ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
小さな生き物への愛情と尊敬に満ちた奇跡の実話 第二次大戦中の英国でひ弱な雀が寡婦に拾われた。雀は愛情を込めて育てられ、驚くべき才能を開花させる。世界的ベストセラーの名作。 酒井駒子さんのイラスト、小川洋子さんの解説も完全収録。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
文春文庫のフェア「戦火の記憶を未来へつなぐ」で平積みになっていたのをたまたま手に取り呼んだ。“言葉を解さない”動物たるスズメと、これほどに感情を汲み交わし寄り添いあった事実があったのだ。 読み終えて、というより読み進めるうちから、自らの傍らにあるものとの関係を(それが人であれ動物であれ、自然であれ)...続きを読む疎かにせず慈しもうと、そう思えてくる本だった。
読みたかった本の一冊。 いやー、冒頭から何かしら良い雰囲気を感じてましたが…、綺麗、興味が湧く、ドキュメンタリー、 良かった!! 実話なんですね。余計に凄い。 鳥を飼ったことがある人ならば、必ず頭に画が浮かびます。そして顔がニヤけます。 読んで良かった✨
もう一度しっかり読みたい。 鳥と暮らしたことがある人は、クレランスの姿が目に浮かぶはず。 愛しい気持ちでいっぱいになります。
人間もスズメも、長く生きられるにこしたことはないなあと思った。いくつになっても学ぶことやあたらしい発見は絶えずつづいていく。
1940年代にここまで 長生きし、そして ここまで雀とお友達、、いや同志に なれた人は他にもいたのだろうか? 密かに雀との愛を深めて 生活してた人もいたかもしれない そんな、私も今まで 6度ほど巣から落とされた雀や カラスに巣を荒らされ居場所を 無くした雀達を(中にはメジロもいた) お家に招き日々...続きを読むを過ごした事もあります あとがきに 「鳥の真の研究者は同時に また愛鳥家になっていく。 そして真の愛鳥家もまた 必然的に鳥の研究者になっていくものだ。」 とあります。 今までいろんな仲間達と共に 人生を過ごしてきて (鳥達、ウサギ、犬、亀、チンチラ、ハムスター、デグー、イモリ、ウーパールーパー、熱帯魚、金魚) 今も彼らの良き理解者でありたいと思う しかし、本当は、結局、いつでも 彼らが私の良き理解者なのである。 キップスさんと、クラランスの 愛に溢れた日々に触れられて かつての愛鳥達との想い出を 色々思い出す事もありました。 動物は、いつも真っ直ぐに 後悔も、挫折も無く生き続ける そこから又学ばされます。 素敵な実話に 感動しました(o^^o) これからも、もっと 動物達との絆を深めていきたいと 思います。
あまりにも有名なスズメの話。 勇敢で賢いのはスズメだけでなく、スズメを救った作者も同じ。 誇り高く尊い。 自然の中ではあり得ないほど長生きしたスズメは何を思って生きていただろう。 スズメの歌を弾いてみた。 きっともっと気高いものだったろう。
このクラランスの伝記を読んでいると、 作者とスズメの関係が、 単なる飼い主とペットの主従の関係ではなく、 一人の人間に接するかのように、 時には一人前に男として、 スズメを尊重し、愛情と敬意をもって スズメを大事に育てたのかが伝わってくる。 空襲の中、明日、死ぬかもしれない 戦時下の中を、12年間...続きを読むも長く生きる事が できたのは、作者の深い愛情と支え。 逆も然りで、 クラランスの存在自体が、作者や 戦時下の人々の喜びに。 だから尚さら一層、脳卒中を患ってから、 だんだんと弱って行く姿を読むのは、辛い。 不自由な体になってからも、生きることを諦めずに、最後はぼろぼろの羽毛になったが、 命を全うする最後の瞬間まで、命の輝きを 失わなかったクラランス。 私も小鳥を飼っているが、 動物を飼っている人は、誰もが直面する 生老病死。 あまり、考えたくはないが、この本を読んで、 尚一層、小鳥達が愛おしく、彼らと一緒に過ごす時間をもっと大切にしたいと思った。
私がプロフィール画像を小鳥(ジョウビタキ)にしているのは小鳥が好きだから。 そして、小鳥たちの中でも一番好きなのが、スズメ。 野鳥は普通飼えないのだが、このスズメは生まれてすぐに巣から落下し、脚と翅に障碍を持っていた。 自然に返せるような肢体を持っていなかったので、保護するかたちで12年も一緒に暮...続きを読むらすことになった。 生まれてから老衰で死ぬまでのスズメの記録なんて今後出会うことはないだろう。 本編は150ページと短い。 本編が終わって原書の解説がある。 さらに梨木果歩さんの訳者あとがきに続いて、小川洋子さんの解説があった。 これらの解説だけで40頁もあり、本書の要約にもなっている。 人間にはイヌやネコと出会い一緒に暮らす人生と、出会わない人生がある。 小鳥と暮らす人生もあるだろうが、スズメと暮らす人生はほぼない。 動物は、成長し、成熟し、充実した時期を迎えると、自分がリーダーになりたがる性質が現れる。 