【感想・ネタバレ】ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年11月10日

文春文庫のフェア「戦火の記憶を未来へつなぐ」で平積みになっていたのをたまたま手に取り呼んだ。“言葉を解さない”動物たるスズメと、これほどに感情を汲み交わし寄り添いあった事実があったのだ。
読み終えて、というより読み進めるうちから、自らの傍らにあるものとの関係を(それが人であれ動物であれ、自然であれ)...続きを読む疎かにせず慈しもうと、そう思えてくる本だった。

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Posted by ブクログ 2022年09月25日

読みたかった本の一冊。 いやー、冒頭から何かしら良い雰囲気を感じてましたが…、綺麗、興味が湧く、ドキュメンタリー、 良かった!! 実話なんですね。余計に凄い。 鳥を飼ったことがある人ならば、必ず頭に画が浮かびます。そして顔がニヤけます。 読んで良かった✨

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Posted by ブクログ 2022年03月05日

もう一度しっかり読みたい。
鳥と暮らしたことがある人は、クレランスの姿が目に浮かぶはず。
愛しい気持ちでいっぱいになります。

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Posted by ブクログ 2020年09月20日

人間もスズメも、長く生きられるにこしたことはないなあと思った。いくつになっても学ぶことやあたらしい発見は絶えずつづいていく。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年10月03日

 クレア・キップス著、梨木香歩訳「ある小さなスズメの記録」、2015.1(文庫)発行です。口絵・イラストは酒井駒子さん、解説小川洋子さんです。感動の書でした。第二次大戦下のイギリス、老ピアニストが出会った生まれたばかりの傷ついた小雀。愛情深く育てられた雀のクレランスとキップス夫人が共に暮らした12年...続きを読む間の記録。1940.7.1~1952.8.23、11歳を過ぎてからは老衰と闘いながら、最期は夫人の手の平の中で穏やかな死を迎えたいとしいスズメの物語です。
 人間との意思の疎通、哺乳類は勿論ですが、鳥類もかなりの疎通ができるのですね。昆虫、魚類、両生類、爬虫類は難しそうですが、共に暮らしていると愛情が湧くと思いますw。英国人のクレア・キップス夫人(1890~1976)は、1940.7.1、生まれて間もない雀の雛が巣から落ちているのを助け、右翼と左足異常の雀を育て上げ、12年余、共に暮らしました。この本はキップス夫人とスズメの友情の物語、スズメの生老病死の生き様の記録です。夫人の淡々とした語り口に、相互の信頼と支え合いの様子が伝わってきます。再読です。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年08月12日

梨木香歩さん訳と表紙で買いました

ピアニストのキップス夫人と体に多少不自由なところがある
イエスズメのクラレンスの12年間の記録

イエスズメの寿命は野生では2~3年程度
その何倍もの時間を著者と生きたクラレンス

淡々とつづられる戦中戦後の日々
歌う才能、老いとリハビリ
部屋の中で生き生きと日々...続きを読むを過ごすクラレンス
ときどき彼が鳥だということを
忘れて人間と錯覚してしまいそうになりました


数回日本語に訳されたことがあるというこの本を
梨木さん訳、小川洋子さん解説で読めたのは幸せです

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Posted by ブクログ 2015年11月20日

1940年代にここまで
長生きし、そして
ここまで雀とお友達、、いや同志に
なれた人は他にもいたのだろうか?
密かに雀との愛を深めて
生活してた人もいたかもしれない

そんな、私も今まで
6度ほど巣から落とされた雀や
カラスに巣を荒らされ居場所を
無くした雀達を(中にはメジロもいた)
お家に招き日々...続きを読むを過ごした事もあります

あとがきに

「鳥の真の研究者は同時に
また愛鳥家になっていく。
そして真の愛鳥家もまた
必然的に鳥の研究者になっていくものだ。」

とあります。
今までいろんな仲間達と共に
人生を過ごしてきて
(鳥達、ウサギ、犬、亀、チンチラ、ハムスター、デグー、イモリ、ウーパールーパー、熱帯魚、金魚)
今も彼らの良き理解者でありたいと思う
しかし、本当は、結局、いつでも
彼らが私の良き理解者なのである。

キップスさんと、クラランスの
愛に溢れた日々に触れられて
かつての愛鳥達との想い出を
色々思い出す事もありました。
動物は、いつも真っ直ぐに
後悔も、挫折も無く生き続ける
そこから又学ばされます。

