古臭いジジイだなって思ってた。でもこの人なりの息子への愛なんだよなって最後には思うようになった。自分が男性らしく振る舞えなくて苦しんだからこそ、息子には同じような思いをしてほしくなかったんだろうね。最後まで全然わかってくれないし、間違ってるけど。

    一緒にいたい人と埋められない何かがあるとき、綺麗事を抜けば、譲ったり我慢したりすることになる。私は意地悪なのかなー、そうしようと思ってもそれが

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    2025年11月21日
  • 君の顔では泣けない

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    ネタバレ

    自分が性別が違う人と入れ替わったらどうだろうと想像して怖くなった。
    家族や友人、職場、慣れ親しんだ場所が他人のものになり、自分には新しい場所が与えられて、でも他人を演じないといけないから上手くやれなくて、、二人の立場を想像すると本当に辛く、苦しい
    自分にはとても上手く生きていく自信が無いと思った。

    苦しみながら、それでも二人は諦めずに自分の人生を生きていて逞しい。
    入れ替わってから15年間、相手のことを大切にする気持ちと共に、自分の人生も諦めなかったから、元に戻るのが怖いと感じるんだなと思った。
    ラスト二人がどうなったのかは明かされないけれど、そのまま戻れなくても、元に戻ったとしても、二人は

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    2025年11月18日
  • だから夜は明るい

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    ネタバレ

    んー。なんというか。あまりうまく言葉にまとめられる気がしないんだけど。「もう幸せって個人で違うから、他人がおいそれと語ることじゃないよね!」ってことなんだろうけど。じゃあ物事に対して無関心でいることが正しいのかって考えると、そういう事でもないだろうし、差別は良くないとかわかり合えるとかって言葉もどうかと思うし……。ぐるぐると考えがまとまらず、結果的に「まあ、距離をとって気にしないのが一番なのかな」となるような気がした。私の場合は。

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    2025年11月17日