これは、言葉を理解し人とコミュニケーションができた有名なヨウムの"アレックス"も同じだった。 ほとんどのペットは、飼い主が「主人」だ、と思い知らされる「しつけ」を受けてリーダーにはなれない。 いつの間にかリーダーの座を獲得しているのはネコくらいだ。 このスズメの"クラレンス"は、リーダー気分を味わえた。 キップス夫人がたくましくなった"クラレンス"を「立派な一人前の男になった」と喜び、余裕しゃくしゃくで彼の要求に答えたからである。 だが主従関係を感じることはなくて、お互いに信頼し合っている関係が伝わって来る。 ヨウムの"アレックス"は気持ちを人の言葉で伝えることができたが、スズメの"クラレンス"は人との共通言語を持たなくても理解し合えている。
表紙絵に一目惚れして購入。第二次世界大戦頃の話だが、全く耳にしたことがない作者、作品であった。日本でも早くから出版され、根強い人気だったようだ。いくつかの書評にあるように、楽しく、幸せを感じさせてくれる素晴らしい作品だ。 「秘密の花園」のバーネットが書いた「私のコマドリ」と似ているが、鳥と作者との長...続きを読むい共同生活の結果であるため、類い希なる鳥類の研究記録となった。また擬人化表現(と言うか、このスズメの中身は本当にヒトなのかも 笑)によるユーモア溢れる文章でクスクスと読み手を笑わせてくれ、またこの小さき者が如何に人間に「教え」を示すかが語られていく。 どんな生き物にも、感情はもちろん、知性や個性があると信じさせてくれる。そして、生を受け、精一杯生き、生の尽きることを受け入れ、やがて静かに眠りに帰るという生き物の務めと至福を考えさせてくれる良書である。 以下、クラレンス様(スズメ)が読んでいたマタイ伝の箇所⭐「スズメは二羽まとめて一銭で売っているほどのものである。しかしそういうスズメの一羽ですら、主の許しなしでは、地に落ちることもかなわないではないか」 それが、単なる偶然か神様のいたずらだったのかは分からないが、生きるチャンスを得たクラレンスは、スズメの持つ可能性を最大限に発揮してみせたのだ。何の気負いもなく、ただ明るく前向きに・・・。彼の最後を、作者は「ぼろぼろになった羽毛の、ほんとうにちっぽけな一塊」と書いているが、生を謳歌した、なんて偉大な羽毛の塊! 今回の装丁の酒井駒子さんの絵も大好き。以前、本屋で手を伸ばした「ビロードのうさぎ」も彼女の作画と知り、納得。素敵なお話に導いていただけた。
イギリスのピアニスト、クレア・キップス(1890-1976)は、対ドイツ戦で灯火管制の続いていた1940年、玄関先で障がいを負ったスズメの雛を拾う。その日から12年間、スズメのクラレンスが老衰で亡くなるまで母子とも友愛関係とも取れる2人の交友が始まる。 マッチ棒の先のミルクを頼りに生命を繋いだ幼少...続きを読む期から、俳優のように地域の人気者になり、奇跡の歌声をむつみ出した青年期、卒中で倒れたあとシャンパンの「薬」によって奇跡の復活を果たし、眠るようにクレアの手のひらで亡くなった老年期。その一生は、本にされるや英国のみならず、世界中のペット愛好家から愛された。 私はつい最近、同じく英国で拾われたホームレスでビッグイシュー売り子の飼い猫が、瞬く間にロンドン子の人気者になって、映画出演まで(しかも2回)果たしたエピソードを思い出した。古今東西愛されペットの話は多いが、英国の愛され方は質が違うように思える。売るためにプロデュースされたペットは、時代を跨がない。僥倖にも拾われたペットが、その存在だけで、人に希望を与えるのである。思えば、ペルーからやってきて途方に暮れていた熊のパディントンも「拾われた」のでした。 その存在だけで? いや、今回の相棒、2年前に夫を亡くしたばかりのクレアにとっては、唯一無二の個性と才能と愛らしさを持ったクラレンスは、彼女の冷静かつ詩的な文章によって普遍性のある人格まで(鳥格?)高められている。梨木香歩さんの訳も素晴らしい。むかし手乗り文鳥の飼育に失敗して可哀想なこともし、後悔の檻がずっと溜まっている私にとっても、とても癒しになる読書だった。 正月、ねおさんのレビューにより、本の存在を知った。ありがとうございます。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯
新刊情報をお知らせします。
クレア・キップス
梨木香歩
フォロー機能について
「文春文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
西の魔女が死んだ(新潮文庫)
裏庭(新潮文庫)
家守綺譚(新潮文庫)
海うそ
試し読み
エストニア紀行―森の苔・庭の木漏れ日・海の葦―(新潮文庫)
f 植物園の巣穴
エンジェル エンジェル エンジェル(新潮文庫)
からくりからくさ(新潮文庫)
作者のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯 ページトップヘ