苦役列車(新潮文庫)

苦役列車(新潮文庫)

539円 (税込)

2pt

劣等感とやり場のない怒りを溜め、埠頭の冷凍倉庫で日雇い仕事を続ける北町貫多、19歳。将来への希望もなく、厄介な自意識を抱えて生きる日々を、苦役の従事と見立てた貫多の明日は――。現代文学に私小説が逆襲を遂げた、第144回芥川賞受賞作。後年私小説家となった貫多の、無名作家たる諦観と八方破れの覚悟を描いた「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」を併録。(解説・石原慎太郎)

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苦役列車(新潮文庫) のユーザーレビュー

3.9
Rated 3.9 stars out of 5
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    Posted by ブクログ

    私小説への印象を変えてくれた1冊です。

    読む以前は、「私小説=不幸自慢」という印象がやはり少しばかりありました。
    ですが本作品は、恥辱や怨望のような人間誰しもが抱いてしまう上に、他者には中々吐露しにくい心情を正直に・誠実に描くことで、このような感情をある種の美しさにまで昇華することを実現していると

    0
    2025年03月09日

    Posted by ブクログ

    育った環境の不条理さや劣等感、恵まれた環境で育った周りの人間への怒り。この私小説では主人公の感情が痛いほど刺さる。
    西村先生の書く独特な文章も含め素晴らしい作品。

    0
    2024年12月06日

    Posted by ブクログ

    今年の新潮文庫の100冊に入っていたので、読んでみました。

    あまりの凄さに西村賢太さんについてイロイロと調べてしまいました。

    この作品は2011年の芥川賞受賞作なんですね。
    受賞して10年以上経っているとは、時代の流れは速いものです。

    文庫本で170ページ弱。
    この薄い本の中には人間の本能がこ

    0
    2024年09月21日

    Posted by ブクログ

    きっと誰にでもある相対的に暗い部分、そこを指で少し擽られる感じ。赤裸々でいて、穿っている心情描写は痛快だった。

    0
    2024年08月27日

    Posted by ブクログ

    汚くてひねくれてるけど、どこか自分も持ってる感情な気がして読んでて他人事とは思えない。こういうの好き

    0
    2024年08月22日

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