町屋良平の作品一覧
「町屋良平」の「1R1分34秒(新潮文庫)」「愛が嫌い」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「町屋良平」の「1R1分34秒(新潮文庫)」「愛が嫌い」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
シニカルに空気を読み合う高校生たちの物語と思っていたら(それだけでも十分読みごたえはあった)、映画やテレビ番組の出演経験のある2人の高校生が互いの役割=意識を交換させた経験をきっかけに、後半、立川と砂川の戦争記憶にかかる演劇の準備が始まるところから急にドライブがかかりはじめる。
墜落したB29の搭乗員と市民が集団リンチの末に殺害したという事件をモチーフに作られた演劇が、高校生たちに達成感と一体感、バラバラになった家族を再び結びつける機会になった、という展開ならよくできた(しかしありきたりの)メロドラマになるが、「演じること」の内と外との境界を問い続けた不穏さは、この演劇が、仕掛け人であり座長
Posted by ブクログ
表題作の「青が破れる」に「脱皮ボーイ」「読書」の短編、さらに「青が破れる」のマンガ、尾崎世界観との対談も併録された短編集。
何はともあれ、「青が破れる」である。文庫の紹介文に文藝賞の際の評価なんだろうけど、藤沢周、保坂和志、町田康が絶賛したこともわかる佳作。
文章の長短、リズムの変化、淡々とした描写など、作者が小説を使って新たな表現というか体験を描こうと模索していることがよくわかる。それは例えば次のような文章に表れていると思う。
「ハルオの彼女は、「ボクシングやってるの?」とはいわなかった。/「はー、空がたっかー」/といった。」
「夏澄さんに/・・・・・・ きて/とまたいわれ、夏澄さんちにい