虚航船団(新潮文庫)

虚航船団(新潮文庫)

小説・文芸
1,045円 (税込)

5pt

※こちらの作品はファイルサイズが大きいため、Wi-Fi環境でのダウンロードを推奨いたします

※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

鼬族の惑星クォールの刑紀999年6月3日、国籍不明の2基の核弾頭ミサイルによって国際都市ククモが攻撃され、翌4日、無数の小型単座戦闘艇に乗ったオオカマキリを従えた文房具の殺戮部隊が天空から飛来した。それはジャコウネコのスリカタ姉妹の大予言どおりの出来事だった――。宇宙と歴史のすべてを呑み込んだ超虚構の黙示録的世界。鬼才が放つ世紀末への戦慄のメッセージ。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

詳しい情報を見る

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    虚航船団(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    540529
  • 電子版発売日
    :
    2018年08月10日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    275MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

虚航船団(新潮文庫) のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    作者は後にイタチ科惑星の“ファウナ”に、「ラッコ忘れた」と言ってゐるが、例へラッコもふもふが21世紀初頭に辛うじてあったやうな状態でも別にいいと思ふ。
     メタフィクションとして、選挙カーががなる人の名前らしきものが出て来る他、ホチキスが放つ針をカタカナに見立て
     ココココココココココ
    といふ表現が出て来る。

    0
    2018年02月13日

    Posted by ブクログ

     本書が単行本で出たときに買ったのだが、積ん読になったまま幾星霜。
     宇宙を航行している大船団がある。その一宇宙船に船団司令部より指令が下る。使命は惑星クォール全居住民の殲滅。
     鼬族の人口爆発により彼らによる犯罪が頻発。特に凶悪な鼬族約千名を3度にわたり惑星クォールに流刑にして約千年。鼬族は惑星クォールで文明を再び発展させ、刑紀九九九年に到り、「大空からの殺戮者」が襲来する。
     そういう話なのだが……
     なのだが……

     まずコンパスが登場する。なぜなら、指令が下る船というが文具船だからである。船長は赤鉛筆で、副船長がメモ用紙、繊維じゃなくて船医は紙の楮(こうぞ)先生だったりする。文房具は生きているのか。生きているらしい。コンパスなら例の尖端に針のある両脚があると同時に、人間のような身体器官がある描写が何の説明もなく併存している。量子論で量子が波であると同時に粒子であるかのように、文房具たちは文具としての身体を持つと同時に人間の身体を持っているようなのだ。そしてそのことについては何ら説明がない。
     第1章「文房具」はこの文具船の乗組員たちを次々に紹介していくのだが、みな狂っているか、狂う寸前なのである。一見正常そうな者は、実は妄想を持つがゆえに正常な行動をとっているなどというややこしいことも起こっている。ただし狂っているといってもおおむねそれは性格が極端に偏っているとか著しいこだわりを持っているとかいうだけのことに過ぎず、われわれの周囲にいる人々を少し極端にしただけともいえ、いわば「普通の人々」の戯画なのだ。文房具とは人間が人間自身の機能を拡張するために生み出したものであり、極めて人間的なものともいえる。
     指令はクォールの居住民である鼬族二十四億の殲滅。しかも艦隊への復帰の指令はない。だいたいもう狂っているのだが船員たちは狂ったようになる。戦闘で死ぬかも知れない。二十四億の住民を皆殺しにするなどいつまでかかるかわからない。俺たちは捨て駒だ。

     第2章「鼬族十種」はクォール一千年の歴史である。記述法は歴史書か歴史の教科書かといったもので、おおむね淡々と書かれている。歴史の教科書を読まされるのはうんざりだなあと思うが読んでみるとこれが面白い。つまり内容は淡々としてはおらず、さまざまな王朝が起こっては戦争し虐殺しといったもので、人類の歴史の戯画なのである。最後は二大国の対立と核戦争の危機というところにいたる。鼬だけに前王を喰ってしまったり、最後っ屁をかましたりするが、人間だって似たようなものだ。実は第3章でこのクォール史は文具船のある船員によって数十年の調査執筆によってなったものであることが明らかにされるのだが、千年の歴史の重みを描いた上でその歴史を破壊する文具船がやってくることで否が応でも黙示録的な雰囲気が高まるという仕掛けになっている。黙示録とは歴史の終焉だからである。