素敵な実話に
感動しました(o^^o)
これからも、もっと
動物達との絆を深めていきたいと
思います。

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Posted by ブクログ 2015年11月13日

<一羽のスズメ>といえば<取るに足りない、ちっぽけな存在>として聖書でもおなじみですが、巣から落ち、片羽と片脚に故障を負ったクラレンスはそんなイメージをみごとに蹴散らしてくれます。特異な芸と歌の才能で、戦時下の人々を慰める青年期の華々しい活躍もさることながら、年老いて死線を乗り越えてからも、さらに不...続きを読む自由となった身を上手に使いこなして、最期まで太く力強く生き抜く姿がなおまぶしい。その一瞬ごとの生命の輝きに頭が下がります。

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Posted by ブクログ 2015年11月08日

クレランスという名のスズメと、洞察力の強い愛情深い女性との、十数年間もの生活が綴られいる。それはまるで想像できるものではなく、ページをめくるごとに驚きと感動の連続であった。
人以外の生き物も、これほどに豊かな感情や能力があるということを知らない人がいたら、ぜひこの本を薦めたい。

鳥好きな梨木さんの...続きを読む愛も感じられる。
60年くらい前にベストセラーになった本ということだが、ずっとずっと読み継がれて欲しい。
すばらしい本に巡り合えてよかった。

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Posted by ブクログ 2023年03月05日

表紙絵に一目惚れして購入。第二次世界大戦頃の話だが、全く耳にしたことがない作者、作品であった。日本でも早くから出版され、根強い人気だったようだ。いくつかの書評にあるように、楽しく、幸せを感じさせてくれる素晴らしい作品だ。
「秘密の花園」のバーネットが書いた「私のコマドリ」と似ているが、鳥と作者との長...続きを読むい共同生活の結果であるため、類い希なる鳥類の研究記録となった。また擬人化表現(と言うか、このスズメの中身は本当にヒトなのかも 笑)によるユーモア溢れる文章でクスクスと読み手を笑わせてくれ、またこの小さき者が如何に人間に「教え」を示すかが語られていく。
どんな生き物にも、感情はもちろん、知性や個性があると信じさせてくれる。そして、生を受け、精一杯生き、生の尽きることを受け入れ、やがて静かに眠りに帰るという生き物の務めと至福を考えさせてくれる良書である。
以下、クラレンス様(スズメ)が読んでいたマタイ伝の箇所⭐「スズメは二羽まとめて一銭で売っているほどのものである。しかしそういうスズメの一羽ですら、主の許しなしでは、地に落ちることもかなわないではないか」
それが、単なる偶然か神様のいたずらだったのかは分からないが、生きるチャンスを得たクラレンスは、スズメの持つ可能性を最大限に発揮してみせたのだ。何の気負いもなく、ただ明るく前向きに・・・。彼の最後を、作者は「ぼろぼろになった羽毛の、ほんとうにちっぽけな一塊」と書いているが、生を謳歌した、なんて偉大な羽毛の塊!
今回の装丁の酒井駒子さんの絵も大好き。以前、本屋で手を伸ばした「ビロードのうさぎ」も彼女の作画と知り、納得。素敵なお話に導いていただけた。

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Posted by ブクログ 2023年01月30日

イギリスのピアニスト、クレア・キップス(1890-1976)は、対ドイツ戦で灯火管制の続いていた1940年、玄関先で障がいを負ったスズメの雛を拾う。その日から12年間、スズメのクラレンスが老衰で亡くなるまで母子とも友愛関係とも取れる2人の交友が始まる。

マッチ棒の先のミルクを頼りに生命を繋いだ幼少...続きを読む期から、俳優のように地域の人気者になり、奇跡の歌声をむつみ出した青年期、卒中で倒れたあとシャンパンの「薬」によって奇跡の復活を果たし、眠るようにクレアの手のひらで亡くなった老年期。その一生は、本にされるや英国のみならず、世界中のペット愛好家から愛された。

私はつい最近、同じく英国で拾われたホームレスでビッグイシュー売り子の飼い猫が、瞬く間にロンドン子の人気者になって、映画出演まで(しかも2回)果たしたエピソードを思い出した。古今東西愛されペットの話は多いが、英国の愛され方は質が違うように思える。売るためにプロデュースされたペットは、時代を跨がない。僥倖にも拾われたペットが、その存在だけで、人に希望を与えるのである。思えば、ペルーからやってきて途方に暮れていた熊のパディントンも「拾われた」のでした。

その存在だけで?
いや、今回の相棒、2年前に夫を亡くしたばかりのクレアにとっては、唯一無二の個性と才能と愛らしさを持ったクラレンスは、彼女の冷静かつ詩的な文章によって普遍性のある人格まで(鳥格?)高められている。梨木香歩さんの訳も素晴らしい。むかし手乗り文鳥の飼育に失敗して可哀想なこともし、後悔の檻がずっと溜まっている私にとっても、とても癒しになる読書だった。

