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庭・池・電燈付二階屋。汽車駅・銭湯近接。四季折々、草・花・鳥・獣・仔竜・小鬼・河童・人魚・竹精・桜鬼・聖母・亡友等々々出没数多……本書は、百年まえ、天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」=綿貫征四郎と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である。――綿貫征四郎の随筆「烏蘞苺記(やぶがらしのき)」を巻末に収録。
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Posted by ブクログ
売れない作家と日常生活の中で出会う不思議なもの達との交流のお話。風流な文体とほんの一匙の不思議さがあいまって独特の世界観に没入できます。主観ですが、文章の雰囲気は夏目漱石、不思議さは宮沢賢治、といった感じかな。なんとも良きであります。
タイトルのルビも読まず裏表紙も確認せず “ヤモリの物語だ!”と手に取った。家守の話なんだけど。 手元に置きたいほど良き。
だいぶ前に単行本では読んでいたけれど、すごく好きだったことしか覚えていなくて再読。 ちょうど今、散歩道のサルスベリが満開だ。 高堂が来て、「──サルスベリのやつが、おまえに懸想をしている」と言ったあたりで、もう心をつかまれた。 ああ、これやっぱり好きなやつだと思った。 続編があると知ったので、そち...続きを読むらも読みたい。 会話文はかぎ括弧がなく、「──」で始まっているからか、征四郎に共感しながら読むというより、一歩後ろから眺めているような、夢の中の出来事のような感覚になった。 川に遊びに行く時、祖父に「河童に尻子玉を抜かれるから深いとこに行ったらあかん。」と言われたことを思い出す。 山あいの小さな村にある祖父母の家は、妖のものがいてもおかしくないようなところだった。 山道のお地蔵様、お寺の境内での盆踊り、ひぐらしのなく夕暮れ、あぜ道で光る蛍。 懐かしい。
琵琶湖に消えた親友の高堂の家を借りる物書きに起きるさまざまな不思議。 家守シリーズはファンの人も多いのではないかな、と思います。初めて読んだのはずいぶん前になりますが、あっという間にこの世界観に引き込まれました。ちょっと漱石を思わせるリズムの雅な文章と馥郁たる世界観に酔いしれたことをおぼえています...続きを読む。 梨木さんはその土地に埋もれた歴史・ストーリーを掘り出して物語に埋め込むのが得意ですが、色々エッセイを読むとこのシリーズを書くために(あとカヌー)琵琶湖の辺りに事務所を持っていたそうで、それだけ力を入れて書いたのかなあ、と思いました。実際に地図を眺めながら読むととても楽しいのです。 寝入り端にこの本を開いていくつかエピソードを読んで寝落ちする。そんな数日を過ごしましたが、まさに至福の再読でした。
池のある庭、床の間、風鈴。日本の長閑な原風景、そこへ溶け込むように現れる不可思議な存在たちとの静かで穏やかな交流が愛おしい作品。 美しいながらも、どこか弾むような愉しさがこめられた文体。登場人物たちの間で交わされる奥行きのある会話。締めくくりも、タイトル「家守綺譚」へ結実する見事さ。時間の流れを緩め...続きを読む、この世界に身を浸していたいと思える物語。すっかりこの世界観の虜です。続編があることを知り、早速本日購入。高堂がお気に入りです。
梨木香歩さんの小説を読んだのは初めてでした。実は『西の魔女が死んだ』を読みかけているのだけれど、先に『家守綺譚』を読んでしまった。目次を見たら全て植物で、季節が移ろう感じに惹かれた。内容もすごくよかった。「蟲師」とか、「陰陽師」になんとなく雰囲気が似ているな、と思って親しみを持ったので、これらの作品...続きを読むが好きな方なら容易に『家守綺譚』の世界へと入っていけるはず。
大好きな作品です。 生きとし生けるもの、そうでないもの、全てを愛しく感じます。 梨木さんの作品からしか得ることが出来ない栄養のようなものがある気がします。
綺譚だけあって、不思議な話ばかり。それが話の中で淡々と、自然に受け入れられている書き方なので何故か違和感がなく読める。そして季節感があり、動植物にも心があることを感じさせる世界観がとても好き。読んでいて、何だか心が落ち着いてくるのは何故だろう。各章の最後はどれも心地良い余韻がある。出会えて嬉しかった...続きを読む本。
久しぶりにこの作者の本を読んだ。一時はよく読んんでいたのだが、なんとなく遠のいてしまっていた。 亡くなった親友の家に家守として住み込むことになった。広い庭には池があり、多くの樹木や草花が生い茂る環境。時代は多分1890年頃、場所は琵琶湖の周囲のよう。池にカッパが流れ着いたり、不思議なことがたくさん起...続きを読むこるけれど、近隣の人や動植物に助けられて、なんとなくやり過ごしていく主人公。各章のタイトルは植物の名前で、季節が一巡りする間のできごとと連動している。大きな出来事があるわけではないけれど、不思議な感覚を残す物語。この作者の本を、また読んでみようかなと思った。
植物や動物と触れることで人間は生きていけるのかもしれない。何となく受け入れて、それとなく面白がって過ごしている感じがとてもよい。
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家守綺譚(新潮文庫)
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梨木香歩
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