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おおきくなる、つよく逞しく、この夜を越えてゆけ。
自分の、ひとつひとつの輪郭がぼやけて、危機感をもてないまま
今日も一日をやり過ごす。就職して恋愛結婚して、その先に何があるだろう。
地震に金融崩壊。カタストロフに満ちた社会で、丁寧な明日をうまく保てない。
ある日、夜の川のたもとで出会った少年。女友達の幼い子ども。
そして舞い込んできたルームメイト。時を重ねて、夜の時間がほどけてゆく。
黄昏日本の、みずみずしさをたたえた青春物語。
「しずけさ」「愛が嫌い」「生きるからだ」の3作を収録した
新芥川賞作家の飛翔作。
Posted by ブクログ 2022年03月19日
読書開始日:2022年3月12日
読書終了日:2022年3月19日
所感
自分には合わなかった。
多分経験した人にしかわからない部分が多い。
自分はそういった人に寄り添えないのかと悲しい気持ちになった。
いつもの読書のような共感が本作からはどうしても得られなかった。読む速度がそれを物語る。
いざそう...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月18日
埼玉、少年期に過ごした昭和のマンション、元荒川、出版社勤務、男性、ゆううつ。
条件を共有した三つの"かれ"は、もしかしたら同一人物でないのかもしれません。そのぐらい自己同一性を失ってしまったという暗喩なのかも。
かれが語る言葉は、ぶつ切りになった時間の中を漂うように虚ろで幼く感じました。身体は新陳代...続きを読む
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