正月、ねおさんのレビューにより、本の存在を知った。ありがとうございます。

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Posted by ブクログ 2022年11月11日

『もしも物思いに耽りやすい夏の宵闇に、どこかで報われない恋の涙が落ちたとしたら、窓硝子の遥か彼方で彼女か流したものだったに違いない。』


第二次世界大戦下のイギリス。夫に先立たれた一人の老ピアニストが出会ったのは、一羽の傷ついた小雀だった。愛情深く育てられた雀のクラレンスは、敵機の襲来に怯える人々...続きを読むの希望の灯となっていく―。特異な才能を開花させたクラレンスとキップス夫人が共に暮らした12年間の実録。


わたしが好きな作家の梨木香歩さん訳、解説が小川洋子さんの作品だったので手に取った一冊。

戦争の描写は少なめで、雀との生活にフォーカスしているので楽しく読んだ。

雀のクラセンスには足に障碍があり、そのせいで巣から落とされてしまったらしいのだが、もし夫人と出会わなければ自然淘汰されていたであろう彼はとても個性的で、知的で、優しい音楽家だった。
なぜ彼が音楽家と呼ばれていたのかは是非読んでみて欲しい。

中でも好きなエピソードとして、近所に住んでいる野生の雌雀たちやアオガラから熱烈な崇拝を受ける様子が記されているのだが、その恋物語がなんとも微笑ましい。

本書には当時の写真も収録されているのも嬉しい。
そのおかげで想像を膨らませて読むことができた。

私たちの生活に当たり前に存在し、身近にいる生き物の雀がこんなにも愛らしく興味深い生き物だったとは思わなかった。

一羽の小さな雀を通して生き方を学べる一冊だ。



こんなひとにおすすめ.ᐟ.ᐟ
・動物が好きなひと
・梨木香歩が好きなひと
・小川洋子が好きなひと
・心あたたまる作品が好きなひと
・鳥が好きなひと

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Posted by ブクログ 2022年08月21日

原題 SOLD FOR A FARTHING

CLARENCE
THE FAMOUS AND
BELOVED SPARROW
BORN JULY 1ST 1940
DIED AUGUST 23TH 1952

クレア・キップスとクラレンスのハートフルな12年。人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレ...続きを読むンスの生涯。ほんとに、副題の通り。もう奇跡ですね。
クラレンスが小さな本を見ている写真が好きです。
開いたページが「二羽のスズメ」(マタイ伝)という偶然も。

シジュウカラが会話することは日本の動物行動学者が解明しています。
チリリリリ(おなかがすいたよ)
ツピー(そばにいるよ)
きっと心を通わせれば、みんなクラレンスになれるんでしょうね。…話してみたい。

家スズメ(クラレンス)も森スズメ(日本とか)も、近年世界的に極端に数を減らしてます。シナントロープの代表とも言える隣人ですので、原因は人、なんでしょう…朝はチュンチュンという声で起きたい。名前の由来はスズ(鳴き声)メ(群れ)らしいですが…スズ?

ツピー

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Posted by ブクログ 2022年02月06日

よく鳥を飼ったことがない人に、鳥は表情が無くて面白くない。と言われるけど、嬉しい時には喉の奥で甘えたように小さく鳴くし、羽はふわふわに広がりほんのり足が温かくなる。怒ったり驚いたときには体が流線形に引き締まり目がキリッと丸くなる。犬が友達なら鳥は恋人と言われるくらいパートナーとして甘えてくれるし、意...続きを読む思疎通もできる賢い生き物だと思います。いつ空襲に遭うかもしれない戦時下において、動物は今も昔も変わらず愛情に応えてくれる愛おしい存在。あらゆる生き物、幸せになってクラレンス。

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Posted by ブクログ 2021年08月07日

1940年第二次世界大戦時のイギリスが舞台。防空対策本部の隣組支部の一員、且つピアニストである
キップス夫人が、瀕死の子雀クラレンスと運命的に出逢い、深い愛情で彼に寄り添った12年間の記録。
愛情とはさまざまな成長を促し、その愛情には鋭い観察力が不可欠であることを感じた。キップス夫人の深い愛情に心温...続きを読むまり、さらに小さいクラレンスに、生き物の成長と老いについて考えるきっかけをもらえた。またいつか再読したい。