     顕微鏡的に人間的なものをデフォルメした第1章に、望遠鏡的に俯瞰した人類史のパロディの第2章が激突すると、歴史の終焉のあとにあるのは第3章「神話」である。文具船侵攻直後やらその天空からの殺戮者の存在がもはや事実かどうかもわからなくなった未来までさまざまな時点の記述が文房具側も鼬側も次々に視点を変えて列挙され全貌はその断片から伺い知るしかなくなる。しかも、そこに雑音がはいってくる。作者の実生活の話題や、執筆中に聞こえてきたと思しき選挙カーの絶叫。
     矮小ながら徹底的に細部をえぐっていく人物描写と長大ながらも殺伐とした歴史、いずれも内容は矮小なのにその叙述の形式によって壮大な黙示録的世界を生み出す。つまりカオスとしての神話がここに実現されるのだ、しかも人間的なあまりに人間的な。

    0
    2016年02月15日

    Posted by ブクログ

    まずは読みきった自分を褒めたい。

    読書って、読者が本の世界に入り込むのがいわば暗黙のルールなのだが、この本に限っては本の世界が頭の中に押しかけてくる感じ。
    それが新鮮だった。

    二章は見ただけでうんざりしますが、地図を見ながら、鼬の勢力の変遷を想像したら楽しく読めました。

    0
    2012年10月03日

    Posted by ブクログ

    神話→歴史→SFという歴史的成立過程を倒置し、気狂いだらけの異様な文房具たち、迫力すら感じる歴史書・通史のカリカチュアを経て、"神話"と銘打たれたブンガクのジョイス的極地に至るまでの密度の濃さは類例を見ない。序盤の教会の件以降、宗教的要素のまるで現れない第三部は、しかし"荒唐無稽"という一点においてまぎれもなく神話そのものなのかもしれない。そしてラストに配された親子の会話からは、どんなに前衛や実験と称して迂回や破壊や冒涜を繰り返そうとも、小説として真っ当なオチをつけずにいられない物書きの性が垣間見える。

    0
    2012年07月30日

    Posted by ブクログ

    大学生時代に読んで衝撃を受けた本。まだメタ的な仕掛けの有る本とかほとんど読んだことがなく、小説の自由さにフィクションの世界の広大さを感じました。

    0
    2012年02月23日

    Posted by ブクログ

    なじ■
    登場人物は全員文房具、
    何十年も宇宙船で暮らし続けている為に
    一部を除き全員が気が狂っている。

    それぞれの文房具の擬人化具合が面白かったんですが、
    戦争に突入して以降とにかく文房具達が哀れで不憫で可哀想で
    仕方なかったです…
    しかしほんと面白かった…何度も味わいたくなる文章。
    ナンバリングが一番好きです!

    0
    2012年01月31日

    Posted by ブクログ

    登場文房具の心情を細かく描いているのが素晴らしいと思った。
    小説を読んでこんなに圧倒されたのは初めて
    筒井康隆さんの小説の中で一番好きです

    ココココココココココココココココココ

    0
    2011年12月15日

    Posted by ブクログ

    本でなければ味わえない楽しさがたっぷり。筒井作品のなかでも特に好きな一冊。漫画みたいな感じかな。ホチキスが印象的。ココココココココココココココ。

    0
    2011年11月13日

    Posted by ブクログ

    「コンパス」や「ホッチキス」などの文房具の名で呼ばれる登場人物たちが、船団の中でいかにして狂っていったのかを描いた第一章。「オコジョ」や「クズリ」たち鼬族が、人間の歴史をなぞるように滅びに向かっていく第二章。文房具たちと鼬族との戦い(と筒井御大の執筆時の状況)を描いた第三章。500ページを超える長い作品だが、文章から感じる狂気に魅せられる。人を選ぶ作品だが、ぜひ一度読んでいただきたい作品である。ちなみに私は消しゴムと糊が大好きだ。

    0
    2011年02月09日

    Posted by ブクログ

    人生を変えたといっても過言ではない本たちの一冊。中学の頃、小遣いをためて、純文学とかかれた赤い箱入り、黒い布張りの一冊を、「純文学ってなんや、SFやろ」とつぶやき、読みふけり、そこに描かれた世界にのたうちまわった。人は何を想像いや、創造してもよい。以降30年余、自分の思考の根幹をゆるぎないものにした至高の一冊。墓場まで持ってく本。

    0
    2010年11月05日

虚航船団(新潮文庫) の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    虚航船団(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    540529
  • 電子版発売日
    :
    2018年08月10日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    275MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

新潮文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

筒井康隆 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す