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Posted by ブクログ 2021年05月16日

第二次大戦末期のイギリスで、巣から捨てられたスズメと、雛を拾った女性の共同生活の物語。生き物との友情の物語はたくさんあるが、この本で印象的なのは、拾われたスズメがとても長生きしたことと、女性のピアノに合わせて歌を歌うかのように囀っていたということ。家の中で飼われていたので、外敵に襲われる心配もないし...続きを読む、餌に困ることも、悪天候に悩まされることもない。女性との「友情」を得て、完璧な状態で生活できたのだろう。この件だけではなんともわからないが、このように、ストレスから解放されると生き物って長生きできるのかも。そして、隠れた才能を開花させることもできるのかも。人間もそうなのかなあ。

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Posted by ブクログ 2020年07月05日

第二次世界大戦という激動の時代の中の、スズメとの12年と7週と4日に渡る日々を綴った名作。
たくさんの愛情を注がれ、大往生と言えるであろう、まさに生ききったスズメの人生は、暗い時代と比較すると真逆であることがとても印象深い。
そして時折描かれる窓の外の鳥達との対比は、意図的ではないかもしれないが、当...続きを読む時の時代背景を考えると、とても示唆に富んでいるように感じる。

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Posted by ブクログ 2020年09月03日

文庫化していたのを見つけて購入。この訳者でなかったら手に取らなかったと思う。ちいさなすずめの生涯が、深い愛情と聡明な観察力で綴られている。若い頃のパフォーマンスや歌の才能より、老いてゆく日々の描写が印象に残る。訳者あとがきと、編集部による著者についての文章も良い。

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Posted by ブクログ 2020年04月08日

軒先で手にした小さな小さな命。
第二次世界大戦中のロンドンでキップス夫人と小さなスズメのクラレンスとの交流を描いたノンフィクション。

鳥と人間にはまず言葉という圧倒的な壁があり、さらに振る舞いや生き方にも大きな違いがあります。
キップス夫人はこの小さなスズメ・クラレンスに対して一個人として礼を欠か...続きを読むしません。小さな声に日々耳を傾け、ささいな変化に気を配り、声を掛けます。そこに感じるのは命への敬意と尊重。時に寄り添い、時に見守り、日々の積み重ねを通して互いの心に深いつながりが生まれていく様子が伝わってきます。
……とここまで書いてみて、結局「自分」と「自分以外の他者」の関係も同じだなと。大切にしたいのは「親しき仲にも礼儀あり」の精神。そこに種の差はありませんし、いりません。

また、小さなスズメの健気な振る舞いは不穏な時代に生きた人々の表情を和ませます。ささやかだけれどポッと心が温かくなる場面に当時の人々はどれだけ救われたことか。
思わず現在進行形の先の見えない世の中に重ねてしまいます。いつも傍らにあると思っていた日常が揺らいだときに思う、当たり前への感謝。
まだ出口は見えにくい日々が続きますが、小さな幸せをしっかり噛みしめながら前を向いていこうと改めて思います。

抑揚がある展開はないけれどそれが心地よく丁寧な言葉でつむがれた本作は心を穏やかにしてくれます。
ゆっくりとした読書の時間を送りたいときに。

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Posted by ブクログ 2019年09月14日

猫や犬なら飼い主と交流があるのは不思議はないけれど、鳥でも子どもの頃最初飼った手乗り文鳥は、私のことを友達と思って一緒に遊んだり、時々私に命令することがある。一方でそれほど感情のやりとりが感じられない個体もいる。著者は障害があって野性に返せないイエスズメのヒナを目が開く前から保護することになって、若...続きを読むい頃は友達として一緒に遊んだりピアニストである著者のピアノに啓発されてさえずりを発達させるのを目にしたり、その後は老年まで穏やかな関係をすごしてなんと12年以上を過ごしたという。野生の鳥でもこんなに気持ちが通じる個体もいるのだ。

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Posted by ブクログ 2017年07月09日

まず本自体がお洒落。かわいい。

・兎に角、スズメ(小鳥)を愛でたくなる。
・そのまま読んでいたら、話盛ってない?と思うような箇所もあったが、前書きでその点に触れているので、結構すんなり入ってきた
・スズメの可愛さもだけど、著者も色々スゴイ
まず知識量な。野鳥の生態一つとっても、知識が豊富。スズメを...続きを読む養っていく上で、必要に応じて勉強したこともあるだろうけど、なんて言うか、昔の人ならではの知識とか頭の良さのようなモノを感じた

クラレンスの歌、聞いてみたいなぁ〜〜

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Posted by ブクログ 2020年05月18日

多くの人がクラレンスの歌を聴いてみたい、と思たんじゃないだろうか。

知識のない単純なスズメ好きとしては「そういうことありそう」とか「やっぱり!」とか、場面場面に妙に納得。
とはいえ、夢の愛情物語でなく、表情、行動、体の状態など、あくまでもある1羽と添い遂げた(もちろん愛情あふれる)観察の「記録」と...続きを読むのこと。
スズメを、もっとじっくりと見てみたくなる。

梨木香歩さんの訳に、解説が小川洋子さん、イラストは酒井駒子さん、とそれだけでもそそられるという方、いそう。(笑)

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Posted by ブクログ 2016年02月21日

人間以外の生き物と暮らしたことがあって、『はたして彼らは私と共にあって幸せなんだろうか?』と、自問した事のある人は少なくないだろうけれど、この本はその幸運で幸福な例を示してくれたと思う。
じんと胸に迫るお話でした。

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Posted by ブクログ 2015年10月20日

「スズメ」という鳥ではなく,「クラレンス」という一個人(個鳥?)として生涯を全うした鳥と,ともに過ごした人間クレアの実話.
愛鳥家,とりわけ雛から落鳥まで経験したような人には共感するところが多く,最後は涙なしでは読めない.鳥の感情の豊かさ,賢さを再確認する一冊.

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Posted by ブクログ 2024年04月23日

歴史に名を残した方の伝記本は沢山読んできたつもりですが、誇り高きすずめの生涯を記した本があったとは…

人を慰め、支え、時に人を愛し
嫌なことがあれば、人を叱り。
まるで人間のような表情を見せたとあるクラレンス。
命に対しての考え方見方が変わった本でした。

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Posted by ブクログ 2022年02月11日

飼い犬や飼い猫のちいさなしぐさで飼い主が意思を察するように、無表情にみえる雀も長く共に暮らせば気持ちがわかるようになるんだと読んでいて思いました。
病気になっても生きることに一生懸命で、産まれてから最後まで「ただ在る」ことに対しての喜びが雀の中にあったのではないかと思います。

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Posted by ブクログ 2021年08月30日

スズメと人間の愛情関係を感じ、ほのぼのとする本。
多分、この時代(二次大戦直後)のイギリスでこのスズメは戦時中の慰問芸でかなり有名だったのだろう、そんなスズメの日常、成長に伴う、歌や飛び方や日課や好きなもの、他の鳥や人間への行動などが、愛のある目線を持って回顧的に書かれている。小さくてムクムクで陽気...続きを読むで自分を慕ってくれる存在、可愛い。スズメって個性や思考があるなんてあまり考えないけど、12年も過ごしていた飼い主ならではの見え方。4、5歳が歌と情熱のピークだったのかな。

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Posted by ブクログ 2021年07月31日

著者はひょんなことから傷付いたスズメを拾う。
名前はクラレンス。
しかし、彼はこの名前が気に入らずBoyと呼ばれないと
返事しなかったという。
しっかりと人格(鳥格?)があり、性格があり、
飼い主とは親子であり、友であり、敬う対等の間柄。
鳥を飼ったことのある人なら誰もが共感するであろう。
感情的な...続きを読む描写より、淡々と日々の出来事を語っていく。
擬人化した文章表現のせいか、気付かぬうちに
すっかり感情移入して読んでいたようだ。
クラレンスの最期は涙なしには読めなかった。

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Posted by ブクログ 2020年08月18日

雀と人間の種別を超えた感動の友情物語(ノンフィクション)!といえば聞こえが良いがこの手の話は少し新鮮味に欠ける気がした。(当時は珍しかったとは思う)

それよりも、遺伝によって人間の能力の大方が決まるのと同様、人間以外の生き物も遺伝で能力が決まる、という仮説はたてられないだろうか。
クレランスの芸や...続きを読む歌の能力は遺伝で決定付けられており、もともと潜在能力を持った雀が人間の手に渡った、と考えると面白い。

動物の遺伝に関する書籍にも興味が持てて、良い芋づる読書ができそうだ。

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Posted by ブクログ 2016年04月24日

「感動」の記録という惹句が仇になったか?
確かに格調の高い文章だし、筆者の細やかな観察眼に驚くけれど、何か「感動」とは違う気がして。
最後の梨木さんの解説を読んで、愛情を注いだ雀を失った著者の喪失感の大きさに思い至ったが...。(しかし喪失感に思いを致すことは感動という言葉で形容すべきでない気がする...続きを読む。)

単行本が出た時から気になっていた本だったが、私は何をこの本に期待していたのだろう